児童教育図書が専門の米国のキャップストーン社 (Capstone)のデジタル部門であるキャップストーン・デジタル(以下CD)は最近、個別/協調型読書教育環境myON readerや、低学年向けデータベースのPebbleGoシリーズを発表して教育界で注目されている。たんなる出版社の専用リーダではなく、客観的指数(レクサイル指数)に基づく読書指導、個別学習と協調学習という21世紀教育のコンセプトを組込んでいるのが特徴。人が本を読むのは教育による、という古い社会通念はデジタル時代でも正しい、ということは最近の各種調査でも確認されているが、CD社はコンテンツとサービスを体系化したサービスを展開している。 [ 続きを読む ]
AAPが発表するE-Bookの売上額の数字(会員提出による卸販売額=印刷本84社、電子本16社の合計)が注目されるようになったのは、そう古いことではない。それも印刷本との比較ではなく、もっぱら「自己新」を更新し続ける速度が注目されてきた。シェアが3.3%となった2009年になってから、はじめて印刷本との比較が話題となったが、2015年までに20%というのが、最も「楽観的」な見方だった。2011年に20%台となれば、50%にいくのも時間の問題だろう。コンテンツを供給しているのが出版社である以上、この加速の原因を、デバイスを手にした消費者だけに帰すわけにはいかない。明らかに出版社がデジタル化を加速させたのだ。それはなぜだろうか? デジタルの脅威を最も強く受けていると思われていた出版社だが、狐のように老獪に立ちまわり、第2幕の主役になった。 [全文=♥会員] [ 続きを読む ]
米国ミズーリ州ジェファーソン郡グランドビュー教育委員会は、電子教科書の導入実験の結果に基づき、同高校の生徒約360名と教員約40名の全員にタブレットを提供し、カリキュラムの開発を進めることを決定した。予算として10万ドル(約800万円)が計上されており、デバイスに6~65,000ドル、残りは行内のLAN環境の整備に充てられるという。eテキストは無料ないし低価格のものを使い、SMART Boardのような教室用ソリューションを使用することで最終的な経費節減を目ざす。 [ 続きを読む ]
図書館でのE-Book利用制限導入問題などによって、米国では図書館関係者を中心としたユーザーの権利主張が活発になっている。E-Bookユーザーの権利章典(Bill of Rights)についてはEBook2.0 Forumでもご紹介したが、DRM反対運動もそうした動きにほぼ連動している。ReadersBillofRights.info というサイトを主宰するニーナ・ペイリーというアーチストは、読者、著者、図書館のためにDRM反対の3種類のシンボルマークをデザインした(Readers/Authors/Librarians Against DRM)。 [ 続きを読む ]
ハーパーコリンズ社が図書館でのE-Bookの貸出回数を26回に制限する方針を明らかにしたことについてはEBook2.0 Forumでお伝えしたが、早くもボイコット運動が起きて同社へのプレッシャーを強めようとしている。Twitterでの議論も活発だ(#hcod)。こうした反響に対して、同社は反論しているが、そもそも図書館へのE-Bookの提供を渋っている出版社、新刊を図書館に提供しない出版社もいて、問題の解決には当事者がテーブルについてともに合意点を探す必要がある。この際双方の論点を整理してみたい。[全文=♥会員] [ 続きを読む ]
米国で有名著者による自主出版が続いている。ビジネス本のセス・ゴディン氏はアマゾンと協力して構築中のDomino Projectから新著(Poke the Box)のリリースを計画。ミステリー本のアリサ・ヴァルデス氏(写真右)も新著を単独で出版すると発表した。100万部を売った実績がある著者とロングセラー本の存在は、伝統的に大手出版社のビジネスモデルの前提となってきたが、ここでも「終りの始まり」が見られる。Domino Projectは、ゴディン氏のアイディアを具現化したもので、著者と読者を近づけた新しい出版プラットフォームを志向している。ビジネスモデルの再構築に必要な時間はあまりない。 [ 続きを読む ]