B&N.comが「紙+E-Book」の実験開始へ
Publishers Weeklyによると、Barnes & Noble.comのウィリアム・リンチ社長は3月3日、印刷本 (p-book)の購入者に電子版 (e-book) の割引購入オプションを提供する実験を2~3ヵ月にわたって行うことを明らかにした。すでにいくつかの出版社と条件を詰めているという。リンチ社長は「消費者とのコミュニケーションを切れ目ないものにするため」としている。 Read more
マクミラン社がE-Bookの価格方針を発表
3月2日、マクミラン社のCEO、ジョン・サージェント (John Sarjent)氏が同社のブログで、E-Bookのリリース方針について見解を発表した。読者の疑問や批判に答え、エージェンシー・モデルと呼ばれる新しい小売モデル、電子版のリリース時期、価格政策について明らかにしており、やや遅すぎる観もあるが、出版人としての責任を自覚した発言は評価できる(ライオンに狙われたシマウマのように「結束」を固める日本の出版社はみっともない)。 Read more
印刷本と電子本のコスト比較から考えられること
出版社にとってE-Bookが儲かるものかどうか、あるいはどうすれば儲かるか、という問題はそう単純ではない。印刷・在庫コストが消える代わりに、単価を下げねばならず、ロイヤルティも同じではなくなるからだ。印刷本の流通との兼ね合いもある。事実をもとにいくつかの仮説を立ててシナリオを描き、あとは実験をやってみるしかない。そうした意味で、大手出版社からの取材に基づいてコストを比較したNYTの記事は非常に貴重な情報を伝えている。 Read more
Just Do It!:E-Book最速入門!?
E-Bookを「つくる」には、とりあえず条件や環境など、最低限のことだけ知って、あとはフォーマットすればよい。もちろん、果てしなく奥は深くなるが、とりあえずは狭き門ではないことを実感できることが重要。そうした意味で、まだ日本には入門情報がなさすぎた。ということで、海上忍さんというライターがZD Net Japanに始めた連載は、誰でも E-Booker になりたくなる軽く楽しい入門で期待できる。1980年代の“パソコン/ワープロ・ブーム”のように、まず「やってみたい」というところから出発できれば、この「元年」は中身が伴ったものとなる。 Read more
B&NがE-Bookに助けられて好決算
Nookを発売して注目されていたBarnes & Noble 社は2月23日、1月10日に終了した第3四半期の決算を発表した。売上は前年同期比で33%増の22億ドル、EBITDA(税金・各種償却調整前利益)は2億400万ドル、連結純利益は8020万ドル($1.38/株)となった。かなり好調に見えるが、店舗販売は4.7%ダウンして14億ドル、大学での販売も1.4%減の5億6600万ドルである。しかし、オンラインストア BN.comは32%の増収で2億1000万ドルとなった。Nookは1月の売上を67%引き上げた。 Read more
アマゾンのシェア「急落」予想の無意味
少なくともマスマーケットとしてのE-Bookは、アマゾンが創造したものと言ってよいだろう。KindleによってE-Readerの市場を創ったのもアマゾンだ。まったくよくやった。だから同社が90%のシェアを持ち、その地位により市場を支配してきたことも当然と言える。しかし、すでに市場が成立し、大小無数のライバルが登場した以上、次のラウンドが始まることもまた必然だ。90%という異常な数字が急降下を始めることも、驚きではなく正常化に向けた歩みと言える。市場はこれから5年間で桁を増やそうとしている。アマゾンのシェア低下は、市場の成長と表裏の関係にある。 Read more
出版におけるコンテンツ、本、E-Book
印刷と不可分だった「出版」がデジタル化したことで登場した「コンテンツ」という言葉は要注意だ。欧米の出版社は「ハードカバー→ペーパーバック→E-Book」という順序の階層を考え、二級市民であるE-Bookが上級市民=ハードカバーの邪魔をしないように発売時期と価格設定を操作しようとしている。E-Bookを同一コンテンツの劣った姿であるとしているわけだ。しかし、出版を付加価値を提供するプロセスとして考えると、印刷製本で実体性を付与された本と、再生装置に依存する電子データに過ぎないE-Bookとは、映画とビデオ、コンサートとiPodくらいに違うように思われる。 Read more
デジタルの神はもう待てない
技術的な話題をもっと取り上げたいのだが、E-Bookについては、出版界の「それ以前」の話(タブー)が多すぎて、これを無視すると必ず足を取られるから、当分は嫌われることを承知で「公論」や「輿論」を起こしていくしかないと覚悟している。岸教授のアマゾン黒船論にはショックを受けてしまったが、ブロガーの小飼 弾氏の最近の問題提起は、とても重要な視点を含んでいる。続けてお読みいただければ幸い(鎌田)。 Read more
E-Bookは高いほうがいいのか?
近ごろめずらしいほど強硬な岸 博幸慶應大学教授の「反電子ブック」論。「コンテンツ流通がアマゾンなどのネット企業が独占している」限り、コンテンツを提供する出版社の未来は悲惨、という驚倒すべき議論だ。コンテンツをどこで売るかは出版社が、どこで買うかは読者が選択する。その意味で「独占」などあり得ない。少なくとも、ガラパゴス島のモバイルコンテンツの流通をキャリアが「独占」しているよりはオープンだろう。E-Bookこそ出版社のサバイバビリティを高める。流通は紙よりも合理的だ。より創造的なコンテンツとビジネスモデルを追求できる。 Read more
アマゾン vs.マクミラン (2):agency modelの幻想
出版社は「メーカー」でアマゾンを「書店」と考えるのは時代錯誤だ。アップルと大手出版社が合意した「エージェンシーモデル」は一見“合理的”に見えるが、デジタル時代の知識コンテンツの生産と提供というバリューチェーンの中で、プレーヤーの役回りは固定していない。既存のコンテンツに関しては、著者がメーカーで出版社は卸業者の一つに過ぎないのだ。中心的なプレーヤーは読者と著者。その他はすべて“エージェント”であることを忘れるべきではない。 Read more




