B&Nのウィリアム・リンチCEOがNook事業の分離の可能性を語ったことで、この会社の周囲に暗雲がたちこめている。好調と思われていた成長事業が、じつは企業規模に比べて大きな赤字を継続的に生む熱すぎるビジネスであることが判明したためである。同じ問題はKoboも抱えているが、B&Nのほうがはるかに深刻だ。世界最大規模の書店であり、同時にアマゾンに次ぐシェアを保ち、急成長を続けるNookを持つB&Nの帰趨は、出版業界に大きな影響を与える。出版関係者からの前向きな提案が目立ち始めたので、いくつか紹介してみたい。[全文=♥会員] [ 続きを読む ]
2009年に深刻な危機を経験した世界最大の書店B&Nは、デジタル対応に成功し、アマゾンに対するナンバー・ツーのポジションは確保した。意欲的な若い経営陣が出す新製品の評価も高い。しかし、アマゾンが「利益なきシェア拡大」路線をひた走るので、成長幅はどうにも生ぬるいものに見え、利益も生まれない。実店舗とオンラインストアのパフォーマンスをともに強化することが当面の課題だろう。でないといつまでも続かなくなる。 [ 続きを読む ]
B&Nは8月30日、四半期(FY1Q12)の決算を発表し、デジタルビジネスの好調が続いているものの、引続き連結ベースで5,700万ドルの損失を計上した。総売上は前年同期で2%増の14億ドル。B&N.com(オンライン/E-Book)の売上は37%増えて1億9,800万ドルとなった。こちらはNook Touch、NookColorなどのデバイスや前年比4倍増のE-Bookが寄与した。しかし、店舗販売は3%落ちて10億ドルあまりの水準となり、その上デバイスや玩具、ゲームの店頭販売を除いた印刷書籍・雑誌はさらに下げ幅が大きかった。デジタルはいよいよ明るく、紙はなお暗い。しかしスピード感とバランスは悪くない。 [ 続きを読む ]
短期間にE-Book市場のキー・プレイヤーとしての実力をつけたB&Nは、5月24日にNYで記者発表を開催、予想されていた通りE-Ink版Nookの最新モデルを披露した。6型タッチスクリーンの軽量。ページターンはスムーズになった。基本はシンプルだが、Webサービスによるサポート機能で、SNSやエキスパート機能が提供され、またAT&Tと提携してWi-Fiサービスが無料で利用できる。オリジナルNookで批判され、特許紛争の種にもなった「部分カラー」のスクリーンは消えた。Kindle対抗機として非常にセンスがよくなった印象だ。価格は139ドルで6月10日に出荷開始。おそらく今年末に向けて$99に近づくと予想される。
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ボーダーズが倒産の瀬戸際に立った2010年の暮、B&Nは最高のホリデーシーズンを迎えた。もっとも、クリスマス当日はサイトにアクセスが集中してシステムがダウンするというおまけがついたが、1月1日までの9週間でストアの売上は8.2%増加して11億ドル。既存店の比較では9.7%増だった。もちろんNookが牽引するBarnes & Noble.comも好調で、前年同期比の絶対額で67%増の2億2,850万ドルとなった。店舗ではNOOKと関連商品、電子玩具(48%増)が売れ、サイトではE-Bookのダウンロードが拡大するという、およそ考え得る最高のパターンである。 [ 続きを読む ]
E-Book市場においてiPadが新たに創造した地平は、雑誌と子供であった。米国の雑誌業界はiPadをターゲットに動き始め、ジョブズがファミリー市場開拓のために整備した畑からは子供向けのヒット・アプリが量産され始めている。なお崖っぷちに立つB&Nが昨年末のNookから1年で投入したNOOKcolorは、まさにこの2つにフォーカスした。iPadが独占した2つの市場にライバルが登場したことで、これらの市場が読みやすくなった。2011年はこれらがE-Bookを牽引するのかもしれない。[全文=♥会員] [ 続きを読む ]