2012年2月16日

台湾のKoobeが「金庸」E-Readerを発表

By: EDITOR

台湾のKoobe(關於)社は、クァルコムの5.7型(XGA)カラー電子ペーパー・スクリーンを使ったJin Yong (金庸) Readerを1月30日に発表した。韓国のKyobo(教保)、中国のShanda(盛大)などに続く4機種目となるが、いずれもクァルコム製のAndroid 2.3ベースの参照設計をそのまま採用している。中華圏で絶大な人気を誇る武侠小説の大御所、香港の金庸に因んだ命名で、15の人気作品(36巻)が収録されているところが注目される。

Koobeは中華圏を市場とするE-Bookソリューション・ベンダーでE-Reader製品を提供している。Mirasolスクリーンに注目がいくかもしれないが、この新製品はやはり金庸の名を冠し、主要作品を「標準装備」したところに最大の意義がある。潜在的市場規模からして、『ハリー・ポッター』に匹敵するコンテンツである(日本ではすべて徳間書店から翻訳が出ている)。台湾で使われている縦組を使用しているところもいい。ただし、独自フォーマット(KEB)で、EPUB3の縦組は使っていない。価格と出荷予定は明らかにされていないが、とくに中国圏の富裕層には強い訴求力があるかもしれない。「標準装備」以外では、Koobeのコンテンツ・ライブラリへのアクセスがあり、小説やコミックなど数千のタイトルが購入できる。

本製品の価値は、とにかく金庸作品だ。ビデオのデモを見ると、中には対話型コンテンツもある。将来的には映画も観られるようになるかもしれない。全集や著作集のような特定コンテンツを前面に出したE-Readerは、日本の電子辞書を除いて存在しないが、市場的可能性を知る上では重要なテストケースとなるだろう。 (鎌田、02・15・2015)

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