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	<title>EBook2.0 Forum&#187; Newsmedia</title>
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		<title>雑誌のサバイバル戦略(1)：もし雑誌が消えたら</title>
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		<pubDate>Tue, 28 Jun 2011 11:23:51 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Content Business]]></category>
		<category><![CDATA[Newsmedia]]></category>
		<category><![CDATA[ビジネスモデル]]></category>
		<category><![CDATA[雑誌]]></category>

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		<description><![CDATA[小笠原さんの寄稿をいただいてから考えたのだが、小生も過去40年余りの間に、和文タイプの同人誌から商業雑誌、学術雑誌、PR誌まで、テーマ、目的・形態、予算・読者等を異にする様々な「雑」誌に、企画・編集・制作・下働きまで、様 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img class="alignleft size-full wp-image-6508" style="margin-left: 0px; margin-right: 10px;" title="newsstand" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/newsstand.jpg" alt="" width="216" height="121" />小笠原さんの寄稿をいただいてから考えたのだが、小生も過去40年余りの間に、和文タイプの同人誌から商業雑誌、学術雑誌、PR誌まで、テーマ、目的・形態、予算・読者等を異にする様々な「雑」誌に、企画・編集・制作・下働きまで、様々な立場で関わる機会があった。現在はオンラインでニューズレターをやってもいる。そこでいまさらながら、デジタル(Web)時代の雑誌の運命についてさらに考えてみようという気になった。後述するように、先日来取上げている「無償コンテンツ」とかなり近い関係にある。ややランダムながら、問題・課題を明確にして、あとで整理してみたい。<span id="more-6495"></span></p>
<h3>もし雑誌が消えたら：出版のエコシステムにおける雑誌の7つの功徳</h3>
<p>とくに日本の商業出版において、雑誌の持つ意味はとても大きい。雑誌こそ書籍を含めた出版の多様性をテーマ的、人材的、機能的、そして経済的に支えてきたと思われる。視点を変えて、雑誌が消えてしまった場合のことを考えてみよう。</p>
<ol>
<li><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif; font-size: small; color: #990000;"><img class="alignright size-full wp-image-6509" style="margin-left: 10px; margin-right: 0px;" title="雑誌" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/8908c780aecff95cdc40ad37e637f767.jpg" alt="" width="97" height="143" />基盤性</span>：書籍の企画をするときに、関連するテーマについての雑誌記事と著者について調べないということは、まずあり得ない。雑誌は特定のテーマに関して入手可能な知識、人物、活動を反映しているから、これは最も初歩的なマーケティング、著者発掘の作業となる。つまり、雑誌は書籍のために多くの下仕事をやってくれているのだ。もし雑誌がなかったら、本の企画・編集は、どこでネタを探して、何を下敷きにしてやればいいのだろうか。</li>
<li><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif; color: #990000;">多様性</span>：雑誌はとにかく多様である。とくに広告を扱う雑誌は、掲載商品／サービスに応じて、平均的な単行本より凝った体裁、品質、紙質で提供される。エディトリアルデザインやビジュアルはアーティストの領域の仕事だ。最高レベルの能力を発揮できる場があることで、出版全体の品質レベルが上がるという教育的効果は大きい。もし雑誌がなかったら、ハイレベルの編集・制作物を低価格で提供することは出来なくなるだろう。</li>
<li><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif; font-size: small; color: #990000;">実験性</span>：かなり保守的な書籍編集と違って、雑誌は「特集」を中心に、嫌でもかなり冒険をさせられる(少なくともひと昔前まではそうだった)。他誌との競合上、つねに新鮮なテーマ、切り口、執筆者…を見つけなければならない。付録までやっていれば「商品企画」までやることになる。書籍の企画のかなりの部分は、そうした雑誌編集者たちの実験や悪戦苦闘、成功と失敗を横目で見て、タダでいただくのが常ではないか。という偏見が事実かどうかはともかく、もし雑誌がなかったら、テーマは広がらずに萎縮ししていくだろう。これはすでに進行している。</li>
<li><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif; font-size: small; color: #990000;"><img class="alignright size-full wp-image-6511" style="margin-left: 10px; margin-right: 0px;" title="zassi3" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/zassi3.jpg" alt="" width="240" height="101" />市場開拓</span>：雑誌は読者を開拓し、啓蒙し、あるいは読者から学び、その関心やニーズに応えようとしてきた。読者から“超然”とし、時にコンテクストを無視しても「コンテンツ」がすべてとしてきた(ように見えなくもない)書籍編集者とは大違いだ。マンガ雑誌なくしてマンガ出版がないように、ほとんどのテーマにおいて、雑誌編集者が活字読者をキープしておいてくれなかったら、書籍はどれだけの読者を確保できるだろう。雑誌が次々に消えていったIT分野で起きた、驚くほどの技術レベルの低下を、筆者はまざまざと見てきた。雑誌が消え、読者が消えると、書籍の採算が成り立たなくなる。筆者はこれを「砂漠化」現象と呼んでいる。こうなったら「内容」など空しいばかりだ。</li>
<li><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif; font-size: small; color: #990000;">エコシステム</span>：雑誌は、印刷(組版、製版、印刷、製本)、書店、用紙、広告など、出版に関係する多くの業種・業態を経済的に成り立たせ、またフリーの編集者、デザイナー、写真家、イラストレーターなどプロフェッショナルの生活を支えてきた。関係者の数が多いというだけでなく、情報を情報とする技術を継承・発展させてきた。書籍はそれほど多くの物的・人的資源を必要とするわけではない。もし雑誌がなかったら…。ここまでくると考えることすら怖ろしくなる。しかし、経済的に成り立たなければ商業雑誌は存在しえない。</li>
<li><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif; font-size: small; color: #990000;"><img class="alignright size-full wp-image-6510" style="margin-left: 10px; margin-right: 0px;" title="zassi4" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/zassi4.jpg" alt="" width="96" height="121" /></span><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif; font-size: small; color: #990000;">時間性</span>：雑誌は、月刊や週刊という時間区分にしたがって発行される。出版の中ではかなり特異な発行形式である。Webという常時型、書籍のような随時型のメディアをやってみると、その特異性を嫌でも意識せざるを得ない。その時系列性によって雑誌は時代・状況・思潮、風俗・生活を捉え、言語的・視覚的に簡潔、明瞭、鋭角な表現で写し撮ってきた。編集の個性がこれほど価値を持つ出版物は、雑誌のほかにあまりないのではないか。筆者は古雑誌を見るのが好きだが、ほとんどが重要な史料となっている。雑誌が消えたら、後世の人々はこの時代を何によって知るのだろうか。</li>
<li><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif; font-size: small; color: #990000;">独立性</span>：最後に、雑誌こそがジャーナリズムを支えてきた。グローバルスタンダードで評価する限り、独立性を持たず、匿名・仮名の人物から取材して無署名の記事を書く「新聞社員」はプロのジャーナリストとは見做されないから、日本のジャーナリズムは、雑誌で成立ってきたということになる。何が情報で、それになぜ価値があるかについて、個人として考え、証明するリスクテイカーがいなかったらジャーナリズムは存在しない。だから、雑誌が消えたら、日本は世界的に見て、ふつうでない国と見做されるようになるだろう。</li>
</ol>
<p>どう考えても、これは非常に困った事態だ。(1)メディアとしての雑誌をどうやって経済的に成り立たせるか、(2)雑誌が実現してきた価値をどうやって（量的・質的に）継承するか、(3)現実的な解を実現するWebと印刷、オフラインコンテンツの統合の技術的形態はどのようなものか、それが考えられたとして、(4)21世紀の雑誌マーケティング、(5)テクノロジーとスキルはどうなるか。あまりに重大な問題に対して、言及されていることは非常に少ない。幸い、小笠原さんからすばらしい提起をいただいたので、本Forumで議論が深まっていくことを期待したい。<span style="color: #339966;"><span style="color: #333333;"> （鎌田</span>、</span>2011-06-28）　　<span style="color: #339966;">（本テーマについて、寄稿・コメントなどを期待します） </span></p>
<h4><span style="color: #333333;">関連記事</span></h4>
<ul>
<li><a title="[寄稿] 雑誌の解体と再生／小笠原 治" href="../2011/06/the-decline-and-renaissance-of-magazine-publishing-by-osamu-ogasawara/">[寄稿] 雑誌の解体と再生／小笠原 治</a>、EBook2.0 Forum、06/25/2011<span style="color: #339966;"><span style="color: #333333;"></span></span></li>
</ul>
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		<item>
		<title>[寄稿] 雑誌の解体と再生／小笠原 治</title>
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		<pubDate>Sat, 25 Jun 2011 14:14:23 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<description><![CDATA[E-Bookの場合は、単純に売上が伸びて出版事業を支えるようになれば問題の大半は解決するのだが、複雑なビジネスモデルの一部として成立し、消費市場を前提に存在してきた雑誌は、それだけではすまない。困ったことに、活字文化の多 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img class="alignleft size-full wp-image-6395" style="margin-left: 0px; margin-right: 10px;" title="ipad-mags" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ipad-mags.jpg" alt="" width="192" height="129" />E-Bookの場合は、単純に売上が伸びて出版事業を支えるようになれば問題の大半は解決するのだが、複雑なビジネスモデルの一部として成立し、消費市場を前提に存在してきた雑誌は、それだけではすまない。困ったことに、活字文化の多様性を体現する雑誌は、特異な位置を占めてきた。書籍とのインタラクションも重要な役割だ。日本の場合、雑誌の衰退は、欧米以上に出版全体における意味が大きい。MEDIVERSEの小笠原治氏は、雑誌再生のカギを握るビジネスモデルを5つに整理し、検討を加えている。Forumでの今後のディスカッションの出発点として掲載させていただいた。<span id="more-6384"></span></p>
<p>&nbsp;</p>
<h2><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif;">雑誌の解体と再生</span></h2>
<h2><span style="font-family: arial,helvetica,sans-serif;"><img class="alignright size-full wp-image-6392" style="margin-left: 10px; margin-right: 0px;" title="ogasahara" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ogasahara.jpg" alt="" width="71" height="71" /></span></h2>
<p style="text-align: right;"><a href="http://www.mediverse.jp/" target="_blank">一般社団法人メディア事業開発会議</a>(MEDIVERSE)　代表理事<br />
<a href="http://www.jagat.jp/" target="_blank">社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)</a> 客員研究員</p>
<p style="text-align: right;"><span style="font-size: medium;">小笠原 治</span></p>
<h3>問題提起</h3>
<p>20世紀の日本人のライフスタイルは雑誌やTVというマスメディアが作り出してきた。両者はよい補完関係にあって、TVが瞬時に広域に情報伝達をするのに対して、雑誌はそのインパクトを一定期間かけて反芻して生活者のアクションに結びつけるというAIDMAの法則を地でいくようなことをしていた。両者のメディア特性は変わってはいないものの、日本のビジネス自体がマスプロダクツ指向ではなく、細分化した商品戦略をとるようになったので、マスメディアでは紹介しずらくなって、よりコミュニケーションに比重を置いたデジタルのネットメディアに活躍の場を多く与えている。</p>
<p>日本ではTVのチャンネル数は限られていて総合情報メディアにならざるを得ない反面、雑誌は無限といってもいいほどの種類があり、個々にユニークな「世界」を作り出していた。書籍もひとつの世界を作る点では似ているが、書籍が1冊の中で完結してしまうのに対して、雑誌の特徴である継続性は、まだこれから素敵なものが出てくるだろうという期待を持たせる面がある。実際に雑誌は内容が成長して別の雑誌に細分化するとか、書籍を生み出すとか、発展性を持つ場合が多い。また多様な内容を包含できる雑誌は、出版社の内部的には著者発掘のために、新人著者のデビューの場として活用する場合もある。</p>
<p>このように人々に愛され、活用しやすい雑誌にも関わらず、広告出稿の減少や購読部数の下降で廃刊の憂き目にあう雑誌が増えている。私は学生時代のミニコミ誌以来、時々雑誌発刊に関係してきたが、今ではどんなに内容を良くしても読者からかつてのような評価は得られないものとなったと感じている。それは雑誌に依存しなくても相当の情報がネットで手に入るようになったからであるが、日本の雑誌流通にまつわるさまざまな制約というのも出版サイドと読者が出会いにくい状況を作っていて、出版産業の自滅的な様相を感じるからである。しかしネット上で流通する電子雑誌なら、まだ何らかのやりようがあるのではないかと思うので、一抹の期待はある。それもビジネスとしてはどれほどのものになるか不確かであるのだが、メディアとしての成立はできそうである。</p>
<h3>オンラインマガジンで再生可能か</h3>
<p>すでにネット上に雑誌のようなものは多く存在し、それらは紙の雑誌に似せたビジネスモデルをもっている。それぞれに発展の可能性はあるものの、紙の雑誌モデルを踏襲しているものほど、変容を続けるネットに合わせた自己変革が行いにくいので、今後は不利な面も多々あろう。ここでは以下の５つのタイプについて、オンラインでの有り様も含めて考察する。</p>
<ol>
<li> 広告モデル</li>
<li>マーケティングモデル</li>
<li> サービスモデル</li>
<li> カリスマモデル</li>
<li> コミュニティモデル</li>
</ol>
<p>(<span style="color: #ff0000;">→</span><a href="http://www.ebook2forum.com/2011/06/the-decline-and-renaissance-of-magazine-publishing-by-osamu-ogasawara/2/">次ページ</a>につづく）</p>
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		<item>
		<title>女性雑誌はiPadよりNOOK Color</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2011/05/women-prefer-nook-color-to-ipad-magazines/</link>
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		<pubDate>Tue, 24 May 2011 12:04:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<description><![CDATA[B&#38;NのNOOK Colorがとくに女性の雑誌読者に愛用されていることが注目されている。NY Timesの5月22日の記事は、iPadと比べてNookがなぜ女性に支持されたかを検討しているが、要は読む以外の機能を [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>B<img class="alignleft size-full wp-image-6018" title="NookNewsstand" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/NookNewsstand.jpg" alt="" width="154" height="118" />&amp;NのNOOK Colorがとくに女性の雑誌読者に愛用されていることが注目されている。NY Timesの5月22日の記事は、iPadと比べてNookがなぜ女性に支持されたかを検討しているが、要は読む以外の機能をほとんど削ったシンプルな環境が、「文字と写真だけで何が悪いの?」という女性の（保守的／堅実な）ニーズにマッチしたということのようだ。これまでファッション雑誌にまで膨大な金を投じてダイナミックなアプリを開発してきた出版社には冷水を浴びせたことになるのかも知れない。ともかくNookは成功し、PDFを切り取っただけの雑誌も好評だという。<span id="more-6017"></span></p>
<p>女性誌は多種多様だが、非テクノ志向は共通しているようで、たんにページを繰って読めればいいと考える消費者が（とくに女性には）圧倒的に多いはずと想定したB&amp;Nのデザインとマーケティングの勝利。iPadとiPadライクなメディアタブレットはすべて「男の玩具」と考えられている。フォレスター社の調査ではタブレットの所有者の56%は男性、E-Readerの所有者の55%は女性とのことで、かなり際立った差がある。それに本の消費者としては、男女比は1:3で女性の方が多く購入する、というデータもある。やたらWiredの真似をするのは賢明ではないようだ。（05/24/2011）</p>
<h4>参考記事</h4>
<ul>
<li><a href="http://www.nytimes.com/2011/05/23/business/media/23nook.html?_r=1&amp;ref=media" target="_blank">Female Magazine Fans Flock to Nook Color</a>, By Jeremy Peters, NYTimes.com, 05/22/2011</li>
</ul>
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		<title>雑誌記事が「ベストセラー」になる</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2011/05/short-form-ebooks-save-journalism/</link>
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		<pubDate>Tue, 17 May 2011 04:46:14 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<description><![CDATA[アダム・ラシンスキーがFortune誌(5月9日号)に書いて話題を呼んだアップルものドキュメント「アップルの裏側」がKindleのトップ10に並んで、また注目されている。もちろん原文はFortuneのiPadアプリ($4 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img class="alignleft size-full wp-image-5893" title="Apple_book" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Apple_book.jpg" alt="" width="110" height="110" />アダム・ラシンスキーがFortune誌(5月9日号)に書いて話題を呼んだアップルものドキュメント「<a href="http://www.amazon.com/Inside-Apple-Steve-janitor-ebook/dp/B004ZNFXFK" target="_blank">アップルの裏側</a>」がKindleのトップ10に並んで、また注目されている。もちろん原文はFortuneのiPadアプリ($4.99)に収められており、全文ではないがFortuneの<a href="http://tech.fortune.cnn.com/2011/05/09/inside-apple/" target="_blank">サイト</a>でも読める。<a href="http://paidcontent.org/article/419-the-bestsellers-fortune-article-inside-apple-beats-out-full-length-book/" target="_blank">paidContent</a> (05/14)は、長文のジャーナリズム記事サイト<a href="http://www.byliner.com/" target="_blank">Byliner</a>が、先月からショート・ストーリー用のKindle Singleを利用して出版を始めたニュースと合わせて、ジャーナリズム出版の新しい傾向として注目している。もしかすると、雑誌広告に代わる収入源にとどまらず、活字ジャーナリズムの再建のきっかけとなるかもしれない。<span id="more-5892"></span></p>
<h3>E-Bookが活字ジャーナリズムを救う!?</h3>
<p>「アップルの裏側－スティーブ・ジョブズから用務員まで：アメリカで一番成功し、それに一番秘密の多い大企業の中は本当はどうなっているのか」(<a href="http://www.amazon.com/Inside-Apple-Steve-janitor-ebook/dp/B004ZNFXFK" target="_blank">Inside Apple―From Steve Jobs Down to the Janitor: How America’s Most Successful &#8211; and Most Secretive &#8211; Big Company Really Works, By Adam Lashinsky</a>)という、いかにも興味をそそられる記事は、Fortuneに掲載されて話題となっているが、Kindle版は5月10日付で登場した($0.99)。5月16日現在、なお全部門で33位、ビジネス部門などで1位を占めている。たとえ1ドルでも、ベストセラーとなれば大きい。出版社／著者にとって悪くない収入と将来への希望をもたらしたはずだ。</p>
<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Forbidden.jpg"><img class="alignright size-full wp-image-5894" title="Forbidden" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Forbidden.jpg" alt="" width="180" height="180" /></a>Bylinerの新刊は、なんとウィリアム・ヴォルマンというジャーナリストが書いた「禁止地帯を行く」(<a href="http://www.amazon.com/Forbidden-Zone-Earthquake-Japan-Vollmann-ebook/dp/B004YXB5RG/ref=kin_single_forbidden" target="_blank">Into the Forbidden Zone: A Trip Through Hell and High Water in Post-Earthquake Japan, By William T. Vollmann</a>)という福島の三重被災地域のルポルタージュで、61ページという、雑誌に長すぎ、本に短すぎという扱いにくい（しかし取材・調査報道では意味のある）長さの記事に対するKindle Singleの有効性を実証している。5月16日時点でのランキングは、Kindleストア全体で456位、「旅行／日本」「政治・時事／災害救援」などで1位となっている。Kindle全体で3桁という数字は非常に売れていることだ。</p>
<p>E-Bookが「ジャーナリズム出版」を蘇生させる可能性については、読者のコメントを得て、さらに考えてみたい。　2011-05-17</p>
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		</item>
		<item>
		<title>週刊ダイヤモンド「出版特集」中止事件</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/03/self-censorship-at-diamond/</link>
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		<pubDate>Sun, 28 Mar 2010 11:00:15 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<category><![CDATA[Newsmedia]]></category>
		<category><![CDATA[E-Book]]></category>
		<category><![CDATA[ジャーナリズム]]></category>
		<category><![CDATA[出版流通]]></category>

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		<description><![CDATA[『週刊ダイヤモンド』が60ページの4月6日号大特集「電子書籍と出版業界」(仮題)の制作を中止したという情報は、かなりショッキングな話題だ。池田信夫氏のブログなどによると、編集はもちろん、営業でもなく、純粋に「経営」の判断 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/520px-Diamond-caution.svg_.png"><img class="size-thumbnail wp-image-2129 alignleft" style="margin-left: 0px; margin-right: 6px;" title="520px-Diamond-caution.svg" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/520px-Diamond-caution.svg_-150x150.png" alt="" width="108" height="108" /></a>『週刊ダイヤモンド』が60ページの4月6日号大特集「電子書籍と出版業界」(仮題)の制作を中止したという情報は、かなりショッキングな話題だ。池田信夫氏のブログなどによると、編集はもちろん、営業でもなく、純粋に「経営」の判断で中止が決定されたとのことで、どんな「経営」なのかと思ったら、大手銀行の広報マン出身とのことだった。これはこれで「フタをする」ほうのプロではあったわけだ。差し替え先は同社の定番「ドラッカー」のようだが、泉下のドラッカー氏が知ったら何とおっしゃるか。<span id="more-2125"></span></p>
<h3>「電子書籍と出版業界」(仮題)大特集中止事件</h3>
<p style="padding-left: 30px;">同誌は『週刊東洋経済』と並んで好調を続けていた。これは不振の雑誌業界の中にあって情報の価値を評価されていたもので、非常に貴重なことと言わねばならない。その編集部が取組んだ大テーマを潰されたのだから、関係者の想いは察して余りある。日本のメディア史に残る今回の大事件は、先に発足した「電書協」の設立に出席した鹿谷社長が、何かに過剰反応して暴走したようだ。それが何だったのかを詮索しても始まらない。それを止められなかったことで、同社の歴史に汚点を残してしまったわけだ。今回の事件の意味は、次の疑問を提起した点で、日本全体の問題でもあると思われる。ダイヤモンド社でさえ起きたことが、他のメディアで起きていない保証はないからだ。</p>
<ul>
<li>メディアに対するジャーナリズムは、日本において成立しえないのか？</li>
<li>自己について客観的になれないメディアが、社会を客観的に語れるのか？</li>
<li>出版社において「読者＝社会の関心」以上の価値とは何なのか？</li>
<li>「編集権の独立」がないところで「言論の自由」は存在するのか？</li>
<li>メディアは「説明責任」を持たないのか？</li>
</ul>
<p style="padding-left: 30px;">メディアビジネスとジャーナリズムというのは、そもそもかなり矛盾を抱えている。とくに現在のように、メディアビジネスの経済的基盤が揺さぶられている時に、社会的判断よりも業界的配慮を優先したことを非難できる業界人は（それがこの国の平均的行為であるとすれば）そう多くないだろう。ただ、こういう時こそ「ジャーナリズム」が問われているわけで、その真価を立証すべき機会を葬ったことは同社にとっても残念なことだった（過ちを改めるのにまだ遅くないかもしれないが）。</p>
<h3>鹿谷社長は何に怯えたのか？</h3>
<p style="padding-left: 30px;">鹿谷社長の判断は、ある意味で典型的な「小役人（広報マン）風」発想だ（以上は差別的発言です）。彼らが畏れるのは伝統的な「世間」であって近代に発明された「社会」ではない。編集部の渾身の「電子書籍と出版業界」特集は、現代の社会的要請に応えるべく企画され、取組まれた。他方で「世間」の人である鹿谷社長は、社内的に泥をかぶることを覚悟で、これを阻止することが「会社」のためになると勇を鼓して判断しされたのだろう。社長の判断が異常ではない証拠には、この問題を正面から取り上げたメディアがほとんどなく、『週刊東洋経済』の「新聞・TV」特集でさえ発行部数（｢押し紙｣）問題にはついに触れられなかったように、ジャーナリズムの業界においてさえ「社会」は軽く「世間」は重いのだ。ふだんは「日本的あいまいさ」でバランスをとっているが、歴史的転換期には、原則がないと対応できなくなる。</p>
<p style="padding-left: 30px;">もう一つ、「電書協」の何か（誰か）が鹿谷社長を怯えさせたかが気になる。問題になったのは「電子書籍」部分ではなく「出版業界」を扱った約30ページであったという。取次も取材に協力しているということなので、取次もシロとすると誰だろう。影に怯えたのか。それとも「言論封殺」事件なのか。信頼できる情報を待ちたい。</p>
<p style="padding-left: 30px;">今回のような事件があると、メディアに対するメディア（アウトサイダー）である本誌の役割がますます大きくなっているのを感じる。メディアに対してもプロとして公正な姿勢を貫かれているジャーナリストは少なくないはずだから、本誌が彼らの発表の場として利用されることで、メディアビジネスの「自浄能力」が機能することになれば幸いである。（鎌田、03/28/2010）</p>
<ul>
<li><a href="http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51396247.html" target="_blank">「週刊ダイヤモンドの消えた特集」</a> by 池田信夫、ブログ、3/26/2010</li>
<li><a href="http://portside-yokohama.jp/headlines/weeklydiamond.html" target="_blank">「書店・取次の顔を立ててモラルハザードを生んだ週刊ダイヤの自主規制」</a>、by Wada、PortSide Station、03/28/2010</li>
</ul>
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		<title>新聞ジャーナリズムの復権は可能。それもWebで…</title>
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		<pubDate>Sat, 27 Mar 2010 09:14:47 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<category><![CDATA[Newsmedia]]></category>
		<category><![CDATA[ジャーナリズム]]></category>
		<category><![CDATA[新聞]]></category>

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		<description><![CDATA[『キンドルの衝撃』(毎日新聞社)の著者、石川幸憲氏のインタビューが J-CASTニュースに載っている。石川氏は在米のジャーナリストで、AP通信記者、TIME誌特派員などを経験し、Web登場前後の米国の新聞業界の変化を内と [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4620319716/jinbusinessne-22/" target="_blank"></a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/41olf2qKLCL._SL500_AA300_.jpg"><img class="alignleft size-thumbnail wp-image-2113" title="41olf2qKLCL._SL500_AA300_" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/41olf2qKLCL._SL500_AA300_-150x150.jpg" alt="" width="120" height="120" /></a>『キンドルの衝撃』(毎日新聞社)の著者、石川幸憲氏のインタビューが J-CASTニュースに載っている。石川氏は在米のジャーナリストで、AP通信記者、TIME誌特派員などを経験し、Web登場前後の米国の新聞業界の変化を内と外から見てこられた。「ジャーナリズムの王国」であった米国新聞界が、地域広告モデルの崩壊によって経営危機に陥り、逆にWebでの再建を模索する段階で Kindleや iPadという「オンライン・キオスク」ガジェットが登場してきたわけだが、その「衝撃」の先は見えていない。畢竟、それはジャーナリズムの外にある。<span id="more-2111"></span></p>
<h4 style="padding-left: 30px;">参照記事</h4>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.j-cast.com/2010/03/24062883.html" target="_blank">「米国の新聞が『読者離れ』を起こした理由</a>」－石川幸憲氏に聞く『キンドルの衝撃』」 （上）  J-CASTニュース、3/24/2010<br />
<a href="http://www.j-cast.com/2010/03/25062884.html" target="_blank">「2010年はメディア大変革の入り口</a>」－石川幸憲氏に聞く『キンドルの衝撃』」 （下）　3/25/2010</p>
<p style="padding-left: 30px;">とても参考になったが、ややズレたインタビューでもある。テーマは＜新聞 and/or ジャーナリズム＞で、石川氏はそれを聞く相手として申し分ないのだが、『キンドルの衝撃』とはあまり関係がない。いまのところKindleと新聞との関係はきわめて薄いからだ。iPadは現行世代の Kindleより大きな可能性があるが<span style="color: #cc0000;">*</span>、それは（巷間言われるように iPad にではなく）<span style="color: #cc0000;">記事の価値を最大化するアプリケーション</span>、<span style="color: #cc0000;">記事にアクセスする人間の広告価値を最大化する仕掛け</span>に依存しており、秘密裏に研究開発されている技術やノウハウが簡単に出てくるはずもない<span style="color: #cc0000;">**</span>。だから、石川氏の話で興味深いのは「衝撃」のほうよりも、それ以前のほうとなるのはやむを得ない。つまり新聞だ。</p>
<h3>“世界遺産”としてのジャーナリズム</h3>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/325px-Usdollar100front.jpg"><img class="size-full wp-image-2117 alignright" style="margin-left: 6px; margin-right: 0px;" title="325px-Usdollar100front" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/325px-Usdollar100front.jpg" alt="" width="293" height="123" /></a>米国の新聞ジャーナリズムは建国神話の一部であり、一種の世界遺産といえる。神話は神殿があり祭司がいて、祭祀を絶やさず社会のために祈りを捧げ、信者を再生産することで生き続ける。神話の真の敵は商業主義だが、神殿はお布施だけでは維持できない。一方で商業主義は神話を利用することで唯一のゴールである利益を最大化できる。神話を侮っては罰が当たる。「社会」という、人間にとって不可欠な非市場的価値は、神話がないと維持できない。ジャーナリストは、医師、教育者、弁護士、会計士などとともに、市民「社会」の維持に不可欠な職業（profession あるいは vocation）なのだ（と思う）。彼らが利益を第一に考え始めたら、「社会」は確実に崩壊する。「孟子曰く、<a href="http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/knowledge/classic/moushi001.html" target="_blank">王何ぞ必ずしも利を曰わん</a>」<span style="color: #cc0000;">***</span> である。（写真は、印刷工、記者、新聞発行人、図書館長、郵便局長、発明家、政治家にして合衆国独立宣言起草者の一人、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%B3" target="_blank">ベンジャミン・フランクリン</a>氏を刻した100ドル紙幣）</p>
<p style="padding-left: 30px;">いずれにせよ、神話性と商業性という2つの対立する原理を、米国の新聞業界はじつにうまく制御してきた。人材供給のために大学にはジャーナリズム学科があり、ここでは技術だけでなく、奉仕すべき非市場的価値について教えられる。新人はまず通信社で鍛えられ、新聞社で一人前となり、その後「フリーランサー」として独立して新聞や雑誌、放送など、ジャーナリストを必要とする業界と契約して活躍するが、それはさながら中世の騎士のようだ。長弓隊や足軽鉄砲隊が登場する以前の。この合理的であり理想的でもあるシステムが崩壊したのは、新聞の多くが「上場企業」の傘下となって年6%以上の配当を要求される立場となったこと。そして新聞のビジネスが、じつは神話性と関係の希薄な、印刷と配布による地域広告という非常に<span style="color: #cc0000;">脆弱な基盤</span>の上に成り立っていたことだ。広告なしで新聞は（商業的に）成り立たないが、広告は新聞でなくてもできる、ということは新聞の中にいると理解できないことだったのだろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">石川氏の言うように、米国の新聞は、むしろ自信を持ってWebの波に身を晒し、そして壊滅的打撃を受けた。このあたりの事情は、日本とまるで違うためにあまり理解されてこなかっただけに（残念ながら未読の『キンドルの衝撃』で語られているようだが）とても価値がある。有力新聞ビジネスによる共同のニュースアグリゲータ (NCN)のような先進的モデルが1995年に構想・実験されたように、アイデアはすべてあったが実行できなかったという指摘は、日経新聞が同じ轍を踏んでしまっただけに貴重だ。</p>
<h3>崩壊したのは伝統的広告モデルであってジャーナリズムではない</h3>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/150px-Jefferson-Nickel-Unc-Obv.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-2118" title="150px-Jefferson-Nickel-Unc-Obv" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/150px-Jefferson-Nickel-Unc-Obv.jpg" alt="" width="120" height="118" /></a>しかし新聞の凋落は、社会がジャーナリズムを必要としなくなったからでも、信じなくなったからでもない。Webでは相変わらず新聞はよく読まれている。新聞を読まずにリーダーとしてまともな仕事はできないだろう。しかし広告収入は新聞社にはあまり集まらない。少なくとも彼らが必要とする額は。<span style="color: #cc0000;">現在のWeb広告手法では</span>、という但し書きを付けるべきだが、多くの人がパニックに陥って、「編集権の独立」とか「調査報道」など時代遅れだと叫ぶのは心が痛む。彼ら誇り高い騎士たちは、ファストフード・メディアの足軽たちに仕留められたのではなく、GoogleやClaigslistのような網や馬防柵で馬が突進できなくなったために馬を下りざるを得なくなったのだ。網や柵を恨んでも仕方がない。（写真は「言論の自由」の父にして合衆国第3代大統領<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%B3" target="_blank">トーマス・ジェファーソン</a>を浮彫した5セント硬貨）</p>
<p style="padding-left: 30px;">石川氏は「読者が忙しくて新聞を読む時間がなくなり、読む人や興味が変わっているのに、新聞が変わっていない」というワシントン・ポスト紙のウォルター・ピンカス記者の言葉を引用しているが、それは違うと思う。読者が変わったのではなく、</p>
<ul>
<li> 新聞を読む時間を「惜しい」とは思わない階層（つねに少ない）の<span style="color: #cc0000;">広告市場での評価</span>が毀損し</li>
<li>＜情報の価値を評価できる読者＞ and/or ＜<span style="color: #cc0000;">少数読者の価値</span>を重視するシステム＞が失われ</li>
<li>Webの情報世界の中で流れる<span style="color: #cc0000;">情報の価値と広告との関係</span>が切断された</li>
</ul>
<p style="padding-left: 30px;">のだ、と筆者は考えている。かつては少数読者は知識人あるいはエリートとして影響力を持っていた。現在は専門家となり、さらに市場経済の中で職業的能力の＜市場価値＞を実証しなければならない存在となっている彼らが、市場からの相対的自由を獲得しない限り、ジャーナリズムも復権もない。＜市場価値＞には四半期決算に敏感に反応する株式相場以外に有効な評価手段がないからだ。</p>
<h3>新聞ビジネスの課題はWeb上の高度な広告モデルの開発のみ</h3>
<p style="padding-left: 30px;">現在の広告はまだマス時代の発想のもとにあって「数」の論理を重視するが、ジャーナリストが「数」の論理を重視したらもはやジャーナリストではない。彼らが祭祀を止め、神殿を使った広告業と不動産業に変われば、存在価値などない。石川氏は「2010年がメディア大変革の入り口」にある、という。筆者も賛成だが、以下には少々異論もある。</p>
<blockquote>
<p style="padding-left: 30px;">「新聞は「マス」の世界、だれでも読む新聞、不特定多数を対象とした媒体から、「読者の質」の世界に変わっているのではないでしょうか。」（石川氏）</p>
</blockquote>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/St_George_and_the_Dragon-altar_wing-NG-Praha.jpg"><img class="alignright size-medium wp-image-2119" style="margin-left: 6px; margin-right: 0px;" title="St_George_and_the_Dragon-altar_wing-NG-Praha" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/St_George_and_the_Dragon-altar_wing-NG-Praha-174x300.jpg" alt="" width="174" height="300" /></a>もともと英米の高級紙は「読者の質」を重視してきた。だから「高級」なのだ。そうした読者が読む新聞だからこそ、彼らを尊重する「不特定多数」が読んできた。New York Times や Washington Post、Wall Street Journal が同じ「事実」を報道し、同様の分析を載せ、同じ主張をすることなど考えられない。質を求めれば「異」を求める必要があり、数的成長には限界がある。読売新聞は「世界一」の新聞だが、世界一の影響力を持っているわけではない。米国の新聞が変わっていくとすれば、情報における「数から質へ」ではなく（それを今やっているのはCNNやAOLなどWebのほうだ）、<span style="color: #cc0000;">広告モデルの転換</span>（読者の質に応じた価値最大化）なのである。ジャーナリストの石川氏は、あまりにジャーナリズムの側面からのみ見ていると思う。筆者は門外漢だから、社会の医者たるジャーナリストが「情報で金儲け」の心配をしなければならない事態こそ心配している。（図版は竜を退治する騎士として描かれた<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8" target="_blank">ゲオルギウス</a>＝15世紀ボヘミア派の絵画）。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ジャーナリズムの社会的価値は、このかんの（詐欺的経済の拡大による）金融恐慌と不況によって（逆方向で）証明されている。新聞は「エンロン」も、「対テロ戦争」も、「サブプライム・ローン」も止められなかった。とくに後の2つを止められたら、世界人類にとってどれだけの損失を止められたかを思わずにはいられない。違法建築を見逃した「建築士」や「検査機関」と同じように、「ジャーナリズム」をそのままキャッシングすれば自殺行為になるだろう。「数」の力によって、時に市場も国家も暴走する。それを止めたり、崩壊しかけた社会を再建するのは、情報とコミュニケーションの「質」しかない。日本は現在、ジャーナリズムが必要な時代を経験しているし、中国やインドもいずれは知るだろう。やはり米国のジャーナリズムは「世界遺産」なのだと思う。（鎌田、03/27/2010）</p>
<p style="padding-left: 30px;"><strong>注</strong>：</p>
<p style="padding-left: 30px;">* Kindleは本に最適化され、iPad は新聞や雑誌に最適化していると考えがちだが、新聞の場合、PCやネットブックは捨てがたい。WSJやFTはすでにガジェットを超えたビジネスモデルを掴みつつあると思う。いずれにせよ、ガジェットに新聞の未来がかかっていると考えるのは愚かである。</p>
<p style="padding-left: 30px;">**米国のWSJと対をなす英国のFinancial Times紙のManaging Director、ロブ・グリムショー氏は、下記のインタビューで、信じがたいほど自信に満ちた調子で<a href="http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2975?page=2" target="_blank">好調な現状</a>を語っている（Sakakibara さんに感謝）。おそらくFTはそうした「情報の質(差異)×読者の属性＝広告価値」を実証するノウハウを発見しつつあるのだろう。同氏が、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E5%A4%A7%E5%AD%A6" target="_blank">ウォーリック大学</a>という英国では新設の国立大学出身の新しいテクノクラートで、入社10年で経営幹部に抜擢された非ジャーナリスト系の人物である点にも注目したい。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2975" target="_blank">「新聞の電子化、課金で攻めるFTに不況なし－FT.com発行人が語るメディアの明るい未来」</a> by 川嶋 諭、Japan Business Press、3/15/2010</p>
<p style="padding-left: 30px;">*** 「何ぞ必ずしも」は &#8220;must not&#8221; （強い禁止）の語調。筆者も若い頃は孔孟を軽んじ、老荘流や法家流を受け売りしていたが、年をとるにつれて「社会」とか超時間的「価値」が意識されるようになってきた。最近では放任やムチやニンジンでは価値ある創造はできないと信じている。</p>
<h4 style="padding-left: 30px;">本誌関連記事</h4>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="../2010/03/who-pays-for-what-at-nikkei/">「日 経「Web有料」版：情報の価値と価格の間」、鎌田</a></p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="../2010/03/eb2-note-4-evolution-media/" target="_blank">「E-Book 2.0ノート(4)：メディア進化仮説」、鎌田</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">
]]></content:encoded>
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		<title>ニュースメディアとE-Reader</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/03/sony-to-list-more-periodicals/</link>
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		<pubDate>Fri, 12 Mar 2010 09:52:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Content Business]]></category>
		<category><![CDATA[Newsmedia]]></category>
		<category><![CDATA[E-Reader]]></category>
		<category><![CDATA[iPad]]></category>
		<category><![CDATA[ソニー]]></category>
		<category><![CDATA[新聞]]></category>

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		<description><![CDATA[米国Sony Electronics は3月10日、The Wall Street Journal、New York PostなどをReader Storeを通じてリリースすると発表した。これらはDaily Editio [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/global_header_logo.png"><img class="alignleft size-full wp-image-1857" style="margin-left: 0px; margin-right: 6px;" title="global_header_logo" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/global_header_logo.png" alt="" width="136" height="32" /></a>米国Sony Electronics は3月10日、The Wall Street Journal、New York PostなどをReader Storeを通じてリリースすると<a href="http://news.sel.sony.com/en/press_room/consumer/computer_peripheral/e_book/release/56795.html" target="_blank">発表</a>した。これらはDaily EditionリーダまたはReader Libraryソフトウェアを使ってPC/Macに提供される。現在の定期刊行物は23紙誌となり、近く朝日や毎日の英語版などを加えて倍増する予定だ。<span id="more-1856"></span></p>
<h3>iPad以後に備える：次世代電子新聞は目前</h3>
<p style="padding-left: 30px;">E-Readerのシェア第2位と言われながら、E-Book市場ではあまり目立たない Sony Readerだが、数字と実感の差は、おそらくそれが少なからず ドキュメントビューワとして使われているためではないかと思われる。PDFのカタログやマニュアルを読むE-Readerへのニーズは非常に高いが、それにベストマッチなのはいまのところソニー製だからだ。そしてビジネスユーザーをターゲットにする場合、新聞や雑誌などのニュースメディア・コンテンツへの対応が重要になってくる。今回のソニーの対応は、そちらを重視した動きと考えることもできる。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Store_Newspapers_v2_lg.jpg"><img class="alignright size-full wp-image-1858" style="margin-left: 6px; margin-right: 0px;" title="Store_Newspapers_v2_lg" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Store_Newspapers_v2_lg.jpg" alt="" width="200" height="290" /></a>もちろん、先の発表で新聞との親密さをアピールした アップルiPadへの意識もあるだろう。ReadWriteWeb (<a href="http://www.readwriteweb.com/archives/sony_brings_more_newspaper_and_magazine_content_to.php" target="_blank">3/10</a>)は、<span style="color: #cc0000;">「E-Ink対液晶系」</span>という視点で、ニュースメディアへの適性を比較している。同誌によれば、E-Ink陣営がアップルと差別化するには、無線接続で利用できるコンテンツを増やすのが最も有効だろうという。ソニーは１紙$14.99以下で購読を受け付けている。卸価格は不明だが、新聞にとってもベンダーにとっても悪い話ではない。しかし、新聞が読めることは間もなく一般化し、差別化要因にはならなくなる。そして iPadで提供される<span style="color: #cc0000;">紙面の上で様々なアプリケーションが走る</span>ようになると、第１世代のE-Readerでは機能的に対応できなくなる。新聞が「読む」以上のサービスを付加価値として提供するようになるからである。</p>
<p style="padding-left: 30px;">現在のところ、ディスプレイの差はカラー液晶か白黒E-Inkかの差でしかなく、機能的にはビデオしかないが、iPadは明らかに動画表示を超えた次のステージへの移行を推進するものとなる。新聞に読む以上の何を求めるか？ それは<span style="color: #cc0000;">読者が考える環境の提供</span>である。どれだけ考える気になるかは、記事の内容と提供されるインタフェース、リンクするサービスに依存する。記事のスタイル、デザインを新たに開発する必要があるだろう。もちろん、ビデオニュース、インタビュー、生中継も組込まれるし、過去記事の高度な検索・表示（人物プロファイル、年表、用語、地図、データ等々）も必須になってくる。<span style="color: #cc0000;">iPadを中心とした第２世代のE-Readerは、新しい「新聞体験」を提供する</span>ことになろう。E-Readerを提供する各社は、第2世界を目前にコンテンツの取り込みと機能開発をどうじに進める必要に迫られている。</p>
<ul>
<li> Reader Storeで提供されている定期刊行物は<a href="http://ebookstore.sony.com/category/newspapers" target="_blank">こちら</a>。
<ul></ul>
</li>
</ul>
<h4 style="padding-left: 30px;">参考記事</h4>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.readwriteweb.com/archives/sony_brings_more_newspaper_and_magazine_content_to.php" target="_blank">Sony Brings More Newspaper and Magazine Content to its E-Readers</a>, by Frederic Lardinois, ReadWriteWeb, 3/10/2010</p>
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		<item>
		<title>日経「Web有料」版：情報の価値と価格の間</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/03/who-pays-for-what-at-nikkei/</link>
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		<pubDate>Wed, 10 Mar 2010 17:37:54 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Content Business]]></category>
		<category><![CDATA[Newsmedia]]></category>
		<category><![CDATA[ビジネスモデル]]></category>
		<category><![CDATA[日経新聞]]></category>
		<category><![CDATA[有料コンテンツ]]></category>

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		<description><![CDATA[「日経電子版」の成否が注目を集めている。岸教授は「勇気ある社会実験」と絶賛したが、２つの経済誌はおおむね懐疑的でブログも同様だ。注目を集めるのは、購読者、広告費ともに減少するなかでの新聞のサバイバルが懸かっており、しかも [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://pr.nikkei.com/" target="_blank"></a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/560px-Newspaper.svg_1.png"><img class="alignleft size-medium wp-image-1832" style="margin-left: 6px; margin-right: 6px;" title="560px-Newspaper.svg" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/560px-Newspaper.svg_1-300x173.png" alt="" width="151" height="87" /></a>「日経電子版」の成否が注目を集めている。岸教授は「勇気ある社会実験」と絶賛したが、２つの経済誌はおおむね懐疑的でブログも同様だ。注目を集めるのは、購読者、広告費ともに減少するなかでの新聞のサバイバルが懸かっており、しかもこれまでの成功例が米国のWSJなど僅かにとどまるからだ。確実に言えるのは、有料版の定着には相当の時間がかかること、そしてそれはたんなる「電子版」などではなく、新聞社が手掛ける新しい電子メディアでしかないだろう、ということだ。<span id="more-1814"></span></p>
<h4 style="padding-left: 30px;">関連記事リンク</h4>
<ol>
<li><a href="http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100224_351024.html" target="_blank">「日本経済新聞、電子版を3月創刊。購読料は月額1000円から」</a> By 村松健至、Internet Watch, 2/24/2010</li>
<li><a href="http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/ad9499b10ecab6b724ea290c206e8dea/" target="_blank">「日経新聞が電子版をお披露目、空虚に響く『紙の部数は横ばい』の計画」</a> By 山田俊浩、東洋経済オンライン、 03/02/2010 （週刊東洋経済2010年3月6日号）</li>
<li><a href="http://diamond.jp/series/kishi/10078/" target="_blank">「有料電子版という日経新聞の「試行錯誤」は間違っていない！」 </a>By 岸 博幸、DIAMOND online、2/26/2010</li>
<li><a href="http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMIT12000008032010&amp;landing=Next" target="_blank">「『フリー』に挑む日経電子版の勇気ある社会実験」 </a>By 岸 博幸、日経IT＋PLUS、3/8/2010</li>
<li><a href="http://diamond.jp/series/machida/10114/" target="_blank">「有料モデルの逆襲はなるのか？－電子版開始に見える日経新聞のジレンマ」</a> By 町田 徹、DIAMOND online、2/26/2010</li>
<li><a href="http://d.hatena.ne.jp/LM-7/20100224/1267021310" target="_blank">「日本経済新聞電子版の価格設定から透けて見える日経のホンネ」 </a>By “A Successful Failure”＝ブログ、2/24/2010</li>
<li><a href="http://yaplog.jp/parsleymood/archive/915" target="_blank">「『日本経済新聞電子版』はどうすべきだったのか？」</a> By “Parsleyの「添え物は添え物らしく」”＝ブログ、2/24/2010</li>
<li><a href="http://ohnishi.livedoor.biz/archives/51044738.html" target="_blank">「『日本経済新聞 電子版』発表で感じる発想転換の難しさ」 </a>By 大西 宏、“大西 宏のマーケティング・エッセンス”＝ブログ、2/25/2010</li>
</ol>
<p style="padding-left: 30px;">当然のように、しっかりした分析記事は同一業界のメディアには見られず、雑誌かネット（主にブログ）でしか読むことができない（遺憾ながら、“業界目線”を優先する日本のメディア・ジャーナリズムの特質を垣間見せてしまっている）。以下、様々なコメントを参考に、この問題の予備的な検討に入りたい。</p>
<h3>問題は情報の価値だが、市場は育てるしかない</h3>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/nikkei01.jpg"><img class="alignright size-medium wp-image-1831" style="margin-left: 6px; margin-right: 6px;" title="nikkei01" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/nikkei01-300x285.jpg" alt="" width="300" height="285" /></a>日経新聞が電子版を手掛けるのは、もちろんこれが初めてではない。それどころか、20年以上前から記事情報データベースを中心としたかなり高価な「日経テレコン」を提供しており、筆者も利用したことはある。同社は電子情報サービスに関してつねに先頭にいた。Dow Jonesに範をとり、経済・産業・金融・流通などのプロフェッショナルのための質と量の情報を重視してきた同社としては当然である。しかし、インターネットを使ったインフラがいかに普及しても、こうした電子版をネット時代に合わせて再構築するということはやってこなかった。おそらく、広告で十二分に儲けることができた時代に、手間とリスクがかかることは放置されたのだろう。</p>
<ul>
<li> 広告か購読か</li>
<li>無料か有料か</li>
<li>Webか紙か</li>
</ul>
<p style="padding-left: 30px;">上記のように皮相な問題を立てることは、そもそも間違っている。印刷紙は有料でありながら広告収入を得ている（比率は2:1／米国は1:3）。これまでWebでは“無料広告版”を提供しているにすぎないが、それでも収益事業ではある。Webの記事が金をとれるか、ということが問題なら、たんに実験してみればよいだけの話だ。Googleが儲けて怪しからんというのなら、ボットを撃退すればよい。そして新聞紙はいずれ消える。そんな矮小な話ではないことは、関係者もよく知っているはずなのに、上のような見出しが目立ってしまうのは、多くの問題を同時に考えたくないせいか。筆者なら問題をこう考える。</p>
<ol>
<li>これは現在と将来の新聞事業の収益モデルの話である。</li>
<li>これは現在と将来の広告ビジネスの話である。</li>
<li>これは現在と将来のニュース報道ビジネスの話である。</li>
<li>これは現在と将来のジャーナリズムの話である。</li>
</ol>
<p style="padding-left: 30px;">紙かWebか、というのはユーザーにとっての情報の意味 (価値)、そして広告主にとっての有用性に関わる。米国の新聞は、あまりに地域商圏を背景にした広告（それも求人広告）に依存していたために、求人広告を<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Craigslist" target="_blank">Craigslist</a>などに奪われたことで危機は急速に進行した。日本は購読料への依存度が高く、しかも定期購読者が広告のベースにもなっているために、危機は緩慢に進行しているが、問題は同じだ。違いがあるとすれば、米国ではWebでほぼ全文が読める新聞が多いために、読者の「紙離れ」はあっても「新聞離れ」にはなっていないのに対して、日本では「紙離れ」がそのまま「新聞離れ」に直結していることだろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">日本の新聞購読者数は（宗教の信者数の合計と同じく）、もともと人口に比べて多い。記事をあまり読まない人間でも、外の世間を垣間見せる「窓」として利用されてきたともいえる。記事の情報量は諸外国に比べて非常に少なく、過去30年間、（文字サイズの拡大と反比例して）一貫して減少してきた。報道・論評に対する要求が高いのなら、こんな淘汰圧が働くはずはない。しかし＜情報ニーズ＞というものは、農作物のように、地面を掘り起こして耕し、種を播き、水と肥料で大事に育てないと枯れてしまい、跡には砂漠が広がっていく。知らないうちにWebなどで得られる情報で十分と考える層が増加し、情報の価値／価格を評価する層が継続的に減少していったのは当然だ。筆者は、これが日本特有の問題だと思う。</p>
<p style="padding-left: 30px;">岸教授が強調するように、新聞は＜速報性のある活字メディア＞として「流通独占」を営々と築き上げ、それを競争力の源泉としてきた。Webによってそれを失ったことが、Web広告を新聞にとって不利にし、十分に稼げない状況の原因になっているという。確かにその通りだが、筆者は新聞が＜高速印刷・宅配網＞の独占にあぐらをかいて読者の<span style="color: #cc0000;">情報ニーズの発掘・育成・拡大を怠ってきた</span>ことが、Webへの本格的な進出を躊躇させる原因であったと考えている。情報ニーズはいくらでも多様になる。多様化されたコンテクストは、いくらでも「広告」と「購読」にも繋げることができる。読者とのインタラクションにおいて、Webのファストフードメディアや検索エンジンにさえ負けてしまうとすれば情けない話ではないか。</p>
<p style="padding-left: 30px;">Webは情報の価値（本来は多様性、独自性によって生まれる）を白日のもとに曝した。「記者クラブ」に象徴される新聞各社の横並びスタイルでは、読者にとっての価値以上のものを志向しているととられても仕方がない。「大手5社」の中では相対的に高い情報ニーズを持つ層をターゲットとしてきた日経にしても、Wall St. Journalなどとは比ぶべくもない。日本の産業的競争力が、かなりの程度日経新聞の情報力に依存しているというのに。結局、日本の新聞はもともとあまり「情報力」を武器としてこなかった。だから、日経新聞出身のジャーナリスト、町田 徹氏が、次のように言うのはまったく正しい。</p>
<blockquote>
<p style="padding-left: 30px;">「もともと情報にカネを払う習慣が乏しいとされる日本の国民に、カネを払ってでも入手したいと思うような情報を提供することができるかどうか、Web刊の成否はこの一点にかかっていると断定してもよいだろう。」　（町田氏、前掲記事）</p>
</blockquote>
<h3>社内競合を避けては移行もできない</h3>
<p style="padding-left: 30px;">喜多社長は発表イベントで「良質なコンテンツは、タダではない」と言ったそうである。これはNews Corp.のマードック氏の受け売りにしか聞こえないが、それが説得力を持つには、WSJのような独自の企画力、取材力・分析力を高める必要があるだろう。筆者は過去に自分の会社で通算数百万円は新聞購読に費やし、それなりに活用し、時に紙面分析なども行った経験があるが、情報の質量は傾向的に低下しているし、欧米との情報格差は開いている。Webの最大のメリットは、スペースに制限がないので、記者の能力を存分に発揮することができるということだ、と筆者などは思う。ところが、Webで何が本当にやりたいかについての話はまだ聞けない。(1) 有料コンテンツ、(2) 登録者無料コンテンツ、(3) 開放系無料コンテンツの３つに分けるのはリーズナブルだが、読者が知りたいのはあくまで (1)の中身だ。この配分は相当に難しく、データをとって分析し、コントロールすることが必要になる。<span style="color: #cc0000;">誰もが知りたい情報を優良にすべきか無料にすべきか</span>の判断は、とても面白いテーマで、知恵を絞る価値がある。</p>
<p style="padding-left: 30px;">「Web版4,000円／月、紙購読者＋1,000円／月」という料金設定を聞いて、誰しも、これはWeb版のプロモーションではなく、紙読者の防衛を主に考えていると思う。現在の購読者の一部が1,000を払ってWeb版も追加購読するということしか考えられない。しかも、町田氏が言うように、既存のオンラインサービス（月8.000円の記事検索＋出力料金）を守るために、検索件数を月25件に制限した。料金を下げて利用者を増やすことにも確信を持てていないわけだ。目先の目標より「10年スケール」で考えるという日経の姿勢は正しいと思うが、<span style="color: #cc0000;">紙とWebでは時間の尺度が違う</span>ことをどれだけ意識しているだろうか。これまで成功したWebビジネスは、そのリソースではなく身軽さを最大の武器としてきた。アップルがいつのまにかWebに君臨しているのは、40トンの恐竜が空を飛ぶくらいの奇跡なのだ。</p>
<p style="padding-left: 30px;">日経テレコンの既存サービスなどは、思い切ってWeb版に統合なければ逆に足を引っ張る。紙を売りたいなら、紙だけのコンテンツを増やし、価格を下げる（とくに売店）などの対応が必要のように思われる。またWeb版では産業・金融・技術関係の専門記事を中心にする、といった複線化をしてむしろ競合させる、といったことも非現実的と考えるべきではないように思う。新聞が誰かをお説教する時の決まり文句に「この際原点に立ち返って」というのがあるが、いま新聞にこそ必要のように思われる。新聞社にイノベーションができず、ビジネスモデルも描けないのであれば、Web上では誰かが真空を埋めるだろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">新聞は情報ビジネスであり、同時にジャーナリズムという社会的機能を期待されている。社会インフラの一つ、「仮想権力」の一つである。われわれも「良質なコンテンツは、タダではない」ことは知っている。しかしWeb上では「良質でないコンテンツに金は払えない」し、ブランドが情報価値を決めるほど甘くもない。「流通独占」を喪失した以上、ニュースメディアが情報価値を主張するためには、最近とみに減ってきた基本、つまり「情報価値についての徹底した説明（解説・補足取材）責任」を果たす以外にないし、それにはWebをおいてほかにベターなメディアなどあるはずはない。（鎌田、03/10/2010）</p>
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		<title>ペイウォールは新聞を護れるか？：有料実験の評価</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/02/can-paywall-protect-newspapers/</link>
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		<pubDate>Mon, 22 Feb 2010 16:28:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Content Business]]></category>
		<category><![CDATA[Newsmedia]]></category>
		<category><![CDATA[New York Times]]></category>
		<category><![CDATA[ペイウォール]]></category>
		<category><![CDATA[新聞]]></category>

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		<description><![CDATA[New York Times紙は2011年1月からWeb版への課金に踏み切る。しかし、これが成功すると見るむきはそう多くないようだ。うまくいって損失を補填するに止まり、最悪の場合はさらに売上を減らす。Webメディア・マー [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ist2_5920301-yesterdays-newspaper.jpg"><img class="alignleft size-medium wp-image-1632" title="ist2_5920301-yesterdays-newspaper" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ist2_5920301-yesterdays-newspaper-300x258.jpg" alt="" width="168" height="145" /></a>New York Times紙は2011年1月からWeb版への課金に踏み切る。しかし、これが成功すると見るむきはそう多くないようだ。うまくいって損失を補填するに止まり、最悪の場合はさらに売上を減らす。Webメディア・マーケティング調査会社のTBI Researchのサイトで、ロリー・メイハー (Rory Maher)は、これまでの数々の有料化試験の結果から、そう結論づけ、この結果を見たら、NYTも考え直すだろうとコメントしている。<span id="more-1630"></span></p>
<h4>リンク記事</h4>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.tbiresearch.com/newspaper-paywalls-just-dont-work-sorry-new-york-times-2010-2" target="_blank">Early Newspaper Paywall Results Suggest That The New York Times&#8217; Plan Is Doomed</a>, By Rory Maher, TBIResearch, 2/17/2010</p>
<h3>ペイウォールは広告を締め出し、大都市では意味を持たない</h3>
<p style="padding-left: 30px;">有料Web、とくに一部を有料で提供するものは Pay wall (paywall)と呼ばれている。一部の記事を「free＝無料＝自由」の世界とベルリンの壁ならぬ「有料の壁」で隔てられた場所に置くことからつけられたようだ。もっともこれはネット側の発想で、新聞の人々は壁の内側にこそ自由があると考えているのかもしれない。</p>
<p style="padding-left: 30px;">しかし、わずか2ケタの購読者しか獲得できなかったNewsdayのように、多くの新聞がペイウォールで躓き、そして無料＝広告依存モデルに復帰している。しかし、もともと広告収入の少ないローカル紙では、購読料でカバーするのは難しくない。米国の新聞は基本的にすべてローカル紙で、人口により、トップ100、サブ200といった具合に区分されている。前者では広告収入が大きく、後者は少ない。だから単純に言って、小規模で、孤立した地域ほどペイウォールモデルに適しているという計算が成り立つ。実験でもそうした傾向が出ている。メイハーの結論は以下のようなものだ。</p>
<ul>
<li>大都市でのペイロール戦略は、購読収入の増加より広告収入減少の影響が大きい</li>
<li>モバイル配信はペイウォールに適しているが、普及には時間がかかる</li>
<li>サブ200ではペイウォールが印刷版の購読者の維持に役立つ</li>
</ul>
<h3>電子版こそ新聞を救う頼みの綱：</h3>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://radoff.com/blog/2009/11/30/a-brief-history-of-paywalls/" target="_blank">ペイウォールモデル</a>は、2002年 Financial Times紙などが最初で、Wall Street Journalが続いた。後者は約100万人の購読者がおり、年間6,500万ドルを売り上げている。NYTは一度有償化してTimesSelectというサービスを提供した。年間49.95ドルで提供され、2007年の売上は1,000万ドルだったが、広告収入のほうが多かったため、この「壁」は撤廃された経緯がある。「良質なジャーナリズムは無料ではない」とは言いつつも、広告主が負担してくれるなら、あえて読者から徴収しなくても、というのが本音である。だからコンテンツは無料か有料か、ということをあまり図式的・道徳的に考えないほうがいい。Web新聞のビジネスモデルがまだ確立していないというだけなのだ。</p>
<p style="padding-left: 30px;">日本では正確な意味での新聞電子版は存在しない。「電子版」は広告収入を目的にした無料の「速報版」であって新聞そのものではないからだ。たいしてコストもかけていない。にもかかわらず、米国と同様に新聞社の収入は落ち込んで多くは赤字に転落している。つまり、無料電子版とは無関係に、紙の購読も広告も減少を続け、新聞社の収支は悪化を続けている。このままでは、印刷・配送コストの回収が困難な状態になることは必至だ。だとすると、理論的には、<span style="color: #cc0000;">電子版こそ新聞を救う頼みの綱</span>ということになる。ネットが新聞を殺そうとしていると考えるのは完全な被害妄想のように思われる。人力車の消滅が個人旅客輸送業の消滅を意味するわけではない。</p>
<p style="padding-left: 30px;">重要なことは、(1) 情報が「消費」される時代に、<span style="color: #cc0000;">その消費のコンテクストと広告を結びつける有効な技術的手段</span>を発見し、広告主に提供すること、(2) 逆に「消費」の対象ではない<span style="color: #cc0000;">ジャーナリズムとしての社会的機能の進化</span>を目ざす、という困難な課題の少なくとも一つで成果を出すことだろう。前者ではマーケティング、後者ではソーシャルコミュニケーションを、21世紀的にデザインするということだ。米国のジャーナリズムは、そうした課題にかなり真摯に取組んでいると思う。日本でも日経新聞の初の「電子版」が始まるが、これについては別に取り上げたい。（鎌田、02/22/2010）</p>
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		<title>米国コンデナスト社の電子雑誌戦略</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/02/conde-nast-digital-strategy/</link>
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		<pubDate>Mon, 08 Feb 2010 17:03:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Content Business]]></category>
		<category><![CDATA[Newsmedia]]></category>
		<category><![CDATA[iPad]]></category>
		<category><![CDATA[コンデナスト]]></category>
		<category><![CDATA[タブレット]]></category>
		<category><![CDATA[雑誌]]></category>

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		<description><![CDATA[瀧口範子氏のDIAMOND連載はじつに80回目となったが、2/3の記事はアップルの iPadを中心に、コンデナスト (Conde&#8217; Nast) 出版社の電子化対応を追っている。昨年末のタイム社のデモもそうだっ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/18754v1-max-250x250.png"><img class="alignleft size-full wp-image-1491" style="margin-left: 6px; margin-right: 6px;" title="18754v1-max-250x250" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/18754v1-max-250x250.png" alt="" width="149" height="49" /></a>瀧口範子氏のDIAMOND連載はじつに80回目となったが、2/3の記事はアップルの iPadを中心に、コンデナスト (<a href="http://www.crunchbase.com/company/condenast" target="_blank">Conde&#8217; Nast</a>) 出版社の電子化対応を追っている。昨年末のタイム社のデモもそうだったが、米国雑誌業界は、パッドを基本的なターゲットとしながら、従来のWebではやりきれなかった<span style="color: #339966;">＜有料サービスと対話型広告＞</span>という領域に踏み込んでいるという印象だ。<span id="more-1489"></span></p>
<h4 style="padding-left: 30px;">リンク記事</h4>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://member.diamond.jp/series/beyond_valley/10080/" target="_blank">「『プラダを着た悪魔』はiPadがお好き？：アップルも一目置くコンデナストの大進化」 </a> by 瀧口範子、DIAMONDonline、2/3/2010　〔連載・ビジネスモデルの破壊者たち 第80回〕</p>
<h4 style="padding-left: 30px;">はじめに</h4>
<p style="padding-left: 30px;">コンデナスト社の雑誌は、高級ファッション誌 (VOGUEなど) をはじめ、旅行雑誌、料理雑誌、ハイテク (WIREDなど)を含み多岐にわたる。コンテンツの質は高く、富裕層を含む読者層から、広告媒体としてのブランド価値も申し分ないが、最近の業績は不況の影響をまともに受けて不振だ。しかし、大手出版社の多くがそうであるように一族経営なので機動性は高い。雑誌の整理（売却）、Webサイト別のグループ化などをかなり活発に進め、Webベースのビジネスモデルの確立と紙媒体との両立という課題に取組んでいる。瀧口氏のレポートは非常に興味深いアプローチを要領よく伝えている。以下、いくつかのポイントについて考えてみよう。</p>
<h4>Webと雑誌</h4>
<p style="padding-left: 30px;">瀧口氏によれば、コンデナスト社は、Webに公開する情報を制限して購読を保護しつつ、傘下の雑誌のコンテンツを再編集し、ジャンル別の複数のWebサイトにまとめている。料理雑誌のコンテンツを再編集した <a href="http://www.epicurious.com/" target="_blank">epicurious </a>などは広告媒体として成功しているという。同様に、ファッションでは <a href="http://www.style.com/" target="_blank">Style.com</a>、旅行関係は <a href="http://www.concierge.com/" target="_blank">concierge.com</a> に集約している。ホテル関係の <a href="http://www.hotelchatter.com/" target="_blank">hotelchatter</a>のように、直接雑誌に対応しないものもあり、テクノロジー関連サイト <a href="http://arstechnica.com/" target="_blank">Ars Technica</a>や栄養・健康情報の <a href="http://www.nutritiondata.com/" target="_blank">NutritionData </a>のように買収も行って成功させている。瀧口氏は「収入モデルがよく見える」と評価している。</p>
<p style="padding-left: 30px;">日本ではあまり例はないが、雑誌やWebサイトのM&amp;Aはかなり活発に行われており、ジャンルと読者ターゲットを集約するために「不要」になった優良雑誌を惜しげもなく売却するのはごく普通だ。コンデナストのような雑誌中心の出版社は、そうした新陳代謝を繰返しながらダイナミックに変貌する力を持っている。</p>
<h4>タブレット用デザインフォーマット</h4>
<p style="padding-left: 30px;">コンデナスト社は（他の雑誌社も同様）タブレットに対応したUIとインタフェースの開発に努力している。多くの人は「コンテンツ」という缶詰のようなものがあると錯覚しているが、出版の世界では、読者と媒体 (従来は郵送や書店売りの冊子)や印刷技術と素材を想定して最適化し、かつ他と差別化するわけで、組合せが変われば当然レシピが変わってくる。紙媒体の代表的雑誌がWebで不振だとしても驚くにはあたらない。別のものだからだ。フォーマットを変えることは、コンテンツをつくり直すに等しい。</p>
<p style="padding-left: 30px;">本や雑誌のデザインは、基本的に判型やタイプフェース、文字組で個性を表現している。パソコン・ブラウザでの雑誌の表示はデザインの自由度＝個性に乏しく、Webページの制限内でのものとなっていた。Webページ用のデザインを雑誌用にアレンジしたものといえるが、かなり退屈なものであったことは否めない。他方でタブレットは（正確に同じではないが）紙に近いレイアウトが可能であるが、どうじに対話型のUIという別な要素が入ってくる。ゲームやITアプリケーションでおなじみの様々なテクニックが道具箱から利用できるが、読者に評価されなければ何にもならない。</p>
<p style="padding-left: 30px;">雑誌のタブレット表示は、HTMLではなく紙のページの文字組みをほぼそのまま採用することになりそうだ。しかし、液晶系画面は見るにはいいが、読むには10分で疲れるという欠点があるので、記事の種類にもよるが、紙と同じレイアウトだとストレスが多い。筆者は、電子用のコンテンツは紙と必ずしも同じにしないほうがいいように考えている。むしろ紙の雑誌はステイタスを保つためにも維持すべきだし、それは可能ではないかと考えられる。</p>
<h4>マルチメディア</h4>
<p style="padding-left: 30px;">マルチメディアと対話型インタフェースを組込むことができる。とくに重要な点は後者であり、ビデオやアニメーション、スライド表示などの機能が使えるが、ユーザーを戸惑わせることなく、自然に操作できるようにするには、相当な試行錯誤を経る必要がある。読者対象が中高年女性をも含む場合と iPhone/iPod に習熟している若者を対象とする場合では違ったものとなるだろう。とくに、エディトリアルデザイナーのほかに、UIデザイナー、ITスタッフも加えたチームを組んで作業を進める困難さは、想像に余りある。</p>
<p style="padding-left: 30px;">対話機能は、読者を有料サービスへと誘う入口、あるいは広告主とのマッチメイキングとして、ある意味ではコンテンツ以上に重要な部分だが、Webでのコマースの事例があるくらいで、ほとんど前人未踏の領域だ。検索広告のようなわけにはいかないのは、「おせっかい」広告などでクォリティ・イメージを損なわないことが条件となるからだ。しかし、顧客層が一致するブランド品のコマースサイトなどと連携することで大きな効果が期待される。AR (補完現実)などを駆使する広告技法の開発は最先端の分野で、たぶん優秀なチームが解答を出してくるだろう。それを真似ることで、日本の電子雑誌広告も進化することになろう。</p>
<h4>部数、ページアクセスに代わる評価法</h4>
<p style="padding-left: 30px;">広告媒体としての雑誌の価値は、読者属性と発行 (購読)部数との関係を中心に決まる。１ページ2万ドル以上もするような広告の効果測定は、かなり厳密に行われている。発行部数は1部単位で正確に報告することが法律で求められており、違反すると詐欺に問われるほどのものだ。万事におおまかな日本と比べると大違いだが、電子版では従来の「ページ」のような広告のスペースはあまり意味を持たなくなる。かといって、クリックやページビューも算定が難しい。瀧口氏の記事によると「コンデナストは、アメリカ雑誌協会を説得して、iPhoneアプリケーションの売上げもすでに購読数に計上する。」という。</p>
<p style="padding-left: 30px;">電子版の広告タイプ別の影響力と価格の客観的な評価法の確立は、業界にとっての最大の課題だろう。コンデナスト社のような大手雑誌出版社は、単独であるいは他の媒体グループと共同して広告のプラットフォームとなることが可能だ。検索連動広告よりはるかに高い付加価値を提供できる潜在能力を持っている。雑誌がそれを実現するには最低5年はかかると思われるが、生き残った出版社はより強力になることは間違いない。</p>
<h4 style="padding-left: 30px;">参考：米国の雑誌事情</h4>
<p style="padding-left: 30px;">10年ほど前の筆者の記憶では、日本と比べて、米国の雑誌は発行部数が平均的に一桁多い。さらに昔の話だが、MITの発行する Technology Reviewの編集長に、公査部数15万部以下では広告媒体としての価値がほとんどないと看做されるので、そのレベルを超えない同誌の広告は「寄付」のようなものだ、と聞いたことがある。他方で広告の多い雑誌は価格が安い。リストによる controlled circulation (限定配布)の無料雑誌も多い。広告と販売の収入比率では、日本は販売に依存する割合が高いと思われる。　（鎌田、02/08/2010）</p>
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