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	<title>EBook2.0 Forum &#187; Papers</title>
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		<title>ドキュメント／(9) ヒューマンインタフェース</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/01/approach-toward-document-ohno/</link>
		<comments>http://www.ebook2forum.com/2010/01/approach-toward-document-ohno/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 05 Jan 2010 08:04:59 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Docs & Links]]></category>
		<category><![CDATA[Papers]]></category>

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		<description><![CDATA[かつては特殊な一分野だったヒューマンインタフェースは、Webの発展とともに、「カネになる技術」として注目されるようになってきました。今日では、は様々なレベルのユーザープロファイルを集め、あるいはユーザー体験(UX)を最適 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>かつては特殊な一分野だったヒューマンインタフェースは、Webの発展とともに、「カネになる技術」として注目されるようになってきました。今日では、は様々なレベルのユーザープロファイルを集め、あるいはユーザー体験(UX)を最適化させる最重要な手段であると看做されています。NTT-HI研以来のHI研究の草分けである大野氏は、1980年代以降の研究・開発史を振り返りつつ、最近の日本の遅れを懸念しています。（編集部）<span id="more-974"></span></p>
<h3 style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">ドキュメント技術へのアプローチ―大野邦夫氏による研究・開発の軌跡</span></h3>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">目次</span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/2009/12/approach-toward-document-1/" target="_self">1. 動向分析：XMLビッグバンとその後</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-2/" target="_self">2. 製品開発：マルチメディアドキュメントからXML応用システムへ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-3/" target="_self">3. XMLとプログラミング環境</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">4. モバイルユビキタス技術</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">5. PIM（個人情報管理）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-6/" target="_blank">6. ネットワークコンシェルジュ<br />
</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-7/" target="_self">7. ドキュメントと組織・社会・文化</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-8/" target="_blank">8. 型、オントロジー、知識表現</a></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-9/" target="_self">9. ヒューマン・インタフェース　（本記事）</a></p>
<p style="padding-left: 60px;">10. テクニカル・コミュニケーション</p>
<h3>9． ヒューマンインタフェース</h3>
<p style="padding-left: 30px;">NTTの研究所で、ヒューマンインタフェースについて最初に組織だった調査・研究を行ったのは、<a href="http://www.eli.hokkai-s-u.ac.jp/~fukaya/" target="_blank">深谷健一</a>氏（現北海学園大学教授）と私だと思う。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/PIM" target="_blank">PIM</a>の項でも紹介したが、1980年代の前半に「視聴覚知識情報処理」技術を活用する10年後の通信端末の仕様を提案する研究計画書の作成を命じられ、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%82%A4" target="_blank">アラン・ケイ</a>をキーパーソンとするXerox PARCと、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%86" target="_blank">ニコラス・ネグロポンテ</a>を責任者とするMITのArchitecture Machine Groupの研究成果を系統的に調査し、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/PARC" target="_blank">PARC</a>の <a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Smalltalk" target="_blank">Smalltalk</a>や<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Interlisp" target="_blank">Interlisp-D</a>におけるGUIやMITのメディアルームにおける視聴覚情報環境についての知見を得たのであった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">検討している最中に、Xeroxの<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Xerox_Star" target="_blank">Star</a>が発表された。イーサネットによるクライアント／サーバ・システム、マウスとウインドウシステムによる画期的なGUIを有するワークステーションは、コマンドラインのインタフェースしか知らなかった人々を驚かせた。Starのデビューにより、Sunや<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF" target="_blank">Appollo</a>といったUnix系のワークステーションがウインドウシステムをベースとして出荷され、PCの世界もアップルのLisaやMacintoshとしてGUI化された。この流れは、1990年代になっても継続し、マイクロソフトもWindows 95で、Macintoshと類似のGUIを採用し、GUIが標準的なインタフェースとなって現在に至っている。</p>
<p style="padding-left: 30px;">Xerox PARCの研究におけるGUIは素晴らしいものである。調査の過程で私が印象づけられたのは、<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Byte_%28magazine%29" target="_blank">Byte</a>マガジンにおけるSmalltalk環境の解説とStarのユーザーインタフェース設計に関するものであった。前者はウインドウシステムの本質はモードレスな制約の少ないインタフェースの提供にあると述べ、後者は文書作成におけるデスクトップメタファのメリットとWYSIWYGの重要性を提示した。</p>
<p style="padding-left: 30px;">しかし、GUIの素晴らしさがアプリケーションの付加価値にどの程度貢献するかに関しては議論があった。私の直属上司も含め、研究所の幹部はGUIだけでビジネス的な価値が生じるとする見解には批判的であった。しかし当時の真藤総裁が通研も心理学者を入れた研究を行えと指示して以来、ヒューマンインタフェースへの取組みが前向きになり、その研究の理由づけとして経営幹部用の通信端末（ロボット秘書）の研究というシナリオで研究計画を策定したのであった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">PARCの成果は素晴らしいものであったが、GUIの良さを客観的に定量化するような方法論は必ずしも十分ではなかった。<a href="https://www.sociomedia.co.jp/254" target="_blank">GOMSモデル</a>やキーストローク・レベル・モデルは、ある種の評価データを提供するが、適用領域は限られていた。その手法を用いて、テキストエディタにおけるマウスやかな漢字変換操作におけるキーボードの評価を行ったものの、画期的と言えるものではなかった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">キーストローク・レベル・モデルは、習熟者による操作時間を対象にユーザインタフェースを評価するが、このモデルを業務分析に適用可能ではないかと考えて検討したものが下記の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6s59io" target="_blank">9-1. 「キーストローク・レベル・モデルによるドキュメント電子化プロセスの検討」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">業務分析は、オブジェクト分析設計では<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B9%E5%9B%B3" target="_blank">ユースケース図</a>や<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%93%E3%83%86%E3%82%A3%E5%9B%B3" target="_blank">アクティビティ図</a>を用いて検討する。その結果に基づき<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9%E5%9B%B3" target="_blank">クラス図</a>を作成し、システム設計や実装のフェーズに移行するが、ユースケース図やアクティビティ図を作成する以前のフェーズで、費用対効果の観点で代替案の検討が行われる場合がある。本手法はそのような場合に適用可能である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">一般に、習熟者と非習熟者では、最適なインタフェースは異なる。人間は過去のインタフェースを好むので、特定のインタフェースの押しつけは好ましくない。そのような観点では、コマンドラインとGUI双方のインタフェースをサポートし、さらにカスタマイズ、パーソナライズ可能としておくことが望まれる。</p>
<p style="padding-left: 30px;">だが、ヒューマンインタフェースはニーズに応じて多様化すれば良いわけではない。自動車の運転が、基本操作に関しては標準化されているように、電子機器のインタフェースも標準化されていることが望ましい。特にアプリケーションプログラムにとって、ヒューマンインタフェース機器は論理的に仮想化されている必要があり、多様性を確保しつつ切り口は標準化しておく必要がある。</p>
<p style="padding-left: 30px;">その課題に対する解決法としては、論理デバイスという考え方があった。この思想はCADにおけるポインティングデバイスの座標設定やボタンやダイアルの操作に端を発するものであったが、GUIのためには詳細すぎて使いやすいものではなかった。PARCのSmalltalk関係者たちがこの問題に対するアイデアを提供していた。オブジェクト指向プログラミング技法に基づく<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Model_View_Controller" target="_blank">MVC </a>(Model-View-Controller)メタファである。この手法を用いると、アプリケーションに応じた系統的なGUIを提供可能となる。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Symbolics" target="_blank">Symbolics </a>3600のGUIは、MVCメタファと同様の思想で<a href="http://www.shoeisha.com/book/pc/20c/chap08/gen.htm" target="_blank">Flavors</a>と呼ばれるLispマシン特有のオブジェクト指向で構築されていた。だがメソッドとして特定のクラスでしか使えないのでは不便なので、一般の関数としても使えるようになっていた。<a href="http://museum.ipsj.or.jp/computer/work/0017.html" target="_blank">ELIS</a>のウインドウシステムのGUIは、当初はMVCメタファで設計されたが、実際に使ってみると不便なので、Symbolicsと同様に使えるように拡張された。その後、Interleaf LispのGUIを使ったアプリケーション開発も行ったが、やはりMVCメタファに基づいており、かつ関数としても使える仕様であった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">Interleaf Lispのクラス階層は、膨大なものであった。そのためにMVCメタファの適用にもかなりの工夫がなされていた。要するに幅広い適用範囲に対して、同様のインタフェースを提供するためには、クラス継承の関係が複雑になる。この問題は、ゲーデルの不完全性定理と同様に、自由と制約の板挟みとなる。MVCメタファの問題というよりは、オントロジ構築を含むクラス継承を幅広く適用する場合の本質的な問題である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">この問題に付随して、クラスの単純継承と多重継承の問題も考察する必要がある。Smalltalk80もInterleaf Lispも単純継承であった。Interleaf Lispが他のLisp処理系のオブジェクト指向拡張と異なり、単純継承を採用したのは、多重継承による組み合わせの爆発を回避するためだったのであろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">Webがコンピュータ画面の標準となり、ハイパーリンクと共にGUIもWebデザインの一部となった。その後、携帯電話やPDA、スマートフォン、読書端末といった電子機器の利用者が増大し、ポインティングデバイスも、マウスから十字キーやタッチスクリーンになった。さらにTV画面操作も赤外線やBluetoothによるリモコンとなり、ユニバーサルデザインを考慮したヒューマンインタフェース設計が要求されている。</p>
<p style="padding-left: 30px;">そのような状況では、個人の種々な属性を考慮したヒューマンインタフェース設計が今後の人間と電子機器とのインタフェースの基本となる可能性もある。そのような観点で日本規格協会では、個人化情報交換のための標準化検討が行われており、私もその関係者になっている。</p>
<p style="padding-left: 30px;">個人化情報の収集と管理を、ネットワークコンシェルジュのアプリケーションとして位置づけた研究を昨年度の卒業研究テーマとし、検討した結果が下記の報告である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/5Xasdu" target="_blank">9-2. 「テレビ視聴者モデルに関する一検討 : ネットワークコンシェルジュの利用者モデル構築の可能性」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">Web上のクラウドが、今後の情報システムに関する全てのソリューションを提供するという思想が闊歩しているが、考慮すべき種々の要因が挙げられる。まずWeb側（ネットワーク側）からは、管理すべき機器の分類とそのパラメータ群が挙げられる。TCP/IPの世界でSNMP (Simple Network Management Protocol)がMIB (Managemant Information Base)として提供してきた情報であるが、<a href="http://ascii.jp/elem/000/000/187/187359/" target="_blank">NETCONF</a>プロトコルを用いれば、その自動化と系統的な管理が可能になる。われわれのネットワークコンシェルジュがデータモデルとして想定していた分野では、NETCONFのデータモデルの延長として検討を予定していた。ストックホルム大学では、このデータモデルをOWLで記述する検討を試みており、ルータやスイッチに関してそのプロトタイプをモデル化していたことは、先に (6) ネットワークコンシェルジュの項で述べたとおりである。</p>
<p style="padding-left: 30px;">利用者側からすると、操作履歴を含め、趣味や嗜好といったプロファイル情報を一元的に管理してくれるコンシェルジュの存在が期待される。だがコンシェルジュは個人情報の宝庫となるので、情報漏洩といった観点で具体的なサービスには困難が伴う。個人情報保護法への過剰な配慮がこの分野の研究を阻害しており、日本からはこの分野の先進的な成果は期待薄である。その間にGoogleやアマゾンのようなネットビジネスの雄が新たなビジネスモデルと顧客データベースを構築し、日本はその後塵を拝する状況に陥る懸念が大きい。</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<p style="padding-left: 30px;"><strong>まとめ：</strong>かつて、マン・マシン・インタフェース (MMI)と呼ばれていた分野である。それが<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%AE%E5%88%A5%E7%94%A8%E8%AA%9E" target="_blank">差別用語</a>とやらで、ヒューマン・マシン・インタフェース (HMI)になった。その後ヒューマン・コンピュータ・インタフェース (HCI)またはコンピュータ・ヒューマン・インタフェース (CHI)と呼ばれるようになり、最近はヒューマンインタフェースだけで通用するようになった。かつてPARCでは認知心理学的なアプローチでGOMSモデルやキーストローク・レベル・モデルとしてヒューマンインタフェースが検討されたが、最近はこの系統の研究は下火である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">同様な認知心理学的なアプローチとして、UCSDの<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Donald_Norman" target="_blank">ドナルド・ノーマン</a>の研究があるが、こちらは表層レベルのインタフェースだけではなく、深層レベルの人工知能分野も含んでいる。この分野の草分けは言うまでもなくPARCである。彼らが提案したMVCメタファは今以て健在である。MITのArchitecture Machine Groupの研究は、技術的な新鮮味は感じられなかったが、利用者ニーズを既存技術の組合せで実現するアイデアは素晴らしいものがあった。例えば、GoogleのStreet Viewは、彼らの四半世紀前の<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Aspen_Movie_Map" target="_blank">Aspen Movie Map</a>のコンセプトを活用していると思われる。ヒューマンインタフェースは、技術よりはニーズと実践の問題であり、それを追求するには個人プロファイルや操作履歴を活用する個人化技術が課題となる。さらにネットワークとの接続が当然となった今日ではネットワーク側からの機器の仮想化（NETCONFのデバイスモデル）にもヒューマンインタフェースは対応する必要がある。</p>
<p>著者紹介：大野 邦夫 (おおの くにお)　<a onclick="return popitup('http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html')" href="http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html">経歴はこちら</a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2.jpg"><img class="alignright size-thumbnail wp-image-1194" style="margin: 5px;" title="ohno_photo_web" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a></p>
<p>[略歴] 1968年、東京工業大学工学部機械工学科卒業、70年同大学大学院修士課程機械工学専攻修了、電電公社(現NTT)に就職。電気通信研究所、米国ウイス コンシン大学マジソン校派遣、横須賀研究所、NTTインテリジェントテクノロジ(株)、ヒューマンインタフェース研究所などに在籍。95年にNTTを退 職、グループ企業のINSエンジニアリング(株)*に転籍(*2000年にドコモ・システムズと社名変更)。同社退職後、(株)ジャストシステムに移り、 主にxfyに関わる標準化とその関連技術の調査を担当した。2007年から職業能力開発総合大学校通信システム工学科教授。現在に至る。</p>
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		<title>ドキュメント／(8) 型･オントロジー･知識表現</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-8/</link>
		<comments>http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-8/#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 28 Dec 2009 08:02:58 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Docs & Links]]></category>
		<category><![CDATA[Papers]]></category>
		<category><![CDATA[オントロジー]]></category>
		<category><![CDATA[文書型]]></category>
		<category><![CDATA[知識表現]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.ebook2forum.com/?p=925</guid>
		<description><![CDATA[ドキュメントは知識の容器であり、直接的な用途のほかに多様な可能性を秘めています。それを実現するために、様々なアプローチがなされてきました。技術は往々にして跛行的・間歇的に進化するものですが、ドキュメントはまさにその見本で [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ドキュメントは知識の容器であり、直接的な用途のほかに多様な可能性を秘めています。それを実現するために、様々なアプローチがなされてきました。技術は往々にして<span>跛行的・間歇的に進化するものですが、ドキュメントはまさにその見本でしょう。</span>大野氏は当初、Lispを使った人工知能研究を通じてインテリジェント・ドキュメントの研究開発に関わりましたが、市場的にはSGML系のXMLが普及したことで、その飽くなき拡張を通じて「意味」に迫るアプローチが主流を占めました。それらがほぼ暗礁に乗り上げた現在、型理論や人間の知識の本質に遡る必要性を説く大野氏の論考は、様々な立場から議論されるべきものでしょう。　（編集部）<span id="more-925"></span></p>
<h3 style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">ドキュメント技術へのアプローチ―大野邦夫氏による研究・開発の軌跡</span></h3>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">目次</span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/approach-toward-document-1/" target="_self">1. 動向分析：XMLビッグバンとその後</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-2/" target="_self">2. 製品開発：マルチメディアドキュメントからXML応用システムへ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-3/" target="_self">3. XMLとプログラミング環境</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">4. モバイルユビキタス技術</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">5. PIM（個人情報管理）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-6/" target="_blank">6. ネットワークコンシェルジュ<br />
</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-7/" target="_self">7. ドキュメントと組織・社会・文化</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-8/" target="_blank">8. 型、オントロジー、知識表現</a>（本記事）</p>
<p style="padding-left: 60px;">9. ヒューマン・インタフェース</p>
<p style="padding-left: 60px;">10. テクニカル・コミュニケーション</p>
<h3>8. 型、オントロジー、知識表現</h3>
<p style="padding-left: 30px;">SGMLのDTDは、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Document_Type_Definition" target="_blank">文書型定義 </a>(Document Type Definition)と訳されるが、その概念は個人的には不満であった。型を名乗るなら、論理型、整数型や文字型のような<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%9E%8B" target="_blank">データ型</a>を包含し拡張されるべきであろう。そのような型は、オブジェクト指向のクラスである。従って文書型はクラスの木構造拡張として定義されるべきである。現にインターリーフ社は、Interleaf Lispのオブジェクト指向拡張のクラスとして文書とその要素を管理していた。</p>
<p style="padding-left: 30px;">DTDにおける文書の型は、木構造の要素管理のための要素名称の関係と属性と参照を管理する。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/DSSSL" target="_blank">DSSSL</a>は、DTDで定義される構造をページレイアウト表現に構造変換する機構であるが、Interleafはブックカタログという機能でそれを実用的に実現しており、Interleaf Lispは、<span style="color: #00ccff;">構造のナビゲーションとレイアウトのナビゲーションの双方の操作をメソッドとしてサポート</span>していた。それらのメソッドは、get-first-child, get-last-child, get-previous, get-next, get-parentという5方向のナビゲーションをサポートするものであった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">そのようなことを考えていたら、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Document_Object_Model" target="_blank">DOM</a>の仕様が固まった。まさに上記のナビゲーションがサポートされている。しかも<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/CORBA" target="_blank">CORBA</a>の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%82%B9%E8%A8%98%E8%BF%B0%E8%A8%80%E8%AA%9E" target="_blank">IDL</a>で定義されている。これは面白いことになりつつある、と思った。DTDに代わるべき<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/XMLSchema" target="_blank">XML Schema</a>は、データ型を定義するとのことなので、DOMに準拠するCORBAのIDL型になるのかと思ったのであるが、そうはならなかった。XMLカンファレンスで機会があったのでW3CのDOM-WGの議長であったローレン・ウッド女史にそのことを尋ねたら、CORBAのIDLによる記述はDOM-WGが多様な言語へのAPIを決めるための便宜的なもので、データ型の議論は無関係とのことであった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">そのような状況下で、文書に関係しそうな型概念について随想的に書いたのが下記の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/53CUPs" target="_blank">8-1. 「文書を構成する型についての一考察」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">この論文には、意外にも興味を持ってくれた人がいて、Webサイトで好意的に紹介されたりした。そのような経緯からか情報処理学会から山下賞をいただいた。</p>
<p style="padding-left: 30px;">文書の型の議論としては、意味の領域へのアプローチが課題となる。オブジェクト指向のクラスは、概念としての一般名詞に相当する。そのインスタンスが固有名を持てば固有名詞である。形容詞は属性であり、動詞はメソッドである。そのように考えると、<span style="color: #00ccff;">自然言語はオブジェクト指向的</span>である。人間の情報伝達行動をモデル化することを考え、プログラミング言語でシミュレートする試みが<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/KQML" target="_blank">KQML </a>(Knowledge Query and Manipulation Language)である。このモデルは<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A8%80%E8%AA%9E%E8%A1%8C%E7%82%BA" target="_blank">発話行為</a>理論 (<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Speech_act_theory" target="_blank">Speech Act Theory</a>)に基づいている。さらに通信行為 (Communicative Act)というような意味的なカテゴリーを設定し、個々のカテゴリーに関連する詳細な意味的用語群をオントロジーとして扱う、拡張可能な興味深い言語であった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">KQMLでは、オントロジーはS式に基づくKIF (Knowledge Information Format)で表現されたが、それをXMLの世界に拡張する試みをエージェント技術のコンソーシアムであるFIPAが行ないACL (Agent Communication Language)として標準化を試みた。その状況を紹介したのが下記の報告である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6awque" target="_blank">8-2. 「FIPAエージェントにおけるXMLの適用動向」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">XMLによるオントロジー記述は、FIPAを含むエージェント技術の関係者により試みられ、米国では<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/DARPA_Agent_Markup_Language" target="_blank">DAML </a>(DARPA Agent Markup Language)、欧州では<a href="http://dret.net/glossary/oil" target="_blank">OIL</a> (OntologyInference Layer)といった言語が試みられた。この流れがXMLによるオントロジー記述の流れを形成し、セマンティックWebへの期待に結びつきXML 2000における<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC" target="_blank">ティム・バーナーズ=リー</a>の講演になったと考えられる。</p>
<p style="padding-left: 30px;">セマンティックWebの可能性を考えるにあたり、かつてのAIにおける<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%A5%E8%AD%98%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B9" target="_blank">知識ベース</a>との対比で考察してみた。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0" target="_blank">エキスパートシステム</a>の失敗は、知識ベースの構築と維持管理を、スキルのある個人が担当せねばならない点にあった。知識ベースの構築と維持管理を、自動化またはルーチンワーク的な作業として行わせるメカニズムを提供させることがエキスパートシステム普及への課題であったが、それが解決できなかったのでエキスパートシステムは普及しなかった。セマンティックWebがその問題を解決できるか否かが課題である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">知識ベースのXML記述としてのWebオントロジーの構築と維持管理を、自動化またはルーチンワーク的な作業として行わせるメカニズムを提供させることがキーになるが、XML 2000におけるティム・バーナーズ=リーの講演からは、その可能性を感じることはできなかった。だがWebが確実に進化することだけは間違いない。その方向を的確に予測することが求められていた。</p>
<p style="padding-left: 30px;">その方向性は、1940年代以降のコンピュータの発達が鍵を握ると考えた。1940年代のコンピュータは2進法の世界であった。1950年代になって、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/FORTRAN" target="_blank">FORTRAN</a>による科学技術計算に用いられるようになり、工学分野での必須の道具になった。1960年代に<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/COBOL" target="_blank">はCOBOL</a>によって事務処理にコンピュータが導入され、英数字による計算や文書処理に使われるようになった。1970年代になると、JISの漢字コードが決められて日本語の世界でもコンピュータが自由に使えるようになった。1980年代になると、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Xerox_Star" target="_blank">XeroxのStar</a>やAppleのMacintoshによるGUI革命が起こった。コマンドラインによる操作ではなく、マウスとウインドウシステムによりメニューやデスクトップ上の情報を選択すれば良くなった。さらに扱う情報も従来の数字や文字だけでなく、図形や画像が可能となり、一般の印刷文書の情報が自由に扱えるようになったのである。そのような技術進歩を背景に、1990年代にはDTP (Desk Top Publishing) システムが普及し、印刷出版業界のみならずオフィスの文書作成がコンピュータによる文字・図形・画像の領域に発展した。</p>
<p style="padding-left: 30px;">以上の2進、数字、英数、漢字、図形、画像、マルチメディアというコンピュータが扱う情報メディアの進展は、コンピュータの出力が人間にとって分かりやすく認知し易い情報の提供へという流れを形成してきた。このことはユーザーフレンドリーとか、コンピュータの人間への接近というような言葉で語られたこともある。だがこの流れは、人類が認知してきた情報メディアとは逆の流れである。すなわち、類人猿に近いジェスチャや叫び声の時代がマルチメディアに、アルタミラやラスコーの洞窟壁画が画像に、ヒエログリフのような象形文字が図形に、表意文字が漢字に、表音文字が英数に、数式が数字に、近代論理学が2進データに対応付けられないかということを思いついたのである。要するに<span style="color: #00ccff;">コンピュータにおける情報メディアの推移と人類における情報メディアの推移は対称になっている</span>ことの発見である。何故対称なのか。それは単なる偶然か、それとも必然か。もし必然と考えると今後のコンピュータが扱う情報メディアの予測が可能ではないか。そのアイデアを考察したのが下記の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/5A9QYx" target="_blank">8-3. 「情報メディアを構成する型概念に関する考察」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">詳細は論文を見て頂くこととして、必然性を想定・考察し、それはデータ型の拡張方法に関係しているというのがこの論文の趣旨である。この内容を、SAINTというメタデータ関連を扱ってくれるカンファレンスに投稿するために英訳したが、それをさらにDD研向けに改訂したのが下記の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6VMok7" target="_blank">8-4. &#8220;Digital Content Types based on Information Media Symmetry&#8221;</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">上記の2論文の帰結として、今後のWebが包含する二つの異なる方向性を提示した。その一つは<span style="color: #cc0000;">セマンティックWeb</span>であり、<span style="color: #cc0000;">情報の分析的なアプローチ</span>である。他の方向性は映像・音声をコンテンツとする<span style="color: #cc0000;">マルチメディアWeb</span>であり、<span style="color: #cc0000;">情報の統合的なアプローチ</span>である。情報メディアの対称性の観点からは、今後のWebの方向はマルチメディアWebである。しかし多様なマルチメディア・コンテンツを分類し個々の利用者が活用しやすくするためには、分析的なアプローチが必要となる。分析的なアプローチのためには検索に便利な情報としてのメタデータや、その系統的な関係を記述するオントロジーがキーテクノロジーとなる。だが、データ発生の都度、メタデータやオントロジーを人間が記述し編集するのでは実用システムの構築は不可能である。そのための好都合なデバイスとして携帯電話の可能性について論じたのが下記の論文ある。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8i21MX" target="_blank">8-5. 「セマンティックWebの課題と携帯電話から見た可能性」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">この論文は、先にPIM（個人情報管理）の項目で紹介したので、その記述も参考にしていただけると幸いである。</p>
<p style="padding-left: 30px;">以上の情報メディアの対称性、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AFWeb" target="_blank">セマンティックWeb</a>、Webオントロジー言語、携帯電話の可能性等の問題を総合し、包括的にオントロジー全般について考察したのが下記の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6uoPJ6" target="_blank">8-6. 「オントロジ技術の応用に関する一考察」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">この論文の参考文献を見ていただくと分かるとおり、この分野は技術のみならず、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%96%E7%90%86%E5%AD%A6%E3%81%AE%E5%93%B2%E5%AD%A6" target="_blank">論理分析哲学</a>が関わってくる。論理分析哲学というと、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%AB" target="_blank">ラッセル</a>や<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%92%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3" target="_blank">ヴィトゲンシュタイン</a>の名前が思い浮かぶが、オントロジーは彼らが論じた分野を、コンピュータを相手に再構築しているように思われる。従って、人間とコンピュータの類似点と相違点は何かを考えさせられる分野である。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A7%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC" target="_blank">チョムスキー</a>は、人間が話す言語は基本的に同一であると言う。発話者は<span style="color: #cc0000;">深層の意味構造</span>を縦列に変換して自然言語として表層レベルで伝達し、受話者はそれを深層に変換して自分のの意味構造を編集・改訂する。事物の理解とは意味構造の編集・改訂プロセスであろう。プログラミング言語は、人間とコンピュータ間のコミュニケーション言語である。プログラミング言語も、チョムスキー的に考えると基本的には同一である。人間の深層意味構造とノイマン型コンピュータのCPUを経由した記憶装置間の表層レベルの言語である。然らば深層構造とは何かが問題である。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E7%9F%A5%E8%83%BD" target="_blank">人工知能</a>は、深層構造のシミュレートであろう。<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Knowledge_engineering" target="_blank">知識工学</a>の世界に<span style="color: #cc0000;">定性的推論</span>という分野があり、初歩的な物理学をコンピュータが知識として構築する領域があった。オントロジーの語源はこの分野であったと思う。当時に比べてこの深層構造のシミュレートがどの程度進展したかを考えさせられる。NTTが開発したLisp方言の<a href="http://ci.nii.ac.jp/naid/110002673531/" target="_blank">TAO</a>は、<span style="color: #cc0000;">マルチパラダイム</span>という言い方で、オブジェクト指向プログラミングとロジック・プログラミングをS式レベルで統合した。クラスの多重継承と述語論理による推論を行うことが可能で論理メソッド定義が可能であった。論理変数の継承とスコープといった厄介な問題があり必ずしも実用的とは言えなかったが、木構造とパタン照合を同居させることが深層構造としての人間の知識をシミュレートするための要件となることを示唆したものであった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">エキスパートシステム開発ツールにおける知識ベースは<span style="color: #cc0000;">フレーム</span>と<span style="color: #cc0000;">ルール</span>から構成される。フレームが木構造を代表し、ルールがパタン照合を代表するという見方が可能である。それがXMLになってどう変わったかが問題である。XMLはインスタンスとしての木構造記述言語であり、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Resource_Description_Framework" target="_blank">RDF</a>はトリプレットの命題記述言語である。そのように考えると、木構造とパタン照合の潜在的な構造はXMLの世界で具備できている。さらにRDFスキーマはクラス定義が可能なので、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%86%E5%90%88%E8%AB%96" target="_blank">集合論</a>的な概念記述も可能である。そのことからRDFの世界は知識ベースの世界になると期待していた。その成果として期待された<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/OWL" target="_blank">OWL</a>は、意味概念的な木構造の継承をクラスで、クラス間の相互的な関係をプロパティで実現するXML用語と考えることが可能である。OWLを知識ベースとする多様な推論処理系が期待されたが、<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Jena_%28framework%29" target="_blank">Jena</a>程度しか一般化していない。XMLに対する懸念と批判を抱きながら職業大に来たのだが、Jenaですら卒業研究の学生にとっては敷居が高くて使いこなせなかった。対抗手段として<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Common_Lisp" target="_blank">Common Lisp</a>を使ってみて、CLOSによるクラス定義の簡潔さと容易さ、論理変数を使うパタン照合機能のコンパクトさに印象付けられた。ぜい肉だらけで冗長になったXMLに比べてコンパクトで融通性の高いLispのS式のメリットを改めて実感した。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%A0%E3%81%AE%E5%89%83%E5%88%80" target="_blank">オッカムの剃刀</a>の譬えのとおり、真理はコンパクトであり冗長性を排除することを要求する。XMLを用いるオントロジーは極めて厳しい状況にあると思われる。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><strong>まとめ：</strong>定性的推論分野においてオントロジーという用語が登場して20年、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%88" target="_blank">エージェント</a>通信言語やセマンティックWebを目指してXMLによるオントロジー記述が試みられてから10年になるが、実用的なシステムの構築は未だに実現されていない。20世紀初頭にラッセルは&#8221;Principles of Mathematics&#8221;で論理的原子の世界を提案し、パラドックスで躓き、晩年の&#8221;Human Knowledge&#8221;で人間の知識は不確実で不完全であることを述べた。ヴィトゲンシュタインは論理的原子と類似のアプローチで世界の論理的記述について<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AB%96%E7%90%86%E5%93%B2%E5%AD%A6%E8%AB%96%E8%80%83" target="_blank">「論考」</a>で試みたが、その後人間が語る論理は言語ゲームに過ぎないと語った。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%AB" target="_blank">ゲーデル</a>は不完全性定理で世界の論理記述についての矛盾と限界を指摘した。</p>
<p style="padding-left: 30px;">以上は人間の論理的思考の限界を示唆すると共に、西洋哲学が対象としてきた全知全能で遍在する唯一神の存在への疑問を投げ掛けるものであろう。オントロジーの起源を遡ると中世の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AE%E9%81%8D%E8%AB%96%E4%BA%89" target="_blank">普遍論争</a>に到達する。普遍概念の実在を主張する<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9F%E5%BF%B5%E8%AB%96" target="_blank">実念論</a>と、普遍概念は実在せず名前にすぎない、とする<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%94%AF%E5%90%8D%E8%AB%96" target="_blank">唯名論</a>の対立が繰り広げられ、前者は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%82%B9" target="_blank">トマス・アクイナス</a>のカトリック神学に、後者は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%87%90%E7%96%91%E4%B8%BB%E7%BE%A9" target="_blank">懐疑主義</a>の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E7%B5%8C%E9%A8%93%E8%AB%96" target="_blank">イギリス経験論</a>へと引き継がれた。メディア論の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%B3" target="_blank">マーシャル・マクルーハン</a>がカトリック的背景を持ち、懐疑論者のラッセルがイギリス経験論に立脚することを考えると、マルチメディアWebとセマンティックWebの方向性も、その端緒は中世の普遍論争にまで遡ると言える。人間の知識は不確実で不完全であり、論理的厳密さを要求するコンピュータとの相性は良好ではない。　（大野邦夫　k-ohno@uitec.ac.jp）</p>
<p>著者紹介：大野 邦夫 (おおの くにお)　<a onclick="return popitup('http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html')" href="http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html">経歴はこちら</a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2.jpg"><img class="alignright size-thumbnail wp-image-1194" style="margin: 5px;" title="ohno_photo_web" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a></p>
<p>[略歴] 1968年、東京工業大学工学部機械工学科卒業、70年同大学大学院修士課程機械工学専攻修了、電電公社(現NTT)に就職。電気通信研究所、米国ウイス コンシン大学マジソン校派遣、横須賀研究所、NTTインテリジェントテクノロジ(株)、ヒューマンインタフェース研究所などに在籍。95年にNTTを退 職、グループ企業のINSエンジニアリング(株)*に転籍(*2000年にドコモ・システムズと社名変更)。同社退職後、(株)ジャストシステムに移り、 主にxfyに関わる標準化とその関連技術の調査を担当した。2007年から職業能力開発総合大学校通信システム工学科教授。現在に至る。</p>
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		<title>ドキュメントへのアプロ―チ／(7) 組織･文化･社会</title>
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		<pubDate>Sun, 20 Dec 2009 17:18:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Docs & Links]]></category>
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		<category><![CDATA[ドキュメントと社会]]></category>
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		<description><![CDATA[ドキュメントは人間の知的コミュニケーション活動のすべてに関係しており、情報が「体験」としての意味を持つ形は、組織・社会・文化というコンテクストに規定されます。しかし、これまでの「技術」はそうしたテーマを避ける傾向がありま [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ドキュメントは人間の知的コミュニケーション活動のすべてに関係しており、情報が「体験」としての意味を持つ形は、<span style="color: #cc0000;">組織・社会・文化</span>というコンテクストに規定されます。しかし、これまでの「技術」はそうしたテーマを避ける傾向がありました。大野氏は技術文化の比較から社会学的分析にまで進んでいますが、現在の日本の技術的（＝社会的）停滞を、ドキュメントを通してクリアに捉えています。（編集部）<span id="more-844"></span></p>
<h3><span style="color: #666699;">ドキュメント技術へのアプローチ―大野邦夫氏による研究・開発の軌跡</span></h3>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">目次</span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/2009/12/approach-toward-document-1/" target="_self">1. 動向分析：XMLビッグバンとその後</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-2/" target="_self">2. 製品開発：マルチメディアドキュメントからXML応用システムへ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-3/" target="_self">3. XMLとプログラミング環境</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">4. モバイルユビキタス技術</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">5. PIM（個人情報管理）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-6/" target="_blank">6. ネットワークコンシェルジュ<br />
</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/2009/12/approach-toward-document-ohno-7/" target="_self">7. ドキュメントと組織・社会・文化<br />
</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-8/" target="_blank">8. 型、オントロジー、知識表現</a></p>
<p style="padding-left: 60px;">9. ヒューマン・インタフェース</p>
<p style="padding-left: 60px;">10. テクニカル・コミュニケーション</p>
<h3>7. ドキュメントと組織・社会・文化</h3>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://sigdd.sakura.ne.jp/index.php?title=%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8" target="_blank">デジタルドキュメント研究会</a>は、情報処理技術を人間にとっての情報記録手段である文書に適用する場合の様々な課題に対して、問題解決を提供する場である。私は1996年の設立当初からこの研究会に関わっているが、問題領域の広大さに対して、検討する内容の偏りを感じてきた。主に取り上げられてきた内容はXMLとHTMLを中心とする構造化文書であり、それはWebというグローバルで単一な電子媒体を構成する要素技術であった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">Webは紛れもないデジタルドキュメントである。しかも今日の世界に強烈なインパクトを持つ媒体である。Webを制する者は世界を制すると言っても過言ではない。そのような観点でWebを人間的、組織的、社会的、経済的、政治的な観点で捉えることが必要である。このような分野は、理工系に対して文化系と呼ばれていた分野である。科学的方法という視点からは、自然科学系に対する人文社会科学系というアプローチが検討された分野である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">Webという記録媒体、コミュニケーション媒体が成立した以上、科学技術的な検討だけでなく、文化系的、人文社会科学系的な検討が行われる必要がある。そのような問題意識をDD研設以来抱き続けてきた。しかし、その検討が十分になされてきたとは言いがたい。以下の論文は、そのような状況におけるいくつかの報告である。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.jeita.or.jp/japanese/index.cgi" target="_blank">JEITA</a>の前身であるJEIDAに<span style="color: #cc0000;">電子化文書動向調査研究専門委員会</span>が設置されたのは、1995年のことであった。この委員会は、その後組織がJEITAに変わって後、デジタルドキュメント技術専門委員会となり、COMジャパンや<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/CEATEC_JAPAN" target="_blank">CEATEC</a>のシンポジウムで定期的にシンポジウムを開催するようになった。2002年に委員会名称を<span style="color: #cc0000;">サイバーリテラシー技術専門委員会</span>とし、CEATEC2002でシンポジウムを開催した。下記の報告はシンポジウムを含む委員会活動を紹介したものである。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/5Njuxl" target="_blank">7-1. 「ネットワーク社会におけるリテラシの検討 : JEITAサイバーリテラシー技術専門委員会の活動」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/ISO9000" target="_blank">ISO 9000</a>による品質標準は、組織がトップダウン的に品質を管理する体制を整備していることを（文書により）評価する。その思想は欧米のドキュメント管理の思想に基づいており、QC活動を通じてボトムアップ的に品質を向上させる日本的な方法とは本質的に異なるものである。このようにドキュメント管理は<span style="color: #cc0000;">組織文化</span>を反映する。下記の報告は、ネットワーク社会のインフラであるWebやデジタルドキュメントが、トップダウン的な厳格な文書管理を要求する欧米流の組織文化に基づくものであり、ボトムアップで御輿に乗った責任者が組織的な合意を形成する日本的な組織文化とは整合し難いことを論じるものである。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8LfipX" target="_blank">7-2. 「国際的不況下におけるドキュメント管理と組織文化」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">この報告を書いた当時は、官庁や企業の不祥事が頻発した。その後5年余りになるが、その間に社会保険庁の年金文書管理の拙劣さと無責任ぶりが判明し深刻な社会問題となっている。このような状況に至ることはとっくの昔に想像できたはずである。特にシステム構築と運営を担当したSEやシステム管理責任者は専門家として、プロフェッショナルとして警告できなかったかと思う。専門家を自任するのであれば職業倫理が伴わねばならない。</p>
<p style="padding-left: 30px;">下記の論文は、企業におけるビジネス文書の効率的な作成と活用に関するもので日立の大場さんとの連名の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6j6mP6" target="_blank">7-3. 「ビジネスドキュメントにおけるワークフローの適用性」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">この報告は、ジャストシステム（現スコレックス）の小林龍生氏が中心となって企画した<span style="color: #cc0000;">デジタルビジネス文書研究会</span>での議論に基づいて執筆されたものである。特に企業における典型的な知的財産である特許や仕様書といった技術文書を企業の内外で戦術的、戦略的に活用するための方法論を論じたものである。</p>
<p style="padding-left: 30px;">技術にはライフサイクルがあり技術のアウトプットはドキュメントによって管理される。研究開発、試作、製品化、普及商品といったフェーズがあり、その間には<span style="color: #cc0000;">「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」</span>といった超えねばならない判断ポイントがある。以前はその管理は単一の企業や企業グループで行われてきた。しかしWeb 2.0の時代になり、研究開発の専業企業や維持管理の専業企業が登場すると、それがどう変わるかを論じたのが下記の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/91sEpF" target="_blank">7-4. 「MOTから見るWeb2.0」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">企業内や企業グループに関する<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%80%E8%A1%93%E7%B5%8C%E5%96%B6" target="_blank">MOT</a>は、かつてNTTで経験してきたことである。特にELISワークステーションとそのアプリケーションに関しては、スタッフとして<span style="color: #cc0000;">魔の川</span>（基礎研究から実用化研究へ）、<span style="color: #cc0000;">死の谷</span>（試作機の商品化）を越える経験をしてきた。そのプロセスがWebを活用する時代には大幅に変容せざるを得ないことが大きな問題である。アイデアが勝負の研究開発、製造コストが問題になる製品化、市場に近いことが勝負となる商品販売、顧客と密着することが鍵になるサポート等々、個別のドメインの優れた組織と連携を取れることが最も重要になる。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%BB%E3%82%B9" target="_blank">ビジネスプロセス</a>全体を見据えた戦略を描きながらパートナーと手を結びビジネスを構築する卓越したキーパーソン同士の連携が重要となる。そのマネジメントがWeb 2.0時代のMOTである。さらにMOTの本質は連携する組織間の記録や契約（ドキュメント）の管理であり、それに秀でることが今後のビジネスの勝者として必要な要件であろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">論文では触れなかったが、日本の技術者はそのようなキーパーソンになるのが下手である。というより、おそらくは経営者となった技術者以外はそのような発想を持てないであろう。さらに経営者自身、自社の発展以上のレベルでビジョンを持ち、場合によってはライバルとも連携して世のため人のために尽くすような戦略を社会全体に提示することはできないであろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、ラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリンといった人材は、そのようなプロセスの成功者である。彼らほどの成功者ではないが、インターリーフ社を創設したデイビッド・ブシェーもその片鱗を感じさせる技術者であり経営者であった。彼はドキュメント技術の発展は弁証法的であると直接私に語ってくれたが、その論拠にはMITの哲学科で専攻した若き日の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB" target="_blank">ヘーゲル</a>（弁証法）に関する知見が存在していた。</p>
<p style="padding-left: 30px;">日本でも、三木谷浩史や堀江貴文といった人が候補になり得るであろうが、ホリエモンは逮捕されてしまった。そのような自由に語り活動する人材への社会的な反感の強さを感じざるを得ない。ジャストシステムの浮川ご夫妻も一太郎がブームであった頃はかなり影響力を持たれており、かな漢字変換技術に関する標準化活動への関与も積極的であった。その後、XMLの時代になってからもxfyの標準化に尽力されたが成功しなかった。私もそれに関与したので責任の一端は私にもある。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ところで日本の企業のドキュメント管理・活用能力はお世辞にも褒められたものではない。ドキュメントは契約や証拠であり、組織の権力者や上位者にとっては、それが手枷足枷となるので、極力封印しておきたいものである。欧米におけるドキュメント管理の思想や文化は基本的に権力への批判と牽制である。その象徴的な存在が米国の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%85%AC%E6%96%87%E6%9B%B8%E8%A8%98%E9%8C%B2%E7%AE%A1%E7%90%86%E5%B1%80" target="_blank">国立公文書記録管理局 (NARA)</a>である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">権力への批判と牽制は、政治権力としての行政へのネガティブ<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%AC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF" target="_blank">フィードバック</a>として位置づけられる。その観点で「情報社会のデザイン」シンポジウムで講演した論文が下記である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/5BllpN" target="_blank">7-5. 「ドキュメント文化と情報社会」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">欧米のドキュメント文化は、批判と牽制に基づく負帰還的な役割を果たしている。それは権力を批判する欧米のジャーナリズムに象徴的に表れている。それに対し、日本のドキュメント文化は必ずしもそうではない。記者クラブの存在が象徴的だが、マスメディアと権力は近い関係にある。その結果、マスメディアが政府の意向に従って国民を操作し、それが世論を形成してしまうような傾向が見られるのである。鈴木宗男氏に連座して収監された佐藤 優氏の記したドキュメントを読むと、国策捜査を行う権力と一体化した日本のジャーナリズムの実態が見えてくる。これはネガティブフィードバックではなくポジティブフィードバック、すなわち<span style="color: #333333;">正帰還</span>である。電子回路を学んだ人であれば分かると思うが、<span style="color: #cc0000;">負帰還は状態を安定にし、正帰還は状態を不安定</span>にする。</p>
<p style="padding-left: 30px;">欧米が負帰還で日本が正帰還ということは、欧米と日本の固有の文化の差というよりは、明治維新で欧米をキャッチアップすることを方向付けられた歴史の発展段階に基づくのではないかという考え方が可能である。欧米は権力への批判や牽制が社会の安定や民衆の幸福も寄与すると考えたのに対して、日本では先行指標である欧米の生活水準に到達することが官民挙げての目標となったのである。そのため多様な民意を反映させて行政を行うのではなく、行政が「民意」を先導する体制が取られた。戦前の富国強兵・殖産興業といった政策、戦後の高度経済成長といった政策はその反映と見ることが可能である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">開発途上国が、先進諸国に追いつくためには、民主主義により批判を含む多様な意見を反映させる負帰還ループよりは、効率的に先行指標に追いつくための増幅率の高い正帰還ループの方が現実的である。明治の「坂の上の雲」の時代はそれが功を奏したが、昭和に入ると正帰還ループが暴走して大東亜戦争に至ったと見ることが可能であろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">このような<span style="color: #cc0000;">センセーショナルな正帰還</span>をもたらす最近の要因として<span style="color: #cc0000;">情報の視覚化</span>が挙げられる。下記の論文はその問題を検討している。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/4HDTZa" target="_blank">7-6. 「情報の視覚化とドキュメント文化に関する一考察」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">欧米流のドキュメント管理の発端は、キリスト教神学に遡ると思われ、それを考察したものである。原始キリスト教会における種々の思想はやがて<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%B9" target="_blank">グノーシス</a>派や<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%82%B9%E6%B4%BE" target="_blank">アリウス派</a>といった有力な派閥を形成し、それらを統一するために公会議がAD325年に小アジアの<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC1%E3%83%8B%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%82%A2%E5%85%AC%E4%BC%9A%E8%AD%B0" target="_blank">ニケア</a>で開催された。その場で<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%BF%E3%83%8A%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%82%B9" target="_blank">アタナシウス</a>による<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E4%BD%8D%E4%B8%80%E4%BD%93%E8%AA%AC" target="_blank">三位一体説</a>が正統信仰の基本として認められ、他は異端として退けられた。このプロセスの中に、欧米における民主主義と文書管理の思想が垣間見られるのである。</p>
<p style="padding-left: 30px;">視覚に対する疑念は、聖像破壊問題、普遍論争といった過程をを経て、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%88" target="_blank">デカルト</a>に端を発する近代哲学の引き継がれる。近代の多彩な西洋哲学者たちの真理に対する真摯な議論を通じて、西欧近代国家が生まれた。帝国主義や植民地主義という負の側面を持ちながら、西欧列強は世界を制覇していった。鎖国を続けていた日本は、西欧列強の脅威の下で明治維新を行い、技術面を中心に急速な西欧化に成功したが、西欧文明を形成してきた民主主義やドキュメント文化といった社会組織面については取り組まれなかったのである。ドキュメント研究を標榜するDD研は、技術だけでなくそのような文化的な問題にも取り組んで新たな分野を開拓して欲しいと思い、このような論文を書いているが関心を持ってくれる人は少ない。</p>
<p style="padding-left: 30px;">日本のドキュメント文化が欧米と異なるのは、民主主義とキリスト教の伝統だけではなく、産業革命以降の工業化というプロセスの遅れに起因するのではないかとする説がある。これはマルキシズムにおける唯物史観を取る人が好む立場であるが、米国においても<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A6" target="_blank">W・W・ロストウ</a>の経済成長における離陸理論、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%B3" target="_blank">D・リースマン</a>の「孤独な群衆」で論じられた伝統指向・内部指向・他人指向の理論など、ドキュメント文化の差異を説明し得るモデルを提供してくれると思う。</p>
<p style="padding-left: 30px;">特にD・リースマンは、情報メディアに対する幅広い考察を行っているので、単にドキュメント文化の差異だけでなく、今後の情報化社会に対しても示唆を与えてくれる研究者である。そのような観点で、私の個人的な感想をまとめたのが下記の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7WK16r" target="_blank">7-7. 「ドキュメント文化と社会的性格 : D・リースマンの思想に基づく考察」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">この論文は、社会におけるルールに関しても自動制御における最適制御理論でモデル化を試みた。この基本的な思想は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%AB" target="_blank">バートランド・ラッセル</a>のHuman Societyにおける倫理の定量モデルからの借り物である。さらにラッセルのモデルは、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%A0" target="_blank">ベンサム</a>の「最大多数の最大幸福」の理論に基づいている。</p>
<p style="padding-left: 30px;">リースマンが提唱する伝統指向と他人指向という社会的性格については日本の社会にも当てはまると思われるが、内部指向は、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%86%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%A0" target="_blank">プロテスタンティズム</a>が強い影響力を持った米国のフロンティア精神が強く反映していると思われる。日本における内部指向を特徴付けるのは、立身出世主義ではないかというのが私の見解である。フロンティア精神と立身出世主義では、そのような個人が形成する組織や社会はかなり異なることになる。その相違が欧米と日本におけるドキュメント文化を異質なものとしている面もある。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><strong>まとめ</strong>：ドキュメントと組織・社会・文化といったテーマは、法学、神学、社会学といった分野で扱われてきたと思うが、コンピュータ技術と通信技術が飛躍的に進展し、それらが社会に大きなインパクトを与えている現状を考えると、新たな分野として見直されるべきである。特に日本と欧米のドキュメント文化の違いは、日本における組織の種々の問題をあぶり出す。今後の日本社会のあり方を考える上でも多様な示唆を与えてくれると思われる。　（大野　k-ohno@uitec.ac.jp）</p>
<p>著者紹介：大野 邦夫 (おおの くにお)　<a onclick="return popitup('http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html')" href="http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html">経歴はこちら</a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2.jpg"><img class="alignright size-thumbnail wp-image-1194" style="margin: 5px;" title="ohno_photo_web" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a></p>
<p>[略歴] 1968年、東京工業大学工学部機械工学科卒業、70年同大学大学院修士課程機械工学専攻修了、電電公社(現NTT)に就職。電気通信研究所、米国ウイス コンシン大学マジソン校派遣、横須賀研究所、NTTインテリジェントテクノロジ(株)、ヒューマンインタフェース研究所などに在籍。95年にNTTを退 職、グループ企業のINSエンジニアリング(株)*に転籍(*2000年にドコモ・システムズと社名変更)。同社退職後、(株)ジャストシステムに移り、 主にxfyに関わる標準化とその関連技術の調査を担当した。2007年から職業能力開発総合大学校通信システム工学科教授。現在に至る。</p>
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		<title>ドキュメントへのアプロ―チ／(6) コンシューマー</title>
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		<pubDate>Fri, 18 Dec 2009 11:22:56 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Docs & Links]]></category>
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		<description><![CDATA[モバイルPIMは、さらに職業大での「ネットワークコンシェルジュ」への応用研究に発展していきます。コンシューマー向けの情報機器、SNSにおける利用情報からのテキストマイニング、OWLを利用したユーザーモデルの構築への取組み [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>モバイルPIMは、さらに職業大での「ネットワークコンシェルジュ」への応用研究に発展していきます。コンシューマー向けの情報機器、SNSにおける利用情報からのテキストマイニング、OWLを利用したユーザーモデルの構築への取組みは、先端分野と言えます。さらにその応用として厚労省が推進するジョブカードへの応用も試みられています。（編集部）<span id="more-829"></span></p>
<h3 style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">ドキュメント技術へのアプローチ―大野邦夫氏による研究・開発の軌跡</span></h3>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">目次</span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-1/" target="_self">1. 動向分析：XMLビッグバンとその後</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-2/" target="_self">2. 製品開発：マルチメディアドキュメントからXML応用システムへ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-3/" target="_self">3. XMLとプログラミング環境</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">4. モバイルユビキタス技術</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">5. PIM（個人情報管理）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-6/" target="_blank">6. ネットワークコンシェルジュ （本記事）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-7/" target="_self">7. ドキュメントと組織・社会・文化</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-8/" target="_blank">8. 型、オントロジー、知識表現</a></p>
<p style="padding-left: 60px;">9. ヒューマン・インタフェース</p>
<p style="padding-left: 60px;">10. テクニカル・コミュニケーション</p>
<h3>6. ネットワークコンシェルジュ</h3>
<p style="padding-left: 30px;">ネットワーク上の個人ポータルサーバにPIM関連のアドレス帳、カレンダー、メール、ToDoリスト等の管理をアプリケーションブレードとして実装し、関連XMLデ ータをメタデータで管理し、さらにオントロジーで関係付けることを考えた。そのアーキテクチャをコンシューマー向けにサービスするに当たり、家庭における情報機器、家電機器の管理機能と結びつけることを検討した。すなわち、カレンダーに登録管理される生活履歴と情報家電機器における操作履歴とを結びつけて、 メタデータ・オントロジーとして管理する発想である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">このようなニーズとその実現手段について職業大で私の研究室で研究することになった大学院生の須藤君の研究テーマとすることを考え、その調査を行わせ た。その概要をまとめたのが下記の報告である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8u4lIm" target="_blank">6-1. 「個人化指向サービスのための情報環境に関する基礎的検討 : 操作支援機能としてのネットワークコンシェルジュの提案」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">個人ポータルサーバを、何処に配置するかが一つの問題である。候補としては、家庭内のホームゲートウエイ乃至はホームサーバ上に置くのが自然な解で あろう。この方式であれば、家庭内のLANが稼働していればインターネットに接続していなくても機器操作の履歴を取得することが可能であり、データの漏洩な どの問題も少ない。しかしポータルサーバの維持管理を一般のコンシューマが行うとは考えられないので、維持管理の専門業者が遠隔から管理することが要 求される。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ポータルサーバをホームサーバ上に置く代替案として、データセンターに置く案も存在する。この集中方式の方が維持管理は楽でありプロバイダーの付加価値ビジネスとなるので現実的であろう。さらに、情報へのアクセス頻度に応じて一部をホームサーバに、一部をデータセンターに置くようなハイブリッド型も考え られるであろう。そのように考えると、アプリケーションブレードをネットワーク上に置くだけでなく、データセンターから各家庭の情報家電機器を管理するプロトコ ルが必要になる。そのプロトコルは、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Simple_Network_Management_Protocol" target="_blank">SNMP</a> (Simple Network Management Protocol) を用い、情報家電機器を<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%A1%E7%90%86%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B9" target="_blank">MIB</a> (Management Information Base) として管理 すれば良い。しかし、MIBはANS.1というOSIモデル時代の陳腐化した言語で記述されており、時代に適合しているとは言い難い。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ところがタイミング良く、SNMPに代わるプロトコルとして<a href="http://ascii.jp/elem/000/000/187/187359/" target="_blank">NETCONF</a>が提案され、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%A1%E7%90%86%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B9" target="_blank">MIB</a>に相当するデータモデルをXMLで記述する機運が<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/IETF" target="_blank">IETF</a>の中で盛り上がりつつあった。さらにスウェーデンのストックホルム大学では、データモデルをWebオントロジー言語の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/OWL" target="_blank">OWL</a>で記述しているという情報も入手した。そこで、具体的にデ ータセンターにおけるポータルサーバを検討し、研究企画を立ててみたのが下記報告である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/516IbX" target="_blank">6-2. 「ネットワークコンシェルジュの検討 : 利用者モデルとデータモデルによる遠隔からのネットワーク機器設定管理」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">利用者モデルは、PIMに関するアプリケーション・ブレードと個人プロファイルデータによるミドルウエア・モジュールである。データモデルは、MIBに相当する情報 家電機器のデータモデルで、ストックホルム大学が検討しているスイッチオントロジーやルータオントロジーの拡張と想定した。</p>
<p style="padding-left: 30px;">さらに利用者モデルに関してはSNSを活用することを考えた。利用者モデルを単なるサポートと維持管理のために作るのではなく、ビジネスのための情報源として用いることを狙うのである。個人のプロファイルに応じて、種々のマーケットセグメントを定義し、一定量の利用者の統計的なデータをマーケティングデータと して扱うことが可能となる。協力してくれる利用者に対しては、ネットワーク使用料を値引きするなどの特典を提供して情報提供に対する対価とすれば、サービ スとして成立する。さらに、種々の統計データの有意さを判定するためには、データマイニング、テキストマイニングといった手法が要求されるであろう。上記の ような観点で調査検討したのが下記の報告である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7LKQwo" target="_blank">6-3. 「ソーシャルメディアへのテキストマイニングの適用に関する検討」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">上記は、2007年度の卒業研究の一環として行った。SNSとしてはmixiを対象とし、テキストマイニングのツールとしてはジャストシステムのTRUSTIAを使用した。 本研究では、種々のキーワードと趣味に関する関係をmixiのコミュニティにおけるメッセージのテキストをマイニングすることにより定量化することを試みたもので ある。</p>
<p style="padding-left: 30px;">利用者モデルにTV番組の視聴選好を活用することも検討した。私が授業を担当している学生30人弱に平日3日間と土日の計5日間に視聴したTV番 組をリストしてもらい、そのカテゴリーと趣味とを照合させた。他方mixiのコミュニティのカテゴリとキーワードとしての趣味の割合との関係を比較し、趣味と視聴番組 の相関から、相互の予測可能性の検討を試みたが、予想した結果は得られなかった。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/5Xasdu" target="_blank">6-4. 「テレビ視聴者モデルに関する一検討 : ネットワークコンシェルジュの利用者モデル<br />
構築の可能性」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">なお、取得データをLisp言語で処理し、種々の要因との関連もLispで記述することにより、興味深い利用者モデルの構築の可能性を感じた。PIMオントロジーとし てOWLで構築することを考えていたのであるが、1年間の卒業研究のための道具としては敷居が高すぎた。その点、Common LispとそのオブジェクトシステムであるCLOSは、容易にクラス継承の発想を習得でき、オントロジー的な情報の構築が容易である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ネットワークコンシェルジュの応用として履歴書管理システムの検討を試みた。その発端は、職業大における卒業研究のテーマを職業能力開発に関係付ける 要求が出されたことによる。年度初めにこのテーマを提案したところ、インドネシア人の女子留学生が担当を申し出てくれた。</p>
<p style="padding-left: 30px;">彼女は先ず、厚労省が取り組んでいる<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E5%88%B6%E5%BA%A6" target="_blank">ジョブカード</a>について調査し、そのフォーマットを分析してUMLのクラス図を作成した。さらにキャリアコンサルタントの仕 事についても分析し、ジョブカードの作成と活用に関する<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B9%E5%9B%B3" target="_blank">ユースケース図</a>を作成した。われわれとして不思議に思ったのは、ジョブカードをWebから直接入力させな い点であった。米国でもEUでも、Webから入力する標準的な履歴書が制度化されている。関係者に質問したところ、ハロワークを訪れる離職者には高齢者が 多くWebの操作に慣れていないためとのことであったが、若い人までそれに合わせることはないと思う。彼女はさらにインドネシアからの介護士、介護福祉士とし て来日して研修を受けている人をヒアリングし、ユースケース図を作成した。</p>
<p style="padding-left: 30px;">職業教育のような非公式教育に関する国際標準化の動きがISO/TC232により顕在化し、そのような動向から見ても今後は履歴書の活用や精査が要求される ことになりそうである。そのような状況を踏まえて調査結果をまとめたのが下記の報告である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6fm6ZZ" target="_blank">6-5. 「情報社会における職業能力開発 : ジョブカードの分析・モデル化と国際標準化動向の検討」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">このテーマは、その後CLOSを用いたジョブカードフォーマットの管理システムのプロトタイプ作成へと進展し、彼女の卒業研究として結実した。彼女は小柄で 一見おとなしそうに見えるが、敬虔なイスラム教徒で礼儀正しく、なすべきことをしっかりと実行した。彼女は私の担当した授業科目の試験はトップか2番であり 優秀であった。それでいて茶目っ気がありユーモラスであった。彼女が開拓したテーマは、その後大学院生が引き継ぎ、彼の修士論文のテーマとなった。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><strong>まとめ</strong>：PIMオントロジの応用と実装という目標を掲げて検討を開始したネットワークコンシェルジュであったが、OWLをデータモデルとするNETCONFプロトコル が進展しなかったことにより具体化するには至らなかった。それでもSNSを活用する拡張可能な利用者プロファイルや、それに関連するTV視聴者プリファレンスモデルが検討されたが、それらは最近流行りだした<a href="http://www.sophia-it.com/content/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%AD%E3%82%B0" target="_blank">ライフログ</a>研究とも関連するテーマであり、長期レンジのライフログである電子履歴書の研究へと発展した 。（大野邦夫　k-ohno@uitec.ac.jp）</p>
<p>著者紹介：大野 邦夫 (おおの くにお)　<a onclick="return popitup('http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html')" href="http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html">経歴はこちら</a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2.jpg"><img class="alignright size-thumbnail wp-image-1194" style="margin: 5px;" title="ohno_photo_web" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a></p>
<p>[略歴] 1968年、東京工業大学工学部機械工学科卒業、70年同大学大学院修士課程機械工学専攻修了、電電公社(現NTT)に就職。電気通信研究所、米国ウイス コンシン大学マジソン校派遣、横須賀研究所、NTTインテリジェントテクノロジ(株)、ヒューマンインタフェース研究所などに在籍。95年にNTTを退 職、グループ企業のINSエンジニアリング(株)*に転籍(*2000年にドコモ・システムズと社名変更)。同社退職後、(株)ジャストシステムに移り、 主にxfyに関わる標準化とその関連技術の調査を担当した。2007年から職業能力開発総合大学校通信システム工学科教授。現在に至る。</p>
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		<title>ドキュメントへのアプロ―チ／(4) (5) モバイルPIM</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/</link>
		<comments>http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 18 Dec 2009 10:22:40 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<description><![CDATA[モバイルユビキタス技術は、今日では多くの商用アプリケーションが登場し、PIMは重要なアイテムですが、大野氏はさらにエージェント技術を組込んだ実証システムを2001年に完成させ、またドキュメントへの応用にも取組みました。今 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>モバイルユビキタス技術は、今日では多くの商用アプリケーションが登場し、PIMは重要なアイテムですが、大野氏はさらにエージェント技術を組込んだ実証システムを2001年に完成させ、またドキュメントへの応用にも取組みました。今回はモバイルユビキタスとPIMに関する仕事をまとめました。（編集部）<span id="more-807"></span></p>
<h3 style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">ドキュメント技術へのアプローチ―大野邦夫氏による研究・開発の軌跡</span></h3>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">目次</span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-1/" target="_self">1. 動向分析：XMLビッグバンとその後</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-2/" target="_self">2. 製品開発：マルチメディアドキュメントからXML応用システムへ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-3/" target="_self">3. XMLとプログラミング環境</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">4. モバイルユビキタス技術（本記事）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">5. PIM（個人情報管理）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-6/" target="_blank">6. ネットワークコンシェルジュ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-7/" target="_self">7. ドキュメントと組織・社会・文化</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-8/" target="_blank">8. 型、オントロジー、知識表現</a></p>
<p style="padding-left: 60px;">9. ヒューマン・インタフェース</p>
<p style="padding-left: 60px;">10. テクニカル・コミュニケーション</p>
<h3>4. モバイルユビキタス技術</h3>
<p style="padding-left: 30px;">INSエンジニアリングからドコモ・システムズに変わって、技術内容はXMLでも対象が企業システムからモバイル<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%93%E3%82%AD%E3%82%BF%E3%82%B9" target="_blank">ユ ビキタス</a>分野へと移行した。そうなると、ドキュメントの対象分野は組織を管理支援する技術から個人を管理支援する技術へ、ネットワークもLANや電話回線から携帯電話ネットワークを含むインターネット環境へと変化する。 以上のような動向を考慮して、モバイルユビキタス時代に基本的に必要とされる個人用ポータルサーバを実装する プラットフォームとしての汎用ゲートウエイサーバを構想した。このシステム構想に基づく具体的なシステムを構築し、XMLジャパン2001というシンポジウムで展示した。下記はその紹介である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/78WE4m" target="_blank">4-1. 「モバイル・インターネット環境構築支援システムの検討</a>」</p>
<p style="padding-left: 30px;">このシステムの基本アーキテクチャーはXML統合サーバーである。アプリケーション・ブレードに個人支援のため のPIM機能を実装する。PIM機能としては、デジタルドリーム社のifreeStyleという技術を使用した。デジタルドリ ームの近藤さんはXML、Javaに関する優れた技術者であり、ifreeStyleの要素技術を、XML統合サーバに適用し極めて短期間に実装した。さらにこのシステムでは、PIM情報管理に連携させたVoice XMLの実装を検討した。検討対象に したIBMのVoice XMLツールがうまく動作せず、Speech Worksの音声APIを使用して何とか動作させることが出来た 。</p>
<p style="padding-left: 30px;">PIMは<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%82%A4" target="_blank">アラン・ケイ</a>の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF" target="_blank">パーソナルコンピュータ</a>（Personal Dynamic Media）の端緒であり、アップルの<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Knowledge_Navigator" target="_blank">Knowledge Navigator</a>のゴールでもある。そのような意味で、電子機器のヒューマンインタフェースとは切っても切れない関係が ある。PIMの内容は、カレンダー（スケジュール管理）、アドレス帳（人間関係）、コミュニケーション（メール ・電話）管理、情報・文書管理などが挙げられる。企業に於ける情報管理が研究開発、設計、製造、営業、経理、 総務、給与…など、多様であり、かつ業界などにより様々に異なるのに対し、PIMはグローバルに共通な内容である。企業にとって必要とされる文書が多様なのに対して、個人の手帳の内容は共通なことを考えれば良い。そ うなると、個人を支援する共通な情報に基づく共通なルールが想定される。以前、AI技術がもてはやされた当時、電子秘書の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0" target="_blank">エキスパートシステム</a>として提起された<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%A5%E8%AD%98%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B9" target="_blank">知識ベース</a>であるが、これをXMLをベースとするオントロジーとして扱うことはできないかと考えた。しかもその情報源として携帯電話は適確な道具である。その観点から論じたの が下記の報告である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8i21MX" target="_blank">4-2. 「セマンティックWebの課題と携帯電話から見た可能性」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">以上のドメインにおける<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%BC" target="_blank">オントロジー</a>をPIMオントロジと名付けたが、このテーマはモバイルユビキタスという概念 とは異なるので別の項目で紹介する。</p>
<p style="padding-left: 30px;">下記は吉田正人氏が開発したシステムである。今後進展が予想される携帯電話における<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/P2P" target="_blank">P2P</a>によるコンテンツ配信 などに対する可能性を検討したものである。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/4XrM31" target="_blank">4-3. 「モバイル環境における簡易メッセージ交換システムの検討 : 携帯電話環境を包含するP2Pシステム」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">30Kバイトという極小なメモリ空間で、iモードを使用するP2Pが実用になるわけはないが、一つの可能性としてどのような通信が可能かを試みたものである。<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/WINNY" target="_blank">Winny</a>の開発者が逮捕（のち第一審無罪）されたことから、日本ではP2P技術そのものが反社会的に見られる状況となっている面がある。そのため日本でP2Pの研究は下火のようだが今後のコンテンツ配信 にとっては重要な技術であると思う。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7FRJZB" target="_blank">4-4. 「モバイル環境におけるデジタルドキュメントの可能性 : ネットワークのIP化とREST<br />
の適用」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">この論文に関しては、先に紹介したが、ネットワークのIP化は急速に進展している。回線交換用のD70交換機の新製はおろか交換部品の生産も停止された模様で、保守用の部品は撤去システムのものを流用しているとのことであ る。この論文が取り上げたのは、携帯電話サービスの基幹網のことであるが、本家の電話網自体が全面的にIP化さ れつつある。黒電話の終焉も間近ということだ。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><strong>まとめ</strong>：モバイルユビキタス技術は、いつでもどこでも通信可能とする技術と言えるが、この概念に関係する技術 やサービスは広大である。以上の論文はそのイントロとインフラに近い部分である。マーク・ワイザーが理想として 想定したユビキタス環境は、コンピュータが支援する静寂な生活空間であった。ジーンロッテンベリがスタートレ ックで描こうとしたSFの世界の見えないコンピュータを現実の生活空間で実現するようなものであろう。</p>
<h3>5. PIM（個人情報管理）</h3>
<p style="padding-left: 30px;">モバイルユビキタス技術の項でも述べたとおり、PIMはアラン・ケイのパーソナルコンピュータ（Personal  Dynamic Media）の端緒であり、アップルのKnowledge Navigatorのゴールである。この分野に関しては1980年代の 前半のNTTの研究所時代に「視聴覚知識情報処理」という分野を対象にそれらの技術を実装する通信端末に関する 研究計画を立て、製品イメージとしては電子秘書（ロボット秘書と名付けた）を想定した。私にとってその成果は 、リスプマシンのSymbolics3600を獲得できたことであったが、Zetalispとオブジェクト指向拡張のFlavorsはその 後の私の技術の源泉となった。ELISもInterleafもCommon Lispも、この技術的なベースが無ければ使いこなすこと はできなかったであろう。多分、Symbolics 3600こそ、当時の私にとってのロボット秘書であり私のコンピュータ に対する思い入れの発端であった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">その後ELISの開発と販売に携わったので、ロボット秘書に関して自分で関係することは無かった。次にロボット秘書的なアプリケーションに関わったのは、1990年代前半、NTTのグループ事業推進本部新分野事業推進室で、 <a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Interleaf" target="_blank">Interleaf</a>のアクティブドキュメント機能のデモシステムを手がけた時であった。この時はアドレス帳、スケジュ ール管理、電話取次管理、ドキュメント管理をInterleaf Lispでカスタマイズしてみたが、アップルの<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B3" target="_blank">Newton </a>に端を発する<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%90%BA%E5%B8%AF%E6%83%85%E5%A0%B1%E7%AB%AF%E6%9C%AB" target="_blank">PDA</a>が出現し始めた時期であったので、ワークステーション上にロボット秘書を実現してもインパク トは無かった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">その後、IETFでアドレス帳管理のvCardとカレンダー情報管理のiCalendarが標準化され、ロータスのOrganizerと マイクロソフトのOutlookがそれらを取り込んだPIMアプリケーションとして製品化され、ノートPCで使用されはじ めた。さらにこのフォーマットによりPDA上のPIMアプリとも連携が取れるようになったが、PDAは意外に普及しな かった。その理由は、紙の手帳と比較した使い勝手にあると考えられた。紙の代わりに電子的な媒体に記録するだ けでは紙に敵わないのである。そのためには、ネットワーク上に知的な電子秘書を置き、アドレス帳、メール、ス ケジュールなどを有機的に連携させることが問題解決になると考えた。</p>
<p style="padding-left: 30px;">XMLが標準化され、エージェント技術のコンソーシアムであるFIPAが、電子秘書に関するFIPA ACLの事例を標準化 対象として検討を行った。FIPAのACLはCommon Lispで記述されていた<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/KQML" target="_blank">KQML</a>の汎用版で、XMLやRDFによるオントロジー を活用する通信を実現する。下記はそのFIPAの動向を紹介した論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6awque" target="_blank">5-1. 「FIPAエージェントにおけるXMLの適用動向」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">当時はオントロジーをXMLやRDFで記述することにより、LispのS式よりもアプリケーションに直結した実用的なオン トロジー構築の可能性を感じていた。XMLによる独立のオントロジー言語として、DAMLやOIL、さらにはOWLが提案され 、実用的なオントロジの枠組みが提起されていたのである。だが、かつてのAIにおける知識ベースの経験から、オ ントロジーを課題毎にいちいち人間が記述するのでは実用にならないことも明白であった。下記の論文は、モバイル ユビキタス技術の項でも取上げたが、メタデータの設定を携帯電話のプロファイルと使用履歴を連携させて設定 し、オントロジーを用いて可能性のある処理を提言させることを狙ったものである。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://ci.nii.ac.jp/Detail/detail.do?LOCALID=ART0003277935&amp;lang=ja" target="_blank">5-2. 「セマンティックWebの課題と携帯電話から見た可能性」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">以上のアイデアの具体的な実装を試みたのが下記の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6t4dQF" target="_blank">5-3. 「PIMに地図情報を導入する方式に関する一検討」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">カーナビメーカーと協力し、PIM情報と地図情報システムを連携させた。アドレス帳の住所データをカーナビの地 図上に設定し、GPSによる現在地からの最適ルートを設定したり、携帯電話の所有者と連絡を取りながらランデブ ー地点の候補を提示させるシステムを検討した。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><strong>まとめ</strong>：潜在的には携帯電話から生活履歴情報を取得するのが有効なのであるが、情報漏洩などの問題から携帯電話を用いるシステム構築は現実的には不可能であり、PC上のPIMアプリケーションを用いざるを得なかった。従っ て真の使い勝手を論じることは出来なかったが、要素技術については幅広く把握できた。現在、NTTドコモがサー ビスを進展させているiコンシェルの萌芽的な研究として位置づけることが可能であろう。　（大野邦夫　k-ohno@uitec.ac.jp）</p>
<p>著者紹介：大野 邦夫 (おおの くにお)　<a onclick="return popitup('http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html')" href="http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html">経歴はこちら</a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2.jpg"><img class="alignright size-thumbnail wp-image-1194" style="margin: 5px;" title="ohno_photo_web" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a></p>
<p>[略歴] 1968年、東京工業大学工学部機械工学科卒業、70年同大学大学院修士課程機械工学専攻修了、電電公社(現NTT)に就職。電気通信研究所、米国ウイス コンシン大学マジソン校派遣、横須賀研究所、NTTインテリジェントテクノロジ(株)、ヒューマンインタフェース研究所などに在籍。95年にNTTを退 職、グループ企業のINSエンジニアリング(株)*に転籍(*2000年にドコモ・システムズと社名変更)。同社退職後、(株)ジャストシステムに移り、 主にxfyに関わる標準化とその関連技術の調査を担当した。2007年から職業能力開発総合大学校通信システム工学科教授。現在に至る。</p>
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		<title>ドキュメントへのアプロ―チ／(3) プログラミング</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-3/</link>
		<comments>http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-3/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 18 Dec 2009 10:17:57 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Docs & Links]]></category>
		<category><![CDATA[Papers]]></category>
		<category><![CDATA[XML]]></category>
		<category><![CDATA[プログラミング]]></category>
		<category><![CDATA[複合文書]]></category>

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		<description><![CDATA[続いて、(3) XMLとプログラミング環境についてのまとめをお送りします。最初は「XMLとプログラム言語」というサブタイトルにしてたのですが、XMLデータベースやxfyの話題を扱うに当たり、プログラム言語では意味が狭すぎ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>続いて、<span style="color: #333399;">(3) XMLとプログラミング環境</span>についてのまとめをお送りします。最初は「XMLとプログラム言語」というサブタイトルにしてたのですが、XMLデータベースやxfyの話題を扱うに当たり、プログラム言語では意味が狭すぎるのでプログラミング環境としました。<span id="more-797"></span></p>
<h3 style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">ドキュメント技術へのアプローチ―大野邦夫氏による研究・開発の軌跡</span></h3>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">目次</span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-1/" target="_self">1. 動向分析：XMLビッグバンとその後</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-2/" target="_self">2. 製品開発：マルチメディアドキュメントからXML応用システムへ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-3/" target="_self">3. XMLとプログラミング環境（本記事）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">4. モバイルユビキタス技術</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">5. PIM（個人情報管理）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-6/" target="_blank">6. ネットワークコンシェルジュ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-7/" target="_self">7. ドキュメントと組織・社会・文化</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-8/" target="_blank">8. 型、オントロジー、知識表現</a></p>
<p style="padding-left: 60px;">9. ヒューマン・インタフェース</p>
<p style="padding-left: 60px;">10. テクニカル・コミュニケーション</p>
<h3>3. XMLとプログラミング環境</h3>
<p style="padding-left: 30px;">XMLは<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E8%A8%80%E8%AA%9E" target="_blank">マークアップ言語</a>であり、基本的には木構造のタグ付きデータである。従ってアプリケーションとして何らかの処理を行うには、プログラミング環境を必要とする。XMLを活用するプログラム言語のAPIとしては、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Document_Object_Model" target="_blank">DOM</a>と<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Simple_API_for_XML" target="_blank">SAX</a>がある。XMLの普及に伴い、JavaやJavaScriptによるXML処理システムが続々と世の中に出現しつつあった。その頃、日本人によるオブジェクトスクリプト言語である<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Ruby" target="_blank">Ruby</a>が紹介され、INSエンジニアリングの吉田正人氏が<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Document_Object_Model" target="_blank">DOM</a>と<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Simple_API_for_XML" target="_blank">SAX</a>に相当するAPIを開発した。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7ccB1m" target="_blank">3-1. 「オブジェクト指向スクリプト言語RubyによるXMLの処理」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">この報告は、私が執筆したが、内容は吉田正人氏のものである。Python、Perlとの比較で、Rubyの処理系を紹介している。吉田氏はXMLやプログラミング技術に関する逸材である。技術的なセンスは素晴らしいが、上司の命令にすなおに従う組織人ではない。種々の経緯があり、INSエンジニアリングにおける新規事業部門の私の部下となり、その後ドコモ・システムズの間も一緒に仕事をした。彼のような人材を上手に生かすことが企業としては重要である。当時常務であった中津川氏はそのように語り、彼の特別待遇を認めてくれた。日本の組織で、彼のような人材を生かし育てるのは難しい。その理由は日本の組織文化にあるが、それを支えるのは横並びの平等意識である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">Rubyは使い勝手の良い言語である。Javaが、ネットワークアプリケーション用のデファクト標準言語として確立されたとは言え、コンパイル言語であるがために、開発やデバッグには煩雑なプロセスを要求される。その点スクリプト言語は型定義は不要で、即実行でき、使いやすい。Python、Perlに比べると、Rubyはオブジェクト指向プログラミング言語なので、クラス継承が使用でき、UMLの分析結果を直接クラス定義に生かせるメリットは大きい。このシステムは、吉田氏の個人サイトで公開され、ダウンロード可能であった。このシステムの利用者はかなり多く、Rubyの普及に貢献したと思われる。最近は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Ruby_on_Rails" target="_blank">Ruby On Rails</a>（略称Rails）がWebアプリのフレームワークとして利用される。Railsは、2003年の夏にDavid Heinemeier Hansson氏が作成を開始して、2004年にはじめて一般に公開された技術であるが、吉田氏のXML実装はそれを４～５年も遡る。当時、私自身もRubyでプログラムを作成したことがあるが、多重継承、ポリモルフィズムをふんだんに活用できるLispのオブジェクト指向プログラミングの方が優れていると感じた。さらに木構造データのXMLによる表現もLispのS式に比べると冗長であることを感じて、改めてLisp言語のメリットが印象付けられた。</p>
<p style="padding-left: 30px;">このRubyによるXML処理系を応用する具体的な応用システムを開発した。このシステムはXML統合サーバーという名称で、ORACLEによるデータベースアプリケーションとLotus Notesによるメール機能・ワークフロー管理機能を連携させる社内システムとして作成された。このシステムに関しては製品開発紹介の項でも述べた。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7sFojb" target="_blank">3-2. 「オブジェクト指向スクリプト言語RubyによるXML応用システムの検討」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">XML統合サーバーは、各種のアプリケーションが共通のXMLデータにアクセスして処理を行う。そのためにはXMLデータベースが有効であろうと考えられた。しかし、照会言語のXQueryの標準化が滞っており、XMLデータベースは標準化されずに商品が販売されるという奇妙な状態であった。そのために、取りあえず種々のXMLデータベースを評価してみた。XMLデータベースとは言ってもRDBと共存するもの (IBM DB2)、OODBを用いDOMと同様に木構造のXMLを要素単位で取り出せるもの (eXcelon)、インデックスを強化した追記式縦列XMLデータ管理システム (Tamino, Yggdrasill) があり、それらについて調べてみた。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/5EZsLq" target="_blank">3-3. 「XMLデータベースの機能と性能に関する一検討」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">以上の結果、木構造が浅いデータ用にはRDB共存型、木構造が深い文書用にはOODB型、書き換えニーズが少ないアーカイブ管理用には追記型という大雑把な結論が得られた。種々のアプリケーションが混在するXML統合サーバの場合はOODBベースのeXcelonが妥当であった。しかし、eXcelonは、2GBという容量制限があり、それが問題になると予想された。</p>
<p style="padding-left: 30px;">2000年の12月に、INSエンジニアリングの株式の大半をNTTドコモが取得することにより、名称がドコモ・システムズに変更された。研究開発の方向も従来の企業情報システムからコンシューマーを主体にする携帯電話やモバイル応用へとシフトした。INSエンジニアリング時代に開発してきたXML統合サーバは、ネットワーク上の秘書機能を提供する個人用ポータルサーバという位置づけで見直されることになり、アクセス端末も携帯電話やカーナビを想定することになった。以上の意図から、今後のモバイル・ユビキタス・サービスの要としてのシステムを想定して検討した結果をまとめて報告したのが下記の論文である。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7FRJZB" target="_blank">3-4. 「モバイル環境におけるデジタルドキュメントの可能性 : ネットワークのIP化とREST<br />
の適用」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">DD研自体の検討対象も、従来の企業主体のドキュメントから、ケータイやカーナビといった個人を指向したサービスとそれに関わるドキュメントという新分野が誕生することになると予想した。さらにB2Bで用いられているWebサービスも、コンシューマ向けのB2Cへ移行することが予想され、それに伴い従来の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/SOAP_%28%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%29" target="_blank">SOAP</a>に代わって<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/REST" target="_blank">REST</a>が使用されることを予測した。RESTは今でこそWebサービスの主流となっているが、当時日本で注目した人は殆どおらず、本論文は日本でRESTを最初に紹介した事例である。</p>
<p style="padding-left: 30px;">XMLの世界で処理的な効果を提供する最も分かりやすい技術は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/XSL" target="_blank">XSL</a>であろう。それは構造を表現に反映させる機能であり、SGML時代の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/DSSSL" target="_blank">DSSSL</a>のXML版である。DSSSLが処理的な機能をLisp言語の方言であるSchemeで記述したが、XSLはその処理をあくまでもXMLの世界に閉じて記述した。だが一挙に構造から表現に移行させるのは無理があり、構造変換（XSLT）とフォーマッティング・オブジェクトの処理（<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/XSL-FO" target="_blank">XSL-FO</a>）に分割した。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/XSLT" target="_blank">XSLT</a>は構造変換言語なので、XMLをHTMLに変更することは容易である。このことから、情報を系統的にXMLで記述し、それをXSLT経由でHTML化しWebに表示する手法が一般化した。他方、XSL-FOの製品化は。世界的に見ても<a href="http://www.antenna.co.jp/" target="_blank">アンテナハウス</a>のXSL Formatter程度で普及が進展していない。ページ概念や段構成といったレイアウトは、紙の時代の産物であり、Webの時代はXSLTと<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Cascading_Style_Sheets" target="_blank">CSS</a>で済ませれば良いという思想が主流になったということであろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">XMLとプログラミング環境というフォーカスで、xfyは世界的に見て挑戦的で興味深い技術である。コア技術は、<a href="http://www.xfy.com/jp/manual/dev/developer/1.6/spec/difference_xslt_xvcd.html" target="_blank">XVCD</a>にある。XVCDは言わばXSLTの双方化である。WYSIWYGでHTMLコンテンツ、すなわちWebコンテンツの制作が可能ということである。ところで、W3CはWebを複合文書として標準化する企画を立て<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Compound_Document_Format" target="_blank">CDF</a> (Compound Document Format) WGを立ち上げていた。xfyはこの分野でキーテクノロジーとなり得る潜在的な技術であった。複合文書 (Compound Document)という概念を提案したのはOMGである。</p>
<p style="padding-left: 30px;">文字・図形・画像を包含する文書をオブジェクトモデル化し、各々の作成機能 (Editor)と表示機能（Viewer）をAPIとしてIDLで定義するものであった。しかし、Appleの<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/OpenDoc" target="_blank">OpenDoc</a>を雛形としたために、世の主流となっていたマイクロソフトのOLE（Object Linking &amp; Embedding）技術をベースとするオフィス文書との連携 (CORBA COM Interoperability) に失敗しその後は顧みられなくなった。CDF-WGは、OMGがIDLで記述することを試みたを構成したEditorとViewerとXMLによるコンテンツ制作ツールと<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/XHTML" target="_blank">XHTML</a>をベースとするWebブラウザで構成することを指向するものであった。そのような狙いからすると、xfyは理想的なXMLによるコンテンツ制作ツールと言えた。</p>
<p style="padding-left: 30px;">しかし、その意図は実現できなかった。個人が有償でXHTMLエディタを購入するような状況は想像しにくく、かつ当面のターゲットがWebブラウザよりは携帯電話画面に特化されていたからである。技術的にもCDR (Compound Document for Reference)とCDI (Compound Document for Integration)の２段階に分けられ、第一段階は参照に特化したCDRとされたために、xfyの出番は無かった。CDFの規格もCDRについて決めた段階で実質的にCDFWGの活動は終了してしまった。そのような経緯から、xfyの本来の趣旨であったWebコンテンツのオーサリング分野の標準化にはいたらなかった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">そのようなxfyのビジネス応用という観点で最初に取り上げられたのはXBRL関連文書のWYSIWYG化であった。企業の財務報告書の作成や管理のためにXBRLは使用される。XBRLの規格は、XMLによる財務データのフォーマットであるが、最終的には報告書の文書として発行される。したがって目標は財務データと連携する報告書の作成にある。そのような目的で作成されたのが、xfy for XBRLであった。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8hydwL" target="_blank">3-5. 「XBRL用xfyの試作」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">このシステムの内容は、2006年にマドリードで開催されたXBRL国際カンファレンスで報告された。このシステムは、さらに財務分析ソフトと連携する、企業の経営支援システムとして構築されたが、XBRL自体の普及が必ずしも進展しなかったので、本格的なビジネスには至らなかった。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><strong>まとめ</strong>：XMLの用途は、一般にトランザクション的なデータと構造化文書の記述とに大別され、各々分離されて論じられることが多い。だがXMLのメリットは、データと文書に対して共通に使えるフォーマットであり、種々の情報源をXML（eXchange andMerge Language）化してデータ統合し、XMLフォーマットで共有されるデータを種々のアプリケーションで処理することにある（Cross[X] Media Language）。このモデル・アーキテクチャはXML統合サーバで実現されている。後者に関しては、ILLUSTRAのデータブレードの概念を用いると、アプリケーション・ブレードとも言うべき概念である。この概念においてxfyはWYSIWYGのヒューマンインタフェースブレードとして位置づけられる。 （大野邦夫　k-ohno@uitec.ac.jp）</p>
<p>著者紹介：大野 邦夫 (おおの くにお)　<a onclick="return popitup('http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html')" href="http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html">経歴はこちら</a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2.jpg"><img class="alignright size-thumbnail wp-image-1194" style="margin: 5px;" title="ohno_photo_web" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a></p>
<p>[略歴] 1968年、東京工業大学工学部機械工学科卒業、70年同大学大学院修士課程機械工学専攻修了、電電公社(現NTT)に就職。電気通信研究所、米国ウイス コンシン大学マジソン校派遣、横須賀研究所、NTTインテリジェントテクノロジ(株)、ヒューマンインタフェース研究所などに在籍。95年にNTTを退 職、グループ企業のINSエンジニアリング(株)*に転籍(*2000年にドコモ・システムズと社名変更)。同社退職後、(株)ジャストシステムに移り、 主にxfyに関わる標準化とその関連技術の調査を担当した。2007年から職業能力開発総合大学校通信システム工学科教授。現在に至る。</p>
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		<title>ドキュメントへのアプローチ／(2) 製品開発</title>
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		<pubDate>Fri, 18 Dec 2009 10:17:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<description><![CDATA[技術動向に続き、製品開発紹介関係の論文をまとめました。最後に書いたのですが、総括として新技術をビジネスに結びつけることが非常に困難になっていることを感じます。ジャストシステムが実質的にR&#38;Dから撤退したことも、こ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>技術動向に続き、製品開発紹介関係の論文をまとめました。最後に書いたのですが、総括として新技術をビジネスに結びつけることが非常に困難になっていることを感じます。ジャストシステムが実質的にR&amp;Dから撤退したことも、この状況に関係していると思います。グーグルやアマゾンのようなマクロなグローバル戦略を持たない技術開発や研究の意義が問われているような気がします。<span id="more-790"></span></p>
<h3 style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">ドキュメント技術へのアプローチ―大野邦夫氏による研究・開発の軌跡</span></h3>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">目次</span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-1/" target="_self">1. 動向分析：XMLビッグバンとその後</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-2/" target="_self">2. 製品開発：マルチメディアドキュメントからXML応用システムへ</a></span><a href="../2009/12/approach-toward-document-1/" target="_self">（本記事）</a></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-3/" target="_self">3. XMLとプログラミング環境</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">4. モバイルユビキタス技術</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">5. PIM（個人情報管理）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-6/" target="_blank">6. ネットワークコンシェルジュ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-7/" target="_self">7. ドキュメントと組織・社会・文化</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-8/" target="_blank">8. 型、オントロジー、知識表現</a></p>
<p style="padding-left: 60px;">9. ヒューマン・インタフェース</p>
<p style="padding-left: 60px;">10. テクニカル・コミュニケーション</p>
<h3>2. 製品開発：マルチメディアドキュメントからXML応用システムまで</h3>
<p style="padding-left: 30px;">私が関わった製品の研究開発に関する紹介である。INSエンジニアリング（現NTTドコモシステムズ）在籍当時の1995年から翌年にかけて、 Informix社の<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%96%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E9%96%A2%E4%BF%82%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B9" target="_blank">ORDB</a>、ILLUSTRAを用いるマルチメディア<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/SGML" target="_blank">SGML</a>文書データベースを試作した。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7DhHin" target="_blank">2-1. 「ORDBによるマルチメディア・ドキュメントの管理」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">当時INSエンジニアリング社は、米国インターリーフ社 Interleaf 5のSGMLツールキットを販売しており、製造業の研究開発部門を 中心に営業展開を図っていたが、カスタマイズ言語のInterleaf Lispが処理言語としては性能的に不十分、実 用システムとしては不適当であった。しかしCALSのような電子化文書アプリケーション分野においてSGML文書管理システムのニーズは顕在化しており、Interleaf 5のSGMLツールキットに代わるツールの開発が求められていた。</p>
<p style="padding-left: 30px;">当時出現したばかりのILLUSTRAは、マルチメディア・データベースという位置づけで宣伝されていたが、RDB部分で木構造のポインタを管理することにより、SGML文書の要素管理とする目処を立てた。さらにILLUSTRAがサポート する種々のデータブレードと連携させることによりSGMLマルチメディアデータベースを実現した。この製品は、 NTTの研究所に導入され、マルチメディアドキュメントの研究に使用された。</p>
<p style="padding-left: 30px;">その後、Informix社は、ILLUSTRAのサポートを停止することとしたために、ILLUSTRAの代わりにORACLEを用いるシ ステムを開発した。マルチメディア管理や、他のデータブレードとの連携部分を削除すると共に、SQL言語を ORACLEに適合させることにより、比較的容易に改造することができた。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/4B7Xhh" target="_blank">2-2. 「SGMLデータカートリッジによる文書管理システムの構築」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">このシステムは、凸版印刷と松下電器産業によりかなりのライセンスが出荷され、地方銀行における業務管理ドキ ュメントや製品取扱説明書などに使用された。</p>
<p style="padding-left: 30px;">XMLの普及に伴い、JavaやJavaScriptによるXML処理システムが続々と世の中に出現しつつあった。その頃、日本人 によるオブジェクトスクリプト言語であるRubyが紹介され、INSエンジニアリングの吉田正人氏が<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Document_Object_Model" target="_blank">DOM</a>と<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Simple_API_for_XML" target="_blank">SAX</a>に相当す るAPIを開発した。このAPIを用いる簡易なアプリケーション連携（<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/EAI" target="_blank">EAI</a>）のための応用システム（XMLデータ統合サ ーバ）を開発した。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7sFojb" target="_blank">2-3. 「オブジェクト指向スクリプト言語RubyによるXML応用システムの検討」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">ORACLEによるデータベースアプリケーションとLotus Notesによるメール機能とワークフロー管理機能を連携させ る新たなアプリケーションを開発し実際に使用し機能を確認したが、性能的にも問題はなかった。しかし、Javaや JavaScriptによる類似機能の製品が多数販売されているので、INSエンジニアリングとしての製品化は見送られた 。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8n3569" target="_blank">2-4. 「XMLを用いた簡易ビジネス情報ライブラリの検討」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">このシステムは、INSエンジニアリングのある事業部が顧客向けに開発した企業情報管理システムの一部を汎用的 なミドルウエアとして製品化したものである。特徴としては、クライアントをWebブラウザとしてどこからでもア クセス可能とすると同時に、汎用性を持たせるためにミドルウエアとしてXML関連ツールを活用したことにある。 従来、RDBアプリケーションは<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/ODBC" target="_blank">ODBC</a>や<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/JDBC" target="_blank">JDBC</a>のような形式でAPIプログラムを開発していたが、API部分にXML処理系を 挿入し、文書管理にも適合させるようにしたものである。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8hydwL" target="_blank">2-5. 「XBRL用xfyの試作」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">ジャストシステムでは、<a href="http://www.xfy.com/jp/index.html" target="_blank">xfy</a>の標準化関係の仕事を担当した。xfyの適用分野として財務諸表の国際標準フォーマッ トである<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/XBRL" target="_blank">XBRL</a>を検討した。XBRLは、業界毎にタクソノミーと呼ばれるデータ形式が定められ、これはXMLスキーマ とリンクベースで構成される。この財務諸表データに基づき、種々の会計関係の報告書が作成されることになる。 xfyの特徴の一つは、双方向変換が可能な<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/XSLT" target="_blank">XSLT</a>であり、WYSIWYG形式でXBRLタクソノミーに基づく会計報告書を作成 することが出来る。本システム (<a href="http://www.xfy.com/jp/products/enterprise/xbrl.html" target="_blank">xfy for XBRL</a>) ではそれを具体的に実証しデモを行った。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><strong>まとめ</strong>：SGMLデータブレード、SGMLデータカートリッジ、XMLデータ統合サーバ、XML簡易ビジネス情報ライブラリ 、xfy for XBRLにおいて、ビジネスになったのは、SGMLデータカートリッジ、XML簡易ビジネス情報ライブラリで あり、これらはユーザーニーズに従い既存モジュールを組合せたソリューションに過ぎない。新技術で差別化を 図り市場を獲得するようなビジネスは、もはや現実的ではないのかもしれない。それが事実とすると、日本のIT系 企業のR&amp;D部門が衰退するのも分かるような気がする。 （大野邦夫　k-ohno@uitec.ac.jp）</p>
<p>著者紹介：大野 邦夫 (おおの くにお)　<a onclick="return popitup('http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html')" href="http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html">経歴はこちら</a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2.jpg"><img class="alignright size-thumbnail wp-image-1194" style="margin: 5px;" title="ohno_photo_web" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a></p>
<p>[略歴] 1968年、東京工業大学工学部機械工学科卒業、70年同大学大学院修士課程機械工学専攻修了、電電公社(現NTT)に就職。電気通信研究所、米国ウイス コンシン大学マジソン校派遣、横須賀研究所、NTTインテリジェントテクノロジ(株)、ヒューマンインタフェース研究所などに在籍。95年にNTTを退 職、グループ企業のINSエンジニアリング(株)*に転籍(*2000年にドコモ・システムズと社名変更)。同社退職後、(株)ジャストシステムに移り、 主にxfyに関わる標準化とその関連技術の調査を担当した。2007年から職業能力開発総合大学校通信システム工学科教授。現在に至る。</p>
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		<title>ドキュメントへのアプローチ／(1) 動向　大野邦夫</title>
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		<pubDate>Fri, 18 Dec 2009 10:16:08 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<description><![CDATA[最近、「拡張可能な履歴書」をテーマとしながら、PIM情報やライフログと連携させるシステムを検討しています。その中で、XMLとLispを比較すると、Webでの相性以外はほとんどLispが勝り、かつ学生は、Lispであれば容 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>最近、<a href="http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/200902279805389792" target="_blank"><span style="color: #cc0000;">「拡張可能な履歴書」</span></a>をテーマとしながら、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/PIM" target="_blank">PIM</a>情報やライフログと連携させるシステムを検討しています。その中で、XMLとLispを比較すると、Webでの相性以外はほとんどLispが勝り、かつ学生は、Lispであれば容易に習熟するがXMLはDOMの敷居が高すぎて習熟できない状況なので、XMLというものを、いま一度客観的に見直す時期であろうと思っています。これまでの私の研究を振り返ってみました。（<a href="#profile-ohno">大野邦夫</a>）<span id="more-783"></span></p>
<h3 style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">ドキュメント技術へのアプローチ―大野邦夫氏による研究・開発の軌跡</span></h3>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #666699;">目次</span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-1/" target="_self">1. 動向分析：XMLビッグバンとその後（本記事）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-2/" target="_self">2. 開発：マルチメディアドキュメントからXML応用システムへ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-3/" target="_self">3. XMLとプログラミング環境</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">4. モバイルユビキタス技術</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-4-5/" target="_self">5. PIM（個人情報管理）</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-6/" target="_blank">6. ネットワークコンシェルジュ</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><span style="color: #cc0033;"><a href="../2009/12/approach-toward-document-ohno-7/" target="_self">7. ドキュメントと組織・社会・文化</a></span></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2009/12/approach-toward-document-ohno-8/" target="_blank">8. 型、オントロジー、知識表現</a></p>
<p style="padding-left: 60px;">9. ヒューマン・インタフェース</p>
<p style="padding-left: 60px;">10. テクニカル・コミュニケーション</p>
<p style="padding-left: 60px;">
<h3>1. 動向分析：XMLビッグバンとその後</h3>
<p style="padding-left: 30px;">1997年から2006年までの10年間、GCA（後のIDEalliance）によるSGML/XML関連のカンファレンスに継続的に参加する機会を得たので、その報告を行った。1997年から2000年までは、非常に盛り上がったが、2001年の同時多発テロ以降は参加人員が徐々に減少し、2005年以降は、1996年以前のSGMLカンファレンス程度になった。日本からの参加者も全体の人数に比例して変化したが、2004年以降は、ジャストシステムが<a href="http://www.xfy.com/jp/index.html" target="_blank">xfy</a>の発表の場としたこともあり、同社関係者の参加が目立った。（論文は、国立情報学研究所論文情報ナビゲータCiNiiにリンクしています。）</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7zbRoc" target="_blank">1-1. 「SGML/XML&#8217;97コンファレンス参加報告 : SGML/XMLの技術動向とビジネス展開の状況</a>」</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8ZAfqi" target="_blank">1-2. 「XML応用の最近の動向 : 文書・データから, オブジェクト・知識表現まで</a>」</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7xwFHj" target="_blank">1-3. 「メガ競争時代におけるデジタルドキュメントの役割 : XML EUROPE&#8217;99の報告</a>」</p>
<p style="padding-left: 30px;">上記の論文は、XMLが従来の様々なIT技術を塗り替えると共にグローバルな共通フォーマットとなり、インターネットによって国境を越えた実時間ビジネスとしてのeビジネスを進展させた経緯を紹介している。今は批判的に見られている新自由主義経済を技術面から推進したキー技術がXMLであったと言える。</p>
<p style="padding-left: 30px;">しかし個人的には、eビジネスのようなトランザクション的な課題に対して技術的な興味は持てなかった。当時在籍したINSエンジニアリングのビジネスにするにはライバルが余りにも多く、フットワークの良いベンチャー企業には勝てないと考えたのと、個人的な関心はオブジェクト指向や知識表現といった、より複合的な関係を記述する情報技術にあった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">私は1992年から今日に至るまで日本規格協会の標準化の仕事に関わっている。当初は<a href="http://www.omg.org" target="_blank">OMG</a>を中心とするオブジェクト指向に関する技術、その後は<a href="http://www.fipa.org/" target="_blank">FIPA</a>を中心とするエージェント技術の調査検討を行った。FIPAにおけるコンテンツ言語にXMLや<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Resource_Description_Framework" target="_blank">RDF</a>を使用する動きがあり、その検討がアルカテルのバウエンス氏により行われていた。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6awque" target="_blank">1-4. 「FIPAエージェントにおけるXMLの適用動向</a>」</p>
<p style="padding-left: 30px;">規格協会も、遅ればせながらXMLの標準化を取り上げ、私が幹事となって大手企業の関係者を集め、東京大学の小柳教授を主査に委員会を立ち上げ、提言を行った。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/7ix30v" target="_blank">1-5. 「日本規格協会XML関連標準化調査研究委員会の活動」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">この委員会では、To Beモデルを設定してAs Isモデルを考え、As IsからTo Beへの移行について議論したり（岡部氏）、テクノロジ・ロビイストのような人材育成（故菊田氏）が話題になった。アウトプットとしてはTSRの渡辺氏等が中心になり、XBRLのJIS化を提言し、作業グループができてJIS化された。</p>
<p style="padding-left: 30px;">その後XMLはコモディティ化し、eビジネス指向の新技術に対する関心は急激に薄れていった。新規に関心が持たれるようになったのは、OWLのようなオントロジー技術や、ゲノム等の大量情報の管理のためのXMLデータベース技術と従来からSGMLが扱ってきた文書技術あたりに絞られるようになった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">2004年にドコモシステムズからジャストシステムに転職し、xfyの標準化担当とな<br />
り、W3CのAC-Repになると共に、新設されたCDF（Compound Document Format）ワーキンググループのメンバーとなった。その関係からW3Cの標準化動向を紹介した。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8cWYN1" target="_blank">1-6. 「複合ドキュメント技術への一考察」</a></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/8IodWx" target="_blank">1-7. 「W3C Technical Plenary Meeting参加報告」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">2007年にジャストシステムから職業能力開発総合大学校に転職し、それに関連してISO/TC232（人材育成と非公式教育の標準化）の動向を調査している。</p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://bit.ly/6fm6ZZ" target="_blank">1-8. 「情報社会における職業能力開発 : ジョブカードの分析・モデル化と国際標準化動向の検討」</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">ISO/TC232のスコープは、年功序列、終身雇用の社会から転職社会へと変わりつつある日本の状況にとって極めて重要なテーマとなりつつある。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><strong>まとめ</strong>：1990年代に入って表現言語のHTMLによるWebが登場し、それがXMLにより構造を持つようになり、最強の情報インフラとなった。しかし2005年以降はXMLもコモディティ化し、技術的な展望は見えていない。むしろWebを活用する社会変化が新たなニーズを創り出し、そのシステム化技術が重要になりつつある。　（大野邦夫　k-ohno@uitec.ac.jp）</p>
<p><a name="profile-ohno">著者紹介：大野 邦夫</a> (おおの くにお) <a onclick="return popitup('http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html')" href="http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html">経歴はこちら</a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2.jpg"><img class="alignright size-thumbnail wp-image-1194" style="margin: 5px;" title="ohno_photo_web" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web2-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a></p>
<p>[略歴] 1968年、東京工業大学工学部機械工学科卒業、70年同大学大学院修士課程機械工学専攻修了、電電公社(現NTT)に就職。電気通信研究所、米国ウイスコンシン大学マジソン校派遣、横須賀研究所、NTTインテリジェントテクノロジ(株)、ヒューマンインタフェース研究所などに在籍。95年にNTTを退職、グループ企業のINSエンジニアリング(株)*に転籍(*2000年にドコモ・システムズと社名変更)。同社退職後、(株)ジャストシステムに移り、 主にxfyに関わる標準化とその関連技術の調査を担当した。2007年から職業能力開発総合大学校通信システム工学科教授。現在に至る。</p>
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		<title>オントロジ技術の応用に関する一考察</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2009/11/a-study-on-ontological-technology-application/</link>
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		<pubDate>Wed, 18 Nov 2009 02:00:20 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[Docs & Links]]></category>
		<category><![CDATA[Papers]]></category>
		<category><![CDATA[型・オントロジ・知識表現]]></category>

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		<description><![CDATA[2003/9/26, 社団法人情報処理学会 研究報告　IPSJ SIG Technical Report
著者：大野 邦夫 [ ドコモ・システムズ株式会社] / Ohno Kunio, DoCoMo Systems, I [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>2003/9/26, 社団法人情報処理学会 研究報告　IPSJ SIG Technical Report</p>
<p>著者：大野 邦夫 [ ドコモ・システムズ株式会社] / Ohno Kunio, DoCoMo Systems, Inc.</p>
<p>【概要】 セマンティックWebにおいてオントロジを記述する言語としてOWLが注目されているが、OWLを用いてオントロジが有効に記述されたという報告は未だになされていない。研究としてオントロジを検討するならばともかく、ビジネスなどにオントロジを適用するには種々の課題が存在する。ここでは、オントロジを工学的に適用することに主眼を置き、オントロジ適用に関するこれまでの取り組み、最新オントロジ技術であるOWL言語の概要を紹介し、厳密な論理とあいまいな論理の区別、最小語彙概念の必要性を指摘する。最後に、今後のオントロジ適用手法として、携帯電話などを活用して個人情報を経済的に収集し、確率統計データを用いてベイズ推論で最適化するオントロジモデルの可能性について述べる。<span id="more-493"></span></p>
<p>Although OWL becomes popular as an ontology description language for Semantic Web, its effect to describe any certain ontology has not yet been reported. There seems to exist some kind of obstacles to apply ontology in the engineering field, while the obstacles are not essential for the research field. In this paper, historical view to ontology application is introduced at first, then basic characteristics of OWL language is explained. Trough the evaluation to OWL, to separate certain logic and uncertain logic will be necessary, and the concept of minimum vocabulary is important. Finally, Bayesian ontological model through collecting personal information economically by using mobile phones is proposed.</p>
<p><strong><a title="オントロジ技術の応用に関する一考察" href="http://ci.nii.ac.jp/Detail/detail.do?LOCALID=ART0003262030&amp;lang=ja" target="_blank">本文はこちらからお読みいただけます。</a></strong></p>
<p>著者紹介：大野 邦夫 (おおの くにお)　<a onclick="return popitup('http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html')" href="http://www.ebook2forum.com/documents_popup/ohno_profile.html">経歴はこちら</a><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web1.jpg"><img class="size-thumbnail wp-image-1005 alignright" style="margin-left: 8px; margin-right: 8px;" title="ohno_photo_web" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ohno_photo_web1-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a></p>
<p>[略歴] 1968年、東京工業大学工学部機械工学科卒業、70年同大学大学院修士課程機械工学専攻修了、電電公社(現NTT)に就職。電気通信研究所、米国ウイスコンシン大学マジソン校派遣、横須賀研究所、NTTインテリジェントテクノロジ(株)、ヒューマンインタフェース研究所などに在籍。95年にNTTを退職、グループ企業のINSエンジニアリング(株)*に転籍(*2000年にドコモ・システムズと社名変更)。同社退職後、(株)ジャストシステムに移り、主にxfyに関わる標準化とその関連技術の調査を担当した。2007年から職業能力開発総合大学校通信システム工学科教授。現在に至る。</p>
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