4月にスタートしたばかりのカナダの出版社Bookkus Publishing(以下ブッカス)は、一般参加のクラウド・ソーシング(CS)を取り入れた出版プログラムを始めた(→リリース)。候補作を読者に公開し、一定数の評者から価値ありと判定された作品を編集・制作・出版(E-Book→ペーパーバック)に回すというシステム。落選作にもフィードバックが得られるので、書き直しして再挑戦することも可能。プロでも見落とすことが多い、潜在的なヒット作品をCSで発見し、自主出版と商業出版の間を埋める試みだ。もちろん、SNSによるプロモーション効果も期待している。 [ 続きを読む ]
『ハリー・ポッター』シリーズE-Book版が3月27日、Pottermoreから刊行・発売された。Kindleの購入ボタンは一時停止し、ファンが殺到していることをうかがわせている。前例を破り、アマゾンとB&NなどのストアはPottermoreサイトで購入手続きを行うよう導いた。手数料などの契約の詳細は明らかではないが著者側が管理するのは画期的。そのほかにもPottermoreは多くのことを成し遂げた。DRMフリー版(EPUB)のダウンロードを可能にし、図書館には5年のライセンスを発行している。これが作家と出版社のデジタル版権をめぐる交渉に影響を与えることは必至だ。 [全文=♥会員] [ 続きを読む ]
独立系自主出版サービスでは最大の米国Smashwordsは2月14日、起業から4周年を迎えた同社が10万点目のタイトルを発行したと発表した。2008年にはKindleもマイナーな存在で、電子自主出版は失敗した出版企画の代名詞のような存在だったが、創業者のマーク・コーカーCEOはこの市場を育てることに成功した。競合は多いが、35,000人を数える著作者の信頼が成長を支えている。 [ 続きを読む ]
アップルは1月19日(日本時間20日午前)に記者発表を行う(本誌では内容が分かりしだい、紹介、解説する)が、予想通り、iBooksのための自主出版プラットフォームとオーサリング・ツールになることが確実視されている。EPUBオーサリングを容易にする、使いやすく、安価なツールは、出版社、著作者、個人から幅広く求められており、新しい1ページを開くことが期待されている。 [ 続きを読む ]
書評サービスのBlueInk Reviewは、Publishing Perspectivesと提携し、毎月の優良図書紹介記事を提供することを明らかにした。クラウドソーシングものが多い中で、ブルーインクは、NYタイムズやワシントンポストなど高級紙でも書評を書いたことがある専門の書評者が担当する。有償だが、評価は客観的なものという。 [ 続きを読む ]
デジタルの動きは日本で鈍く、欧米ではさらに加速度がついている。米国では、1年前「5年以内に20%」と言われていたが、今は「1~5年以内に50%」という認識で出版業界が動いている。遠くない先に、その先まで考えるような事態になってもまったく驚きではない。それは印刷本の売れ行きしだいということだ。そして日本がどれだけ遅くても、いずれは同期することになる。一次生産者(著作者)と消費者がそれを必要と感じるならば、出版社がサボタージュを続けることはできない。 [ 続きを読む ]
米国の自主出版サービス、スマッシュワーズ(Smashwords)の創業者で著名なブロガーでもあるマーク・コーカー氏は1月4日、同社の2011年の業績を明らかにした。前年比3倍以上となる222%増の9万2,000点を刊行、支援する著者と出版社も183%増の3万4,000に増加した。「出版に門番は必要ない」というコンセプトで2008年に創業してから4年で、このフリー・プラットフォームは大規模なビジネスに成長する入口に立ったといえる。 [ 続きを読む ]
ハーパー・コリンズ社のAuthonomy (2008~)に続いて、ペンギン社も自主出版支援プログラムBook Countryを立ち上げたが、ジョー・コンラス氏やデイヴィッド・ゴフラン氏などの人気自主出版作家がブログでその内容を厳しく批判して話題になっている。入稿原稿制作が99~549ドル、30%の版元マージンが高すぎるなどというものだが、ペンギンはこうした批判にきちんと答えており(paidContent, 11/19)、それなりの説得力があるが、このやり取りは、自主出版をめぐる「相場観」を示していて興味深い。[全文=♥会員] [ 続きを読む ]