iPadおそるべし、早くもKindleを追撃

1ヵ月で100万台を売ったiPadだが、iBookStoreのほうはどうなのか。販売開始1ヵ月あまりのiPadが、E-Book市場で急伸しているという、かなり確実な情報が出てきた。これは本誌の予想を覆すもので重大な意味を持っていそうだ。つまり、早くも今年中(あるいは数ヵ月中)には、iBookStoreのシェアがKindle Storeに次ぐ2位を占めることになる。タブレットは若い世代のE-Readerとして定着を始めた。

Kindleの外側に新市場が広がっている!?

E-Book市場におけるiPad/iBooksの影響を評価するのは早すぎる気もするが、すでに大手5社の数字が出ており、ある程度の読みが可能になっているようだ。Publishers Marketplace (PM)というニューズレター(有料版)に載った情報をもとに、Idea Logical Blog でマイク・シャツキン氏が興味深い分析を行っている (5/10)。それによると、すぐに大きな影響はないとの予想に反し、すでにかなりの勢いでKindleに次ぐ座を確保しようとしているようだ。Kindleのシェアは侵食されているが、その市場が食われているようには見えない。考えられることは、中高年・高学歴・中流以上が中心だった従来のE-Bookユーザーの外側に、大型カラーパネルを必要とする新しい年齢階層の市場が生まれつつあるということなのだろう。

iPadの出荷は1ヵ月で約100万台、すべてWi-Fiモデルで、G3の出荷は5月末から。4月は予約販売が中心で、毎月の販売は30~50万台であるとしても。年間では700万台を超えることがほぼ確実となった。PMのマイケル・ケイダー氏が大手出版社から得た情報によれば、iBookStoreの販売はすでにE-Book販売額の12~15%に達している。すでにタイトルによってはKindleでの売上を上回ったものすらあるという。シャツキン氏は、アップルをエージェンシーとした大手5社がiBooksでのプレゼンスが大きいことを考えれば、この数字はある程度割り引いて考えるべきだが、逆にiPadでKindleStoreやB&Nから購入した数字も反映されていないので、過小評価すべきではないとしている。

アップルが「エージェンシーモデル」を採用したことによって、E-Bookの最低価格水準は、9.99から12.99に上昇したが、市場へのマイナスの影響は皆無であった。つまり3ドルの価格上昇は市場にも受け容れられたようだ(アマゾンは逆にペンギンの印刷本を$9.99で売って抵抗している)。シャツキン氏の推定では、大手5社のiBooksシェアの数字(平均13.5%)から外挿して、E-Book市場全体でのiBooksシェアは、すでに9%近くになっている。iPadのインストールベースから推定すると、6月には25%に跳ね上がる。年300%の成長を続ける市場の中での数字であることを考慮するなら、これは驚異的な伸びといえるだろう。そうしてみると、5社と一線を画してエージェンシーモデルに背を向けているランダム・ハウス社 (RH)の動向が気になってくる。RHは3ドルの価格差によってiBookStore以外では「優位」にあるが、それは急伸するiBookStoreを無視できるほどのものなのか。(鎌田、05/13/2010)

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