About EB2 Forum
Ebook2.0 Forumは、デジタル出版技術/サービスに関する国際的な動きをフォローするポータルサイトです。急速に変貌する「電子出版」について、テクノロジーとビジネス、歴史と社会の関わりの中で多角的に議論を進め、グーテンベルク以来のこのコミュニケーション技術の革新が、創造的・進化的であると同時に保守的・人間的なものとして進むような道筋を考える手がかりを提供することを目ざしています。(EBookコンセプト、マニフェストはこちら)。
Business Model
伝統的なメディアビジネスは、情報の複製・配布コストが劇的に下落したことにより、存立の危機に立っています。出版には経済行為と表現行為、という2つの側面があり、これらが融合することで、知識情報を伴う創造的なコミュニケーションという社会的価値が提供されるのですが、旧秩序に代わる新たなエコシステムの形成は21世紀の最大の課題といえます。本フォーラムでは、創造的ビジネスモデルを考えていきたいと思います。
New Techs
出版は印刷以前から存在し、それ以後も発展するテクノロジーです。21世紀の出版の課題は、電子技術を活用して、知識情報のコミュニケーションの中心としての出版本来の役割(情報価値の最大化)を効果的に発揮できるようにすることです。本フォーラムでは、コンテンツとハードウェア、ソフトウェア、サービスを動的に結合させた仮想環境を EBook 2.0と呼び、21世紀の出版技術を考えていきたいと思います。
Social Context
今日の社会は多くの深刻な問題の解決に迫られていますが、それには知的情報の効果的な伝達が不可欠です。しかし、コミュニケーションの環境は過去10年間で一変しており、過去につくられた社会システムそのものが現実と不適合を生じていることが事態を複雑にしています。私たちはこのサイトで<知的情報のコミュニケーション>における出版の基幹的な役割を再構築するための課題や方法を議論していきたいと考えます。
UI/UX
本は一つの小宇宙であり、完結した知識空間としてデザインされています。しかし電子化された本は、さらに大きな(あるいは異質な)知識・情報空間と関連づけられることによって、別の読書体験への扉を開いてくれます。電子書店、電子図書館、電子テキストの時代のデザインは、知識を必要とする読者の体験 (User Experience=UX)を最大化・最適化することが課題となるでしょう。本サイトは、その方法を考えていきます。
Why NOW?
デジタル化は、伝統的出版を窮地に追い込むと同時に、旧来の制約から解き放たれた新しい「出版」の可能性を拓いています。私たちは現在が印刷技術の導入以来の歴史的過渡期であると考え、知識情報のコミュニケーションにおける出版の創造的機能をさらに追求し、再定義する好機と考え、世界で進行している活動やコンセプトを伝え、多くの人がこの歴史的プロセスに参加するお手伝いをしていきたいと考えています。
NEWS IN BRIEF
ニュース9月/更新中
丸善は9月2日、中国の電子書籍最大手の北大方正集団(北京市)の日本法人である方正株式会社と、日中両国での「デジタルコンテンツの販売、市場開発及びシステムの構築等」に関して提携すると発表した。コンテンツの相互流通、書籍の電子化推進、著作権者へのエージェンシー業務、教育分野での提携などが柱となっている。また最初の具体的取組みとして、10月上旬をめどに日本の出版社が有するコミックのコンテンツを中国語に翻訳して電子化し、方正グループ及び中国の携帯電話キャリアを通じて配信する。(09/02/2010) [Read more...]
BOOK INDUSTRIES
社会システムとしての出版のリエンジニアリング
出版は一産業である以上に社会システムの一部であり、近代社会が生まれて以来、知識コミュニケーションの要となってきた。産業的・技術的基盤の歴史的移行に伴う大混乱の中で貴重な価値を失わないためには、社会システムとしての出版を意識的・能動的に設計する工学的アプローチが必要だと思われる。出版と本を知識コミュニケーションのシステムとして可視化することを通じて、いまなすべきことを考えてみたい。 [Read more...]
米国市場“四半期マイナス”の読み方
米国のE-Book市場が2Qで初の“四半期マイナス”を記録した。半期で前年の売上をクリアしているという一面を見れば、なお急成長ではあるが、四半期での成長を止めたことは異変とみられる。iPadの登場とE-Book価格引上げという変化をどのように読むかが、初のマイナスを解く鍵となるだろう。アマゾンなどの低価格戦略は市場の微妙な変化を反映している。(近日刊行予定のEB Magazineテスト版用予稿。) [Read more...]
パワーシフト (2):伝統的ビジネスモデルの崩壊
ワイリー氏のOdyssey事件の本当の意味は、出版社の収益モデルの存続が不可能であることを示したことにある。意外にも、出版のビジネスモデルは、他のメディア/コンテンツビジネスとは異なり、むしろベンチャーファンドのようなハイリスク/ポートフォリオ型のものだった。電子化は有名作家の“ハリウッド化”をもたらさざるを得ない。では出版社は? [Read more...]
E-Bookベンチャー(3):メガストアとの戦い
E-Bookビジネスの今後の展開は、アップルやアマゾンのようなテクノロジー/サービス/顧客を集約したWebメガストアに対して、出版社がどこまで自立できるかによって大きく変わる。したがってこのシリーズではまず、出版社を支援するサービスから取り上げてみたい。著者・読者との結びつき、そしてE-Bookじたいの付加価値を高めることができれば、出版社はブランドとして再確立できる。 [Read more...]
パワーシフト (1):ジャッカルの日
出版社にとって心地よいニュースではない。じつのところ、印刷本に対する影響よりもこちらのほうを怖れていたのだと思われる。しかし、それは起きてしまった。同種の出来事はすでにあったが、今回はワイリーという有力エージェンシー(literary agent)が周到に仕掛けたものだけに、比較にならない。印刷本の原出版社は著者印税の大幅引上げに応じるかどうか、厳しい判断に迫られる。 [Read more...]
PRODUCTS
Notion Ink ADAM Video Selection
Notion Inkからの情報は相変わらず少ないが、日本での関心も非常に高い。5月8日YouTubeにアップされたビデオでは、アップル、HPのタブレットとの比較をアピール。フル装備で価格を327ドルと発表している(2月のVでは321ドル)。iPadを意識した、信じられない低価格だ。なお、本ページでADAM関係のビデオをご紹介していくことにする。 [Read more...]
EDITOR'S NOTE
EB2ノート(15):版データは誰のものか?
電子書籍は「ブーム」にまでなったが、端末表示用の電子データを流すだけでは、流通による出版の再編という意味しか持たない。版には様々な付加価値を組込むことができるが、これまで日本において版を制作・管理してきたのは印刷会社である。印刷会社には、印刷・製本から電子的な「版」をベースとしたビジネスに移行するチャンスが開かれていると考えるべきだろう。それは生産的視点からの出版の再創造という意味を持っているように思われる。 [Read more...]
EB2ノート(14):「抵抗勢力」とは何か?
遅くなったが、8月10日に開催した第5回研究講座「「“電子書籍元年”の中間総括-印刷業界の視点」のまとめと感想を。ものづくりとしての出版の実務に足を置きながら広く活字=出版文化をみておられる中西秀彦氏をゲストに迎えたことで、現時点での「電子書籍」と新しいメディアとして創造されるべきE-Book (2)との違い、移行の方向性が見えてきたように思う。それに中西氏の「抵抗勢力」論の真意も。 [Read more...]
印刷業と“電子書籍元年”(3):ビジネスモデル
これまでどちらかというと寡黙で受動的なイメージの強かった印刷業界のイニシアティブが目立つようになってきた。大日本印刷と凸版印刷という世界的大企業がここまで積極的に動く以上、本のデジタル化の先にある出版の再編をも射程に入れた戦略的動きであることは間違いない。しかし、大凸ほどの規模でなくても、E-Bookビジネスにコミットする動機と能力を持つことは可能だし、家電や通信など周辺業界よりは実質的リーダーシップを取りうるだろう。 [Read more...]
印刷業と“電子書籍元年”(2):付加価値の可能性
近代的な出版は「版」に関する技術から生まれた。それはE-Bookについても同じである。印刷本における品質と機能を移行させた上で、本のコンテンツ価値を最大化するというロードマップを考えた場合、現状はまだ入口付近にいるにすぎず、機能・個性・品質が揃わないとE-Bookが独立した価値を主張できない。そこで付加価値の可能性を考えてみたい。 [Read more...]
TECHNOLOGIES
NI-ADAM年内発売へ前進
久しぶりにNotion Ink社 ADAMについての情報が入ってきた。情報源はSlash GearとNI社のブログである。それらによると、リリースは早くてクリスマス商戦、遅いとCES2011(1月)になる。価格は、通信(Wi-Fi/G3)と画面(LCD/PixelQi)仕様の組合せで$399~$498の範囲で4種類になるという。 [Read more...]
CMS+IA (4):出版におけるCMS+IAへの要件
Webの最大のインパクトは、企業や個人のデジタル情報発信へのハードルを解消したこと、情報の発信/受信のプロセスを透明化したことだった。出版はそれじたいの膨大な発行点数に加えて、デジタル情報の洪水の中で溺れそうになっている。簡単に言えば、すでに出版社も編集者も選ばれる存在になったということである。清水氏はこうした前提の上に立って、CMS+IAの目標を、出版社がコンテンツの管理をコミュニケーション・プロセスの管理につなげる方法、編集(者)をパワーアップし、創造的なマーケティングを展開する方法として集約した。答は6月22日に聞ける! (この対論シリーズは6月22日に開催予定の第4回研究講座の準備のためのものを公開しています。) [Read more...]






