新旧メディア帝国の興亡

250px-Vevo_Logo.svg主要音楽レーベル3社によるVevo、新雑大手4社の共通フォーマット/配信イニシアティブなど、コンテンツ大手による配信への進出の動きを岸教授がプラットフォーム企業に対する取引条件の改善闘争と分析。〔日経IT+PRO 12/21〕

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「『プラットフォーム』一人勝ちへの反撃」 by 岸 博幸、日経IT+PRO、12/21/2009

考えてみれば、コンテンツの大手も「流通」における規模の優位によって大帝国になった。Web時代の「流通」の発見と対応の遅れが新興プラットフォーム帝国の勃興を許し、営々と築いてきたコンテンツ支配を失おうとしている。消費者に近いところにプラットフォームは生まれる。モノづくりやコンテンツを重視するのは結構だが、どちらも作ったことがなく、消費者に売ったこともない人たちが言うのが気になっていた。ビジネスの基本は「商」であることを再認識。

流通のイノベーションがないと新興勢力は生まれず、それが育たないと新旧帝国間の戦争も起きない。良いモノが売れるのではなく、売れるモノが良いものだという理屈からして、流通こそビジネスの要であることは、たとえば家電を見ても理解できる。商業主義でジャーナリズムを買収したマードック氏がジャーナリズムの擁護を主張するのは笑止だが、昔ながらの「商」の人がこの期に及んでコンテンツの価値を主張するのも悪いことではない。

岸教授は「日本のマスメディアやコンテンツ企業も独自のアクションを考えるべきではないか」と結んでいる。日本はメディア(新聞・放送)の系列支配と再販制度、電話会社による通信コンテンツ市場支配など、いずれも競争を通じた独占ではなく、政策によって生まれた流通独占である点が特異な点だろう。権力の保護にあった側が「改革」へ動く動機はない。このシステムは政策(を許してきた「民意」)から変えると同時に、消費者のために大胆に業界の掟を破る新ビジネスに期待するしかないように思われる。(鎌田)

参考記事

「ジャーナリズム維持に動き出したドイツ」 by 岸 博幸、日経IT+PRO、11/09/2009

「グーグルがVEVOを支援する理由-新音楽動画サイト開設で見せた新たな一面」 by Greg Sandoval, CNET News, 12/14/2009

「YouTubeインフラ活用の音楽配信サイト「VEVO」が北米でスタート」 by 増田 覚、Internet Watch, 12/09/2009

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