専用E-Reader多様化の予感

eReader2-280x150専用E-Readerは、かつてに比べて影の薄い存在となっていると考えられているが、電子読書とストアにとっての価値は変わっていないし、デバイスとしての進化も止まっていない。Nookが消えても、秋のシーズンの賑わいがなくなるわけではない。今年の特徴は、Kindleの「マンガ・モデル」に代表される多様化のようだ。

アマゾンPaperwhiteのマンガ仕様

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(C)渡辺航(週刊少年チャンピオン)*amazon.co.jpより

印刷本に様々な判型やレイアウト、装丁があり、理想的にはコンテンツの内容と調和していることが望まれるように、電子読書でも多様な読書体験をサポートするデバイスは欲しい。しかしこれまで、E-Bookは表示パネルの進化の外は大して変わらず、解像度によって価格ランクが違うだけだった。これは市場を退屈させる。退屈はデジタルの敵だ。

アマゾンは日本向けにPaperwhite のマンガ仕様を設定した。1,000億円もの市場があるのだから当然だ。価格はプライム会員価格で1万2,280円、非会員は1万6,280円。画面は標準版と同じ300ppiだが、内部メモリを4GBから32GBに拡大、通常のマンガ本なら700冊を収納できるという。「連続ページターン」などマンガに最適化したページめくり機能は、第4世代機以降のファームウェア更新(5.8.5)で追加されたもの。しかし、6型というサイズの限界もあり、大画面化のニーズへの対応は先送りされている。大画面化(おそらく9型、13型)はPDF用のE-Readerとして考えると実用性は高い。今年はまだ新製品発表があるだろうが、Kindleマンガのようなコンセプト(ジャンル/用途別拡張)を期待したい。

en_5-300x300フランスの専業ベンダーBookeen は10月18日、新製品のラインを発表した。ハイエンドは、6型300ppi (1448 x 1072)のE-Ink搭載のMuse HD。8GB内蔵メモリとmicroSDスロットを装備して130ユーロ。Cybook Muse Light はKindleのベーシック版対応モデルで100ユーロ。600 x 800の解像度(167ppi)もKindleと同じで、デザインもかつてよりシンプルだ。

inkcase-i7-32_largeE-Readerではないが、iPhone用カバーが読書用のE-InkディスプレイになるOaxisのInkCaseはユニークな製品で、4.3型217dpi(480x800)のスクリーンが付いている。非使用時はiPhoneプロテクターと白黒のウォールペーパーとして機能し、使用時はかなり鮮明なE-Ink表示で読書に集中できる。定価は130ドルだが、年内は100ドルで予約を受け付けている。 (鎌田、10/20/2016)

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