6月のニュース

China Tech News (6/25)によれば、中国電信 (China Telecom)は、技術的理由から延期していた書籍配信事業を7月に正式スタートさせる。ライバルの中国移動通信(China Mobile)はすでに昨年、浙江省に配信センターをスタートさせており、このプロジェクトには、大手通信機器メーカーの華為技術(Huawei)とオンライン・ゲームの盛大网络 (Shanda)、米国のASPire Technologiesが参加している。また中国聯通 (China Unicom)も参入を計画中。地元メディアによれば、2010年のモバイルコンテンツ配信市場は46億人民元(約605億円)、2013年には100億人民元(約1,316億円)に達すると予測されている。(06/26/2010)

Bookeenがアジア言語をサポート。日本語表示も可能に

EU市場を中心に軽量小型の多国語環境製品を提供するフランスのE-RあeaderメーカーBookeenは6月23日、CyBook Gen3/ Opusの2つのシリーズのファームウェアを更新した。多階層の目次などが追加されたほか、言語サポートは23にまで拡大し、日中韓3ヵ国語のコンテンツも表示可能となった。Gen3の本体価格は$269.99、Opusは$199.99。(06/25/2010)

EPUBにスタイリッシュなロゴマークが登場

IDPFがEPUBの新しいロゴデザインを発表した(6/3)。18ヵ国、203人が応募したロゴコンテストを経て選ばれたもので、ドイツ、シュトゥットガルト市のラルフ・ブルクハルト氏のデザイン。ベンツ社やウエラ社を顧客に持つ気鋭のデザイナーとのこと。日本のGDマークに似ていなくもないが、これでようやくプロっぽいものとなった。従来のはあまりに田舎臭く、E-Bookの中心的フォーマットという印象がなかった。なお5月25日にNYで開催されたIDPF Digital Book 2010のプレゼン資料が公開されている。(06/21/2010)

任天堂3DSがE-Reader機能強化。コンテンツもリリース

任天堂の岩田社長は、3DSのE-Reader機能を強化していくことを先週米国LAで先週開催されたE3で明らかにした(eBook Newser, 6/18)。Wi-Fiでのダウンロードを想定しているもよう。3DSは3.5インチの小画面だが携帯図書館にもなり、両親の受けもよい。最近、DSカートリッジで名作100点(100 Classic Books)をリリースしたが、こちらはJ・オースティンやC・ドイル、ディケンスなどの古典からキプリング、ルイス・キャロルなど少年少女向け作品まで幅広く収録。著者の伝記、あらすじ解説、推薦機能、読者によるティングなどのボーナス機能で読書欲を刺激するものとなっている。(06/21/2010)

IEEEが「デジタル個人財産」のためのDRM標準に着手

IEEE Standards Associationは、消費者が一時保有できる「デジタル個人財産」のためのDRM標準策定を目ざす、P1817プロジェクトWGを発足させたことを明らかにした。映画、音楽、書籍、ゲームなどのデジタル著作物を対象にするもので、最初のミーティングは7月14日にカリフォルニア州サンタクララで開催される。The Digital Readerなどのブログは「無用」と批判。(06/18/2010)

7月→11月? Notion Ink ADAM 出荷時期で揺れる

Notion Ink ADAMの出荷時期が揺れている。シュラヴァンCEOは、7月末までには可能となったものの、同社に出資しているファンド側が11月の感謝祭シーズン直前とすることを要求しており、「厳しい交渉が続いている」ことをメールで明らかにした。首を長くして待っていたBest Tablet Reviewなどのメディアは「遅い!」と非難。シュラヴァンCEOは9日のブログで「11月というのは間違い」「よいニュースをお伝えできる」と火消しに懸命。中身は明らかにしていないが、ハードウェア構成の違う製品を五月雨式にリリースするつもりかもしれない。(06/18/2010)

QuarkがついにWeb/E-Book対応の新戦略発表

Quarkは6月17日、プラットフォームに依存しないデジタルパブリッシング戦略 (Digital Publishing 2.0)を明らかにし、E-Book、E-Magazineへの対応方針と新製品を発表した。ハイエンドDTPの王者として君臨していたQuarkは、Adobe InDesignにシェアを侵食されているが、理由の一つはデジタル媒体への対応の遅れだった。複数のメディア(印刷、Web、E-Book)への対応を自動化することで、Quarkは出版社のデジタル対応を支援する姿勢を明確にした。(詳細解説は別記事に)(06/18/2010)

B&Nの「コーヒーと無料E-Book@書店」キャンペーンが好評

本とコーヒーは近代市民社会とともに広がり、不即不離の関係にあった。5月17日から5週間続くB&Nの “Fun and Free eBooks”キャンペーンは、「E-Readerを持って本屋に出かけたくなる最終的な理由」と好評。もともと米国の本屋にはカフェ・コーナーがあってゆったり立ち読みすることもできるが。コーヒーは「ベストセラー作家の無料本」より魅力的。日本ではマンガ喫茶か。(06/10/2010)

ブームに乗れず…IREXが会社更生法申請

オランダのE-Readerのメーカーで日本にもユーザーがいたIREX Technologiesが6月8日に会社更生手続の申請を行った、とネイト・ホフェルダー (Nate Hoffelder)のブログ (6/9)が報じている。理由は新製品DR800SGの出荷がクリスマス商戦に間に合わず、資金的な問題を生じたことなど。同社のサイトはまだ生きており、何の発表も行っていない。(06/10/2010)

マルチソース・オンライン辞書プロジェクトWordnikがiPadデモ

オンラインリーディングのための「賢い辞書」プラットフォームの提供を目ざすスタートアップの Wordnik(バーリンゲーム、CA)は、2月にSmartwordsプロジェクトを発表し、辞書コンテンツを提供するパートナーの募集と実装に着手していたが、近くiPadがデモを行うことをVenture Beatが伝えている(記事=6/2)。賢い辞書とは、テキストの内容、前後関係を検知して最適なソースから選んで表示するサービス。「ペルソナ」がゲームかどうか判別してくれるわけだ。出版社や配信プラットフォーム、メーカーなどに提案するビジネスモデルも注目。(06/04/2010)

Kindle Booksに日本語『Kindle解体新書』

5月24日に発刊された『Kindle解体新書』(日経BP)の電子版がPC/Mac/Mobipocket/Caribreの4つのプラットフォームに対して提供された(Kindleサイト参照)。Kindleに先行して日本語環境が提供されたもので、サンプルページをダウンロードして見ることができる。同書はKindleパブリッシャーのための定番。しかし、フォントがひどく、25年前の(24×24 dot)プリンタを想い出した。これで商品になるのだろうか。(06/02/2010)

EPUB仕様の日本語組版拡張のための試案公表

「EPUB仕様の日本語組版拡張を目指して (Ver. 0.8)」という文書が6月1日、村上真雄(アンテナハウス)と村田 真(国際大学)の両氏によって発表された。もちろん正式な仕様ではなく、オープンな議論のための試案で、年内にIDPFが作成する予定のEPUB2.1における「アジア組版」をターゲットにしている。日本語仕様に関する議論を可視化するための土台になるものとして非常に意義がある。(06/02/2010)

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