「電書1兆円」は正夢か? (3):書籍・雑誌一体改革

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書籍市場が伸びるには、活字エコシステムにおける雑誌との連携を欠かすことは出来ないが、その雑誌はいま危機的な状態にある。出版社が書籍と雑誌も兼営する日本的出版のモデルは、21世紀にも適応可能だが、マーケティング的な意味で兼営のメリットが生まれるのは、現在の書店流通の上ではなく、デジタルコンテンツ/サービスとしてということになる。現在の書店流通は、書籍とその読者にとって機能していない。「1兆円戦略」には雑誌を含めたエコシステムの再構築が不可欠だ。 … [Read more...]

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和本論からE-Bookへ(4):出版のエコシステムとは

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前回述べた、脱グーテンベルク(G)研究会の方向性をもう少し敷衍してみたい。和本エコシステムを生成・発展・消滅というライフサイクルで見たことで、エコシステムを成り立たせているもの、時には消滅にも導くものに目を向けることになった。これは紙の大量生産と紙製品としての書物の消費の上に成立してきたG的エコシステムの行方をどう予測し、どう対応すべきかを考えるのに役立つ。(鎌田博樹) … [Read more...]

「自主出版ガイド」ページ新設にあたって

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本フォーラムやMagazineの記事を通じて、英語圏での自主出版の動向についてはかなりの情報をお届けしてきましたが、日本でも欧米並みの自主出版を行うプラットフォームが整ったので、自主出版者を支援する情報提供を継続的に行っていきたいと考えて、専用のページを開設することにしました。自主出版はデジタル時代の出版の基本である、と私たちは考えています。簡単ですが、出版の持つ課題と自ら取り組むことで、多くのことが見えてきます。その意味で、出版のプロにも参考になることは多いと思います。(鎌田) … [Read more...]

出版市場の再構築に向けて (1) インフラ

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マーケティングとは市場の創造・構築・維持・発展に関わる活動を意味する。市場の枠組は不動と考えられているので、通常はその前提で商品を企画し、顧客を発見し、宣伝・販売する活動と考えられている。しかし、インターネットによって市場の枠組は根本的に変わった。しかもそれは安定に向かうことなく変化を続けている。だから、まず問題とすべきなのは枠組であって道具ではない。何が「本」であるかを知らなければ市場は見えてこない。(連載1) … [Read more...]

オープン・パブリッシングのビジョン:(3) コンテンツとサービスのカタログ化

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オープン・パブリッシングはお題目ではなく、現に進行中の現実である。問題は、環境の変化が速いのに対して、認識が追いついていかないことだ。とくに国により、業界によりばらつきが大きい。私たちはこれを、拡張された出版のフレームワークとサービスを示す、グローバルなイニシアティブとしたいと考えている。つまり、ビジネスにおいて使える実践的情報をやり取りすることで「オープン」な世界を広げて生きたいということだ。詳細は来週(6月20日)のセミナーで議論したいが、ここではアウトラインを提起する。 … [Read more...]

オープン・パブリッシングのビジョン:(2)出版経営とテクノロジー

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オープン・パブリッシングは一つの産業=社会システムのビジョンなので、多少とも理論的な根拠を明確にしておく必要があると思う。妥当性についてはバリューチェーン理論に、技術的実現性はサービス指向アーキテクチャ(SOA)に依拠しているが、出版界では(本のテーマとして以外に)なじみはない。しかし、デジタル時代の出版の再編成の底流にはこの2つがあり、それをアマゾンが体現している。われわれがオープンにしなければならないと考えている21世紀のビジネスの構造について述べる。 … [Read more...]

Amazonとつき合う5ヵ条:(4) ブックビジネス

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サプライチェーン・カンパニーとしてのアマゾンとそのビジネス/テクノロジーについて、あえて出版から離れたマクロな観点で解説してきた。ではこの会社が変えた21世紀(つまりデジタル中心)のブックビジネスはどのようなものか。人生の大半を20世紀に過ごしてきた筆者だが、それはすでに遠い過去であることを認めないわけにはいかない。21世紀の現実はユーザーのサービス指向とビジネスのサービス主導ということだ。サービスとは情報を意味する。モノづくり原理主義はこの国を救わない。 … [Read more...]

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EBook2.0プロジェクト第2期スタートにあたって

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2010年にデジタル出版革命の本質と方向を仮説として提起した「E-Book2.0 研究講座」プロジェクトは、第2期でいよいよE-Bookの可能性を現実的価値に変える分業関係、出版ビジネスとその環境を定義するという課題への挑戦に移行します。第1回セミナー(3/23)では「編集2.0のプロフェッショナリズム」と題して、出版業務の中心としての編集の問題を取り上げます。その問題提起に入る前に、プロジェクトの位置づけを再確認しておきましょう。 … [Read more...]