Webの最大のインパクトは、企業や個人のデジタル情報発信へのハードルを解消したこと、情報の発信/受信のプロセスを透明化したことだった。出版はそれじたいの膨大な発行点数に加えて、デジタル情報の洪水の中で溺れそうになっている。簡単に言えば、すでに出版社も編集者も選ばれる存在になったということである。清水氏はこうした前提の上に立って、CMS+IAの目標を、出版社がコンテンツの管理をコミュニケーション・プロセスの管理につなげる方法、編集(者)をパワーアップし、創造的なマーケティングを展開する方法として集約した。答は6月22日に聞ける! (この対論シリーズは6月22日に開催予定の第4回研究講座の準備のためのものを公開しています。)
鎌田様
ご返信ありがとうございます。背景とゴールが明確になりました。
出版社はマーケティングとデジタルに弱い、とのことですが、私が普段接するIT系の出版社の場合は事情が異なると思われます。同じ業界の中の両極端を比較するとヒントが得られるかもしれないので、少し整理してみます。
出版の成功もマーケティングしだい
出版は詳しくないので、下記は主観に過ぎませんが:
- 最近の書籍は、キャッチーなタイトルや装丁が売れ行きを左右する
- ECサイトのランキング、レコメンデーション、評価、ブログやTwitterでのレビューやコメントも重要
- アプリやe-bookが売れている
つまり、出版は既に出版社や編集者によるマーケティング、企業や個人によるデジタル情報発信の影響を強く受けている。
また、売れる著者は複数の出版社から同じような本を出版します。どの出版社から出しているのかはあまり関係がなく、マーケティングで差が出る。話題性があり、よく目にする本がますます売れるようになる。
つまり、出版社の企業としてのブランド(特色や権威、社会性)は相対的に低下しているのではないでしょうか。
編集者は著者に選ばれる
ブログやSNS、動画中継の一般化によって、影響力を持つ情報発信者が増えています。デジタルで頭角を表し、発掘され、ソーシャルな関係の中で執筆の企画話がまとまり書籍の出版に至るケースも増えていると思います。
このようなプロセスはリアルタイムで透明化されるため、他の編集者からも注目が集まります。著者は、どの出版社から出すと効果的かを選べるようになったのです。
著者(候補)はどのように編集者や出版社を選ぶのか?一般化できるほど詳しくはないので、自分の場合を例に考えてみます。
メディア(出版社)の選択基準
- 知名度
- 集客力
編集者の選択基準
- 企画への理解と提案力
- デジタルワークフロー対応
- ソーシャルな影響度
- きめ細かいサポート
- 結果の分析と改善提案力
書籍の場合
- タイトルやカバーの編集/企画力
- 類似書籍の調査
- 印税の率
- 販促イベントの企画力
- 献本のリーチ力
誰がカギを握っているのか?
ここで、登場プレイヤーと情報の流れを整理してみます。
登場プレイヤー
- 著者
- 編集者
- 経営者・読者
ようやく、CMS+IAの要件が見えてきました。6/22にご提案したいのは、下記の4点です。
- コンテンツを時間軸で管理する方法
- コミュニケーションを管理する方法
- 編集者をエンパワーする方法
- デジタル(WebやE-book)マーケティングの活用方法
では当日、よろしくお願いいたします。(清水 誠、06/17/2010)
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※第4回 E-Book2.0研究講座「EBook制作環境としてのCMSとIA」 6/22開催
「E- Book製作環境としてのCMS+IA (1):問題の設定」 by 鎌田、05/31/2010
「E- Book製作環境としてのCMS+IA (2):コンテンツの意味と価値を読み解く」 by 清水 誠、06/03/2010
「CMS+IA (3):出版社が儲かる秘策!?」 by 鎌田、06/17/2010
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