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出版デジタル機構は何をもたらすか

経産省「緊急電子化事業」に続き、同省傘下の産業革新機構からの「最大150億円の出資」、それに大手出版社の約20億円の出資という話題満載で、(株)出版デジタル機構(SDK)が4月2日に設立された(ロイター、3/29)。事実関係は公式発表でご確認いただくとして、別の問題を指摘しておきたい。自由であるべき出版社が共同で設立した、事業性が希薄な企業への出資に政府が大規模な支援を行うということ、そしてそれが何をもたらすのかということである。 [ 続きを読む ]

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ジョブズの遺産:iBooks新戦略をめぐる7つの問い

iBooks Authorを中心としたアップルのiBooks 2戦略は、2つの面を持っている。今日の教育に不可欠なマルチメディア・コンテンツを作り、出版する武器を万人に開放するという啓蒙的側面と、出版はiBookstoreを通じなければならない(iPadを使え)という専制的側面だ。「啓蒙的専制君主」としての故スティーブ・ジョブズの面目躍如とした遺産なのだが、これを受け容れるかどうか、われわれも選択を迫られている。ここでは問題を7つにまとめ、筆者の答を示す。 [ 続きを読む ]

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Kindle年内日本開店を見送り、来春以降へ延期

共同通信英語版は12月27日、アマゾンが日本でのKindleストアの年内開設を断念し、来春に延期したと報じた(以下英文毎日の記事による)。業界関係者によれば、小売価格の決定権を巡る出版社との交渉が難航しているのが理由という。現状では十分な日本語タイトルを揃えられず、来年春が次のターゲットとなるようだが、“原理的対立”があるとすれば、決着はさらに延びる可能性もある。出版社にとって、時間が無限にあるわけではない。相手のほうが選択肢が多いからだ。 [ 続きを読む ]

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日本の電書への期待の低さは異常:日中比較調査

(株)ネットマイルは11月22日、『【日中比較】電子書籍についての調査レポート』を公表した(→報告書全文PDF)。同社の会員600名を対象にインターネット調査で行われたもので、電子書籍の利用でも、今後への期待でも中国人が日本人を圧倒している現状を示している。社会調査としての体裁は不十分だが、少なくとも多くの人の実感とは一致している。出版業の衰退、読書率の低さ、そしてE-Bookへの期待の低さは日本的現象で、知的危機にあることを示していると言えよう。 [ 続きを読む ]

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EPUB 3の正式化:日本語組版仕様を含む世界標準

EPUB 3の標準化を進めてきたIDPFは10月11日、会員による投票の結果、提案どおりに最終仕様(IDPF勧告)として採択し、公開したと発表した。EPUB 3は2010年5月に着手され、今年5月に勧告提案として決着して正式採択を残すだけとなっていた。最新のWeb標準であるHTML5をベースとし、リッ チメディアや対話機能、日本語縦組みを含む多言語表現、スタイルとレイアウトの拡張、メタデータファシリティ、MathML、アクセシビリティなどを含み、プリミティブだった従来の面目を一新した。 [ 続きを読む ]

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カニバリズムは神話だった:米国出版市場は持続的成長

米国出版社協会(AAP)とシンクタンクのBISGが始めた新しい包括的な出版統計サービスBookStatsの最初のレポート(有料)が8月9日発表され、主要な数字が明らかにされた。最も注目されたのは、米国の書籍出版が2008年以降、E-Bookの急速に拡大する中で、全体としてどうなったかということだったが、不況下の2年間で5.6%と低いながらも着実に成長していたことが示され、少なくともマクロではE-Bookが出版業界にとって貴重な商品であることが確認された形となった。 [ 続きを読む ]

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スパムに勝つ方法

当然のことながら、出版ビジネスへの参入障壁が下がれば、いろんなものが現れる。スパムはその一つだ。スパム本の脅威についてはお伝えしたので、この邪道に勝つ方法を提案しておきたい。スパムは必然であり、この邪道が正道を鍛え、消費者(社会)の眼を養い、その支持を得て勝つ方法を教える。だからスパムは恐れる必要はない。ただしこれを怖れるあまり、デジタル市場をスパムに任せ、印刷本の世界に引き籠ったら話は別だ。消費者をスパムに委ねれば歪んだ市場が生まれる。 [ 続きを読む ]

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ホットメディアのデザイン:Kindle的なるもの
マクルーハン流に言うと、印刷本はホットメディアだが、電子本は必ずしもそうではない。電子ファイルは環境によってホットにもクールにもなるが、一般的にはコンピュータで操作されるクールなものとして、その他多くのものと並んで存在する。そこではコンテンツが独立した(つまり作品性を持った)商品としての魅力を十分に発揮することはできない。E-Bookビジネスの最大のチャレンジは、いかに「ホット」を視覚的、機能的、サービス的に実現するか、ということにあり、そこに付加価値や競争力(つまりはお金)が存在するように思われる。ではコンテンツ(読者、ひいては出版ビジネス)を熱くさせる環境とは何だろうか。(写真=顔真卿「多宝塔碑」部分、752) [ 続きを読む ]
EDITORIAL
アップル決済=30%の義務化は敗着か?

どうやらアップルは意外に早く、次の一歩を踏み出した。つまり、iPadの拡販からApp Storeの収益拡大への重心の移行ということだ。1,000万台に達したiPadは世界の出版社に大きな期待を抱かせてきたが、10ヵ月足らずの「試用期間」を経てアップルが出してきたのは、iPad (iOS製品)をプラットフォームとして利用する場合の厳しい条件と見積だった。iPad(が汎用デバイスであること)を前提にE-Bookビジネスを構想してきたプロジェクトは、再検討を迫られる。今回の「事件」の影響と日本のE-Bookビジネスの対応について考えてみたい。 [ 続きを読む ]

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NOOKcolorとタブレットリーダ新時代 (♥)

B&Nの新製品NOOKcolorが米国で売れている。出荷台数は、1日に1万8,000台とも言われるが、$249という価格、タブレットリーダというカテゴリー初の製品化であることを考えると、この数字は「10月からの70日間で“数百万台”」というKindleと比べても遜色ないものと言える。多くのメディアや専門家のブログのテストでも推薦を得ることが出来た。2010年は「Kindle vs. iPad」で幕を開けたが、われわれの予想通り、マーケットの違いが鮮明になり、競合することはなかった。それに代わって「Kindle vs. NOOKcolor」が、年末に浮上してきたことになる。(全文会員[ 続きを読む ]

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