ロイター通信は11月28日、ピアソン・グループ傘下の英経済紙Financial Times (FT) のジョン・リディングCEOの発言を引用し、FTの今年のオンライン購読収入が30%に達し、一時的に印刷媒体広告売上を抜いたことを伝えた (Georgina Prodhan, Reuters, London, 11/28/2011)。これは不況の影響を受けて印刷紙面広告の扱いが減ったためもあるが、デジタル購読獲得が成功したことを示している。あとは印刷版の製作・配布をいつまで、あるいはどういう形で続けるか、という移行戦略が現実的な課題になってくるだろう。これこそ「将来世代につけを回すべきではない」ことと言える。 [全文=♥会員] [ 続きを読む ]
3月から始まったNY Times (NYT)のペイ・ウォール導入では、1年で30万人の有料購読者が目標とされていたが、開始4ヵ月で実質的にこの目標を超過達成して話題となっている。この目標については、Wall St. Journal (WSJ)と対比して懐疑的な声が圧倒的に多かったのだが、筆者はそれが頑丈な壁ではなく軽く越えられるフェンスであったことに注目した。オンライン新聞の有料化で最も重要なことは、広告と新規購読者の源泉である「ビジター」を減らさないことだと考えたからである。NYTの成功は、熟慮の末に選んだ「フェンス」方式が期待通りに働いたことを示している。 [全文=♥会員] [ 続きを読む ]
ニューズ社の第3四半期決算は、出版部門の減益で芳しくはない数字となったが、その中で、鳴り物入りで登場したiPad向け日刊メディアThe Dailyの最初の四半期が、80万のダウンロードと1,000万ドルの赤字だった、とPaidContentが伝えた。損失はほとんど初期費用と有料期間の短さ(1ヵ月と少々)によるもの、と同社のスポークスマンは述べているが、無料試読から有料購読への移行率などの詳細については明かしていない。たしかに時期尚早だが、ダウンロードが少なすぎるのが問題だろう。有料の総合紙を創刊することの難しさに加え、iPadと出版との不整合の兆候が表れている。
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米国の広告専門誌AdweekがHarris社に委嘱して行った調査(本年3月実施)によると、米国人の5人に4人が、オンラインニュースに金を出したくないと回答した。また払ってもよいという回答者でも、14%が月10ドル以下、20ドル以上としたのはわずか2%だった。調査は3月29-31日にかけて実施され、米国の成人2,105人のサンプルを得た。最近同様の調査がカナダでも行われており、そこでも81%がニュースには金を出さないと回答していた。ペイウォールは昨年からいくつかの有力誌で目立ち始めたが、支払いの意思を持つ者の割合は、導入前の2009年末と比べても低下する傾向を示している。 [ 続きを読む ]
ペイウォールを築き、コンテンツに課金する新聞・雑誌メディアのビジネスモデルは、2010年の焦点の一つだったが、これに火を点けたニューズ社系メディアの英国での実績が報じられた。The Times/Sunday Timesは10万5,000の有料読者を獲得、別の10万人が印刷版契約に含まれる無料アカウントを活用したとしている。「こうした数字は、多くの人が上質のジャーナリズムのデジタル版を喜んで購入することを明確に示しています。」とニューズ社のレベッカ・ブルックスCEOは宣言した。 [ 続きを読む ]