英国小説の魅力を作家のセバスチャン・フォークスが語る、BBC2のドキュメンタリー・シリーズ「フォークス、英国小説を語る(Faulks on Fiction)」とヴィンテージ・クラシックス(ランダムハウス)がバンドル販売で提携する、とBooksellers.comが伝えた(01/19)。これはBBCブックスが出す同名のハードカバー+E-Bookとヴィンテージ社の古典作品パッケージを組合せたもの。バンドリングはデジタル時代のマーケティング手法として脚光を浴びており、成果が注目される。
BBCのシリーズは、2月5日から放映されるもので、映画化された『シャーロット・グレイ』などで知られる人気作家のフォークスが、英国小説の歴史を4つのアーキタイプに分類して語る文学案内。「英雄たち」「恋人たち」「俗物たち」「悪党たち」の4部構成で、フォークスが古典作品の様々な人物像を精神分析的な視点で語る楽しいものらしい。BBCブックスは、フォークスによる解説本(ハードカバー)を1月27日に20ポンドで発売するが、同時に4つの章のデジタル版をヴィンテージ・クラシックスからの作品とバンドルして別売する(「悪党」のみ£7.60、他は£8.87)。E-Bookによる完全版には4ジャンルから1冊ずつが収録される)。
E-Book版の構成は、「英雄たち」では、『ロビンソン・クルーソー』『虚栄の市』『バスカーヴィル家の犬』が、「恋人たち」では『高慢と偏見』『嵐が丘』『ダーバヴィル家のテス』が、「俗物たち」では『エマ』『大いなる遺産』『無名氏の日記(Diary of a Nobody)』、「悪党たち」が『オリバー・ツイスト』『白衣の女(The Woman in White)』となっている。
古典作品の持つ共観構造を前提としたこのマルチメディア企画は、前例がないわけではないが、版権切れの古典作品のE-Bookを解説本と組合せたところが、ビジネスとして現代的で実験的だ。名前だけなら誰でも知っている(が読まれているとは限らない)古典作品と現代の人気作家による読み方の解説は大きな反響を呼び、本の需要に結びつくことが期待される。TVドキュメンタリーの持つインパクトと出版(印刷本とE-Book)を組合せ、同時に新著と古典を様々な構成でバンドルする手法は、反響によってはいくらでも続編ができる。Webサイトを運営してブッククラブを立ち上げることも可能だ。こういう企画は日本でも真似がでて来て欲しい。もちろん出来のいいものとして。 ◆ (鎌田、01/20/2011)






[...] This post was mentioned on Twitter by 野知潤一@眺(ティアオ) and emuty, Hiroki Kamata. Hiroki Kamata said: 英国BBCがヴィンテージ・クラシックス(RH系)とタイアップして、人気作家による英国文学案内を [...]