研究講座:第3回「E-BookをめぐるWebと出版社」

2010年 5月 8日

E-Book2.0 研究講座:第3回 「WebとE-Book:ソーシャルネットワーキングとしての出版と出版社 – 読者と結びつくのは誰か?」

【会 期】2010年5月26日(水) 13:15~16:30
【会 場】学術総合センター(東京・千代田区一ツ橋)
【主 催】E-Book2.0研究プロジェクト(オブジェクトテクノロジー研究所)
【参加費】10,500円 (税込)/*学生2,100円
【申込み】こちらからお願いします(右のボタンからも進めます)。

企画趣旨

3月にスタートしたEBook2.0研究講座は、E-Bookのパラダイムを総合的に位置づけた第1回、表現と構造におけるフォーマットを検討した第2回を受けて、初めて直接「出版」に関するテーマを取り上げ、特にコミュニケーションという観点から、出版社の役割に迫ってみたいと思います。出版ビジネスを新しいコミュニケーション環境の中で再定義できなければ、出版文化の継承も期待できず、巨大な社会的損失が生じてしまう、というのがわれわれの危機意識です。出版社がこの変貌しつつある「出版という主要な社会的コミュニケーション」形態において、自身を再確立するための戦略を考えていきたいと思います。

「出版とソーシャルネットワーキング」は、最近米国などで最もよく議論されるテーマとなっています。今回はE-Bookにとって最も本質的なこの問題を取り上げます。販売にせよ広告にせよ、出版は情報の価値についての「見込」によって成り立っていますが、その「見込」をデジタル化し、結果を最適化する技術が出版の世界にも導入されたことで、E-Bookビジネスが一気に離陸しました。現在のところ、先頭にいるのは一部のWebビジネスです。

Webマーケティングは、ソーシャルネットワーキングと結びついて出版ビジネスの力関係を大きく揺さぶっています。出版界にとって、あるいは出版をマーケティングの手段とする広告ビジネスにとって、SNSを有効に使って消費者とのコミュニケーションを改善することが死活的な問題となっています。皆さまのご参加をお待ちしております。

プログラム

0. イントロダクション:「出版のバリューチェーンと付加価値ビジネス」
鎌田博樹(EBook2.0 Forum)

知識情報のコミュニケーションの中心であった出版が直面している問題を整理し、Web時代の出版ビジネスを再定義を試みます。

  • 出版/出版社の役割は何か、E-Bookにおいて「編集」はどう変わるか
  • 知識情報をめぐるコンテクスト
  • 出版社はE-Bookのマーケティングをどうするか
  • 著者、出版社、書店、オンライン書店のパワーバランス
  • 著者・出版社はブログ、Twitterをどう使うか
  • 本をめぐるソーシャルネットワーキングの構造と機能

1. 「ソーシャルコミュニケーションの中での出版:WebとE-Book」
篠原稔和(ソシオメディア㈱代表取締役/DESIGN IT!)

Webは多種多様なコミュニケーションが展開されるユニバーサルな「コンテクスト」のメディアとして成長してきました。Webメディアのビジョナリーである篠原氏に、Webにおいてなぜ出版/出版物が注目されるのか、Webビジネスは何を目ざしているのか、出版社はアマゾンやアップルのプラットフォームとどう付き合い、ソーシャルネットワーキングをどう主体的に使っていくべきかなどを自由に語っていただきます。

2. 「出版をめぐるWebニュービジネスの展開」 滑川海彦(翻訳家、Webアナリスト)

E-Bookは、モバイル環境と融合することにより、新しいコンテンツと新しいコミュニケーションのコンテクストを形成し、そこに無数のビジネスチャンスが生まれています。『ソーシャルWeb入門』(2007, 技術評論社)でWebメディアの本質を明らかにし、TechCrunch日本版の中心的翻訳者として最新のWebビジネスをフォローしている滑川氏に、ニュービジネスとテクノロジーの動向をレポートしていただきます。

3. 自由討論:参加者全員 /モデレーター:鎌田博樹(EBook2.0 Forum)

講師紹介

篠原稔和(ソシオメディア株式会社 代表取締役/DESIGN IT!)
2001年ソシオメディア株式会社、2008年DESIGN IT!, LLC.を設立、代表を務める。自ら情報デザインのコンサルタントとして情報デザインや情報アーキテクチャ、ユーザビリティやアクセシビリティ、人間/ユーザー中心の設計アプローチを実践。業界団体(人間中心設計推進機構、日本科学技術連盟、ビジネス機械・情報システム産業協会)ではユーザビリティの各種スキルや人間/ユーザー中心設計に関する手法の規格化や専門家を認定するためのプログラムを担当。1993年よりウェブサイトやイントラネット構築のためのコンサルティング活動を行うと同時に、情報技術や情報デザインに関する調査・研究から翻訳・執筆などを手がけている。

滑川海彦(翻訳家、Webアナリスト)
千葉県生まれ。東京大学法学部卒業後、東京都庁勤務を経て、メディア、IT分野の翻訳と執筆。著書に『ソーシャル・ウェブ入門』(技術評論社)、『データベース-”電子図書館”の検索・活用法』(共著、東洋経済新報社)など。ITニュースブログのTechCrunch日本版(http://jp.techcrunch.com/)を翻訳中。

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