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	<title>EBook2.0 Forum&#187; バリューチェーン</title>
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		<title>E-Bookと印刷業 (1)：印刷業こそ先頭にいる</title>
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		<pubDate>Wed, 31 Mar 2010 11:50:52 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<description><![CDATA[京都の(元)若旦那こと中西秀彦氏との対話シリーズの第1回。デジタル時代になっても、出版で変わらないのは「版」をつくって出すということ。日本の印刷会社はこれを技術的に担ってきた実績があるのだから、E-Bookの鍵も、じつは [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/guten.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-2160" style="margin-left: 0px; margin-right: 6px;" title="guten" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/guten.jpg" alt="" width="86" height="102" /></a>京都の(元)若旦那こと<a href="http://www.nacos.com/hidehiko/hidehiko.htm" target="_blank">中西秀彦氏</a>との対話シリーズの第1回。デジタル時代になっても、出版で変わらないのは「版」をつくって出すということ。日本の印刷会社はこれを技術的に担ってきた実績があるのだから、E-Bookの鍵も、じつは印刷会社が持っているはず。それに印刷にはまだまだ技術革新の余地がある。裸の王様に遠慮することを止めて、対等のパートナー、不可欠のパートナーであることを示すべきでは、と鎌田が述べる。<span id="more-2158"></span></p>
<h3>“裸の王様”のお世話はいい加減やめませんか？</h3>
<p style="padding-left: 30px;">中西様</p>
<p style="padding-left: 30px;">この場で意見をぶつけあう（かどうかは分かりませんが、対話の）機会をいただけて光栄です。<a href="http://olj.cocolog-nifty.com/weblog/2010/03/post-0618.html#comments" target="_blank">「我、電子書籍への抵抗勢力たらん」</a>という言葉に驚いたわけですが、印刷業におられる方だからこそ、ぜひオープンな議論をしてみたい、と思い立ったのも事実です。出版のほうはあまり気にしていませんが、印刷業界が抵抗勢力となったら、日本のE-Bookは10年遅れると思うからです。</p>
<blockquote>
<p style="padding-left: 30px;">「だいたい印刷業界はなめられている。電子書籍をビジネスとして成立させようとするなら、印刷業界に仁義をとおしてもらいたものだ。」</p>
</blockquote>
<p style="padding-left: 30px;">この言葉に、かつての印刷小僧である私は共感します。そう、「なめられている」のです。日本のすべての<span style="color: #cc0000;">請負産業</span>の常として、印刷業界は謙虚すぎました。「お得意様」は無知で傲慢な「裸の王様」のままで結構、という日本的システムは、今日至るところで破綻を示しています。求められる価値が変化し、サプライチェーンが変化し、マネジメントへのニーズも変化しているのに、王様たちはいっこうに動きません。技術の使い方を知らないから、動けないのです。「垂直分業」に拘るのは、てっぺんにいる限り動かなくていいからでしょう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">いま私たちは「王様」たちの面倒を見ている余裕はありません。裸ではまずいだろうと思って衣装を貸しても、イヤだイヤだと言うばかりです。王様にはこれからの身の振り方を考えていただくしかありません。現在の印刷業の置かれた立場は、この20年あまり私が籍を置いていたソフトウェア業界とよく似ていると思います。<span style="color: #cc0000;">ソフトウェア業界にとっての「クラウド」は、印刷業界にとっての「電子書籍」のようなもの</span>です。どちらもWeb上にありますが、これらによって多くの企業が廃業に追い込まれ、従業員が路頭に迷うのではないかという恐怖が蔓延しています。プロレタリア兼零細企業経営者を30年以上続けている私には、この恐怖はよくわかります。</p>
<p style="padding-left: 30px;">歴史の長さこそ違っても、印刷とITは情報産業のインフラを担って来ました。インフラを構成する技術は変化しても、付加価値をデザインし、実装する能力を持っています。本の一部が電子化されても、ユーザーシステムの一部がクラウドに移行しても、情報に関連したビジネス（関連しないものなどありませんが）をデザインし、実装・運用するのがこの2つの産業である限り、付加価値の必要は無限に生まれ、それに応じて雇用も生まれるはずだ、と私は考えています。しかし<span style="color: #cc0000;">そのためには「請負産業」から一歩抜けださなければ</span>なりません。裸の王様が真の王様に生まれ変わるのを待つわけにはいかないからです。では何をすればよいか。この議論を通じて可能性と課題を明らかにできることを願っております。</p>
<p style="padding-left: 30px; text-align: center;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ebook-process.jpg"><img class="size-full wp-image-2162 aligncenter" title="ebook-process" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ebook-process.jpg" alt="" width="400" height="238" /></a></p>
<h3>デジタル時代の「版」をつくるのは誰か</h3>
<p style="padding-left: 30px;">まず、問題提起として私の認識を申し上げますと、出版のバリュープロセス（図を参照）の中で、出版社は、発行主体として出版プロジェクトをプロデュースし、出来あがった「版」を承認する主体として考えていますが、他方でそれはすべての業務を外注することができる「ゼネコン」のようでもあります。だから「中抜き」に怯えるんでしょう。一方、本（出版物）の製造プロセスに注目すれば、「版」を製作し、それを複製（印刷）して組立てる（製本）する主体は印刷会社です。よくご存じのように、欧米では出版社が「版」の製作を行い、印刷会社はインクを紙に刷りこむ複製工程だけを担当しますが、日本では「原稿」が揃って以降の<span style="color: #cc0000;">全工程の中心は印刷会社</span>です。進捗管理もそうですね。技術的にみる限り、日本の出「版」プロセスの主体は印刷会社であるというのは常識ではないでしょうか。</p>
<p style="padding-left: 30px;">過去20年あまりの電子化においても、日本の印刷会社は中心的に取組んできました。ページにレイアウトされる情報を精密に「実装」する作業はほぼ電子化されましたが、著者、編集者、デザイナーの設計意図を反映させて最終的な「版」(入稿用ファイル) を製作する作業（個人的には全部やりましたが）は、一般的にはまだ印刷会社で行われていると思います。それから、電子化された「コンテンツ」の管理も。中西さんが「仁義をとおせ」とおっしゃるのはもっともです。</p>
<p style="padding-left: 30px;">さて、私が言わんとすることは、こういうことです。印刷を用いない電子出版においても「版」を作らないと出版はできない。この版をつくってきたのが印刷会社であるとすれば、<span style="color: #cc0000;">印刷会社には、(1) コンテンツ管理、(2) 電子版制作、(3) 印刷・製本という3つのサービスの可能性があるはず</span>です。最後の一つはともかく、前の2つは、じつは電子出版において最も重要な部分です。ITサービスと協力することで、いくらでも付加価値は増やすことができます。ことによると、衰弱した出版社を中抜きして「出版」の主体となる可能性もあるでしょう。それはともかく、これまで (1)と(2)は、(3)のための影の部分で、きっちり代金を請求していなかったのではないでしょうか、デジタル時代の印刷業の料金体系を考え直すべき時期にあると思います。</p>
<p style="padding-left: 30px;">印刷・製本のほうも、捨てたものじゃないと思います。電子情報と印刷本を比べてみると、ほとんどの場合印刷本に軍配が上がります。(1) 返本、(2) 在庫など<span style="color: #cc0000;">流通上の問題がなければ、印刷本は電子コンテンツと共存できる</span>と思います。いまどき返品率40%を超えているのは出版業界くらい、いくら売れなくても「定価」を墨守するのは本とコンビニ弁当くらいではないでしょうか。おかげで日本は本や新聞の廃棄量でも、食料の廃棄量でも、世界で最も悪名高い存在となっています。「一物一価」などという“原則”は反市場的で不合理です。ITを使って流通を合理化すれば、返本率をせめて2割以下にすることは可能でしょう。これらはすべて出版社の意思に委ねられています。</p>
<p style="padding-left: 30px;">電子コンテンツと印刷・製本を組合せたサービスとして、私が最も期待しているのは<span style="color: #cc0000;">オンデマンド印刷</span>です。これまでの印刷・製本では、1冊~数百冊までの、たぶん最も需要の多い数量に対して経済的に対応できる技術手段を持ちませんでした。本の需要はあらかじめ予測できず、年月がたっても価値を持つものが少なくないわけですから、刊行から3ヵ月で売れなければほぼ終わりという、食料品のような扱いをやめるためには、「オンデマンド製本機」に期待するしかありません。日本はこれに必要な技術を持っています。</p>
<p style="padding-left: 30px;">長くなりましたが、<span style="color: #cc0000;">印刷業には（ソフトウェアと同様）多くの可能性が生まれている</span>し、これまで汗水流してきたからこそ、新しい技術の果実を得る最短距離にいると信じています。信じているだけではしょうがないので、それを証明していきたいのです。よろしくお願いいたします。（鎌田、03/31/2010）</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h4 style="padding-left: 30px;">関連記事：不定期連載シリーズ「E-Bookとデジタル時代の印刷業」</h4>
<ul>
<li><a title="E-Bookとデジタル時代の印刷業＜解題＞" href="../2010/07/2010/03/2010/03/ebook-and-printing-business/">第０回：E-Bookとデジタル時代の印刷業＜解題＞</a></li>
<li><a title="E-Bookと印刷業 (1)：印刷業こそ先頭にいる" href="../2010/07/2010/03/2010/03/ebook-and-printing-business-1/">E-Bookと印刷業 (1)：印刷業こそ先頭にいる　(本記事)</a></li>
<li><a href="../2010/04/ebook-and-printing-business-2/" target="_self">E-Bookと印刷業 (2)：紙の桎梏と呪縛からの解放へ</a></li>
<li><a href="../2010/04/ebook-and-printing-business-3/" target="_self">E-Bookと印刷業 (3)：版が付加価値を生む</a></li>
<li><a href="../2010/04/ebook-and-printing-business-4/" target="_self">E-Bookと印刷業 (4)：生き残りをかけた軟着陸戦略</a></li>
<li><a href="../2010/04/ebook-and-printing-business-5/" target="_self">E-Bookと印刷業 (5)：デジタルプラットフォーム</a></li>
<li><a href="../2010/05/ebook-and-printing-business-6/" target="_self">E-Bookと印刷業 (6)：デジタル時代こそ創造的協調</a></li>
</ul>
<p style="padding-left: 30px;">
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		<title>E-Reader市場の裏側を読む (2)：メーカー</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/03/reading-ereader-market-2/</link>
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		<pubDate>Sat, 20 Mar 2010 09:49:30 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<description><![CDATA[E-Readerは機能でもあり、スマートフォンでもタブレットでもネットブックでも、もちろんPCでも利用はできるし、ユーザーもそちらが多いわけだが、&#8220;My Amazon&#8221;としての Kindle端末が [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/v-chain2.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-2017" title="v-chain" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/v-chain2.jpg" alt="" width="200" height="124" /></a>E-Readerは機能でもあり、スマートフォンでもタブレットでもネットブックでも、もちろんPCでも利用はできるし、ユーザーもそちらが多いわけだが、<span style="color: #cc0000;">&#8220;My Amazon&#8221;</span>としての Kindle端末が、専用ブックリーダとE-Bookの市場を創造したことは、なおE-Reader市場を考える際の重要なポイントだ。Kindle端末は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88_%28%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%A9%9F%E5%99%A8%29" target="_blank">ガジェット</a>ではない。ということは、Kindleが圧倒的な専用E-Reader市場は、独立したガジェット市場としては完全に成立していないことを意味する。（図はマイケル・ポーターの<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3" target="_blank">バリュー・チェーン</a>・モデル）<span id="more-1994"></span></p>
<h3>&#8220;My Amazon&#8221;としてのKindle端末</h3>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Kindle2_On_Book3.jpg"><img class="alignright size-medium wp-image-1999" title="Kindle2_On_Book" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Kindle2_On_Book3-300x89.jpg" alt="" width="300" height="89" /></a>前回、BISG (Book Industry Study Group) の<a href="http://www.toccon.com/toc2010/public/schedule/detail/10724" target="_blank">資料</a>をもとに、Kindkeの登場がユーザーの読書行動に大きな影響を与えた、と述べた。ユーザー中心の発想に立つなら、iPodなどと同じく、<span style="color: #cc0000;">読書行動（あるいは読書体験）こそが最も重要な成功要因と</span>いうことになるからだ。じっさい、筆者の知る限り、Kindleのユーザーはすべて「開梱してすぐに無線が起動する」ことに驚き、さらに購入後の取り消し可能期間の設定、値下げした場合の返金の迅速性など、それまでに体験したことのないユーザー対応のよさに感激している。これはスペックに現れないシンプルな「<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%B3%E3%82%B9" target="_blank">アフォーダンス</a>」による Kindle体験と言えるだろう。それによって、ユーザーは次々と本を買いたくなる。もちろん出版社にとっても嬉しい話だ。<span style="color: #cc0000;">過去の遺物扱いされていた「活字市場」を活性化</span>したのだ。</p>
<p style="padding-left: 30px;">Kindleは、単独に設計されたわけではなく、最初からサービスのフロントエンドとして設計・開発され、試験を繰り返して結晶化したものだ。iPodが iTunesと一体であるように、Kindleを単独で他機種と比較しても無意味なのである。他機種にとってのチャレンジは、アマゾンのバックエンドなしで Kindleと同等のユーザー体験を実現することになる。同等が達成されたら付加機能を考えることはさほど難しくないが、そこまで達するのは簡単ではない。同じく本の在庫を背景にしたBarnes &amp; Noble社のNookが、なおシンプルな Kindle 及ばないのは、たんにリヴァースエンジニアしただけでは、UIとソフトウェアとビジネスロジックを融合させたシステムの完成度に及ばないからだろう。同じ技術レベルでは、「読書体験」という価値に対して、ガジェットが単独で出来ることには限りがあるかも知れない。</p>
<h3>Kindleはコアな読書層を掴んだ</h3>
<p style="padding-left: 30px;">また、Kindleが独特の地味なインタフェースで成功していることにも注意したい。本を読む人間にとっては、デバイスもUIも目立たないほどいいのだ。アップル iPadに驚喜する人々が、白黒Kindleを時代遅れと公言するのを聞くと、本の市場というものが全然理解されていないのを感じる（あまり本を読んでいないのかもしれない）。例えば、文字によって頭の中に仮想現実をつくりだす小説をがカラースクリーンで読むことにどれだけの意味があるだろう。カラーの挿絵や写真がないと読む気になれない人は、もともと本の読者の主流ではない。iPadが出たことでE-Bookの用途、市場が拡大することは確かだが、現在の市場に影響を与えることはほぼ考えられない。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/479px-Fragonard_The_Reader.jpg"><img class="alignleft size-medium wp-image-2010" style="margin-left: 0px; margin-right: 8px;" title="479px-Fragonard,_The_Reader" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/479px-Fragonard_The_Reader-239x300.jpg" alt="" width="172" height="216" /></a>BISGのレポートが明らかにしたE-Readerユーザーの特徴は、男女比がほぼ等しく、所得層が比較的高く（75%が年収35,000ドル以上）51%が郊外に住む、ということだ。学歴や年齢層も高めなのだろう。普及率3%時点でのこの数字が意味することは、少なくとも<span style="color: #cc0000;">初期ユーザーは「ガジェット」のファンではまったくなかった</span>ということだ。iPhoneなどより女性の比率が高いことにも注目したい。彼らは純粋に本を読むために Kindleを購入したのであって、それ以上でも以下でもない。ガジェット・メーカーが敬遠しあるいは成功しなかった理由はここにある。E-Bookは読者と読者を重視するサービスベンダーが牽引するものであって、VTRやウォークマンなどのように、モノに刺激されたものではない。（絵は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%83%AC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AB" target="_blank">フラゴナール</a>、1775）</p>
<p style="padding-left: 30px;">&#8220;My Amazon&#8221;モデルの成功は、もちろんアップルによる&#8221;My Apple&#8221;モデルを下敷きにした21世紀型Webメディアビジネスの精華といえるものだが、音楽ソースの配信においてアップルが別格の地位を占めているように、&#8221;My Amazon&#8221;としてのKindle端末は別格となる可能性が強いように思われる。このことは、それ以外のモデルが成功しないということではない。ガジェットがポップ化し、マスマーケットに広がるにつれて、Kindleの地味さを敬遠する層も増えてくるだろう。現在の市場は、Kindleが圧倒的なセグメントの外（広大だが薄い）に広がろうとしており、そこで新たな競争が始まっていると見るべきだろう。</p>
<h3>21世紀におけるメーカーとは何か：E-Readerのコア技術</h3>
<p style="padding-left: 30px;">&#8220;My Amazon&#8221;モデルでKindleが成功した理由の一つに、OEMマーケットの成熟がある。アップルもアマゾンも、すべて東アジア（中国・台湾・韓国）の製造力に依存している。そして<span style="color: #cc0000;">アップルもアマゾンも伝統的な意味での「メーカー」ではない</span>。両社の「製品」をつくっている本当のメーカーの名を、ユーザーは知らないし関心も持っていない。ガジェットの製造原価は、販売価格の25~40％というところだ。自社でラインを持たず、リスクを回避しながら高い利益率を確保できるのは、Webでの<span style="color: #cc0000;">ダイレクトマーケティングの力</span>によるものだ。その点で、この両社はずば抜けており、純ネット企業のGoogleさえも遠く及ばないことが Nexus Oneの失敗で証明された。まだGoogleは“有料モデル”ができていないが、これはやはり年季（データの蓄積と最適化ロジックの発見）が必要なのだろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">E-Readerは、ノートパソコンなどと同じく、CPUとOSとIOとディスプレイで構成される。一般的に、CPUはARM、ディスプレイはE-Ink系の電子ペーパー、E-Bookフォーマットにはコンテンツの多いものを選択することになろう（ePUB、PDF＋…）。ハードウェア的な付加価値としては、ディスプレイ（階調、カラー…）、IO（タッチ式、キーボード…）くらいしかない。ただし、<span style="color: #cc0000;">コンテンツやサービスプラットフォームと結びつけば、ほとんど無限のバリエーションが（アプリケーション・プロセッサを通じて）得られる</span>。文字に関して言えば、フォントや文字組版を高度化できるし、数式、化学式などのモデルや論理記号、ティッカーシンボル、証券コード、医薬品コードその他の記号の意味が解釈できれば、一定のプロフェッショナルあるいは教育向けのサービスを実行させるプラットフォームにもできる。辞書さえも専用機として成立していることを忘れてはいけない。例えば、出版社とトラベルサービス、メーカー、ツイッターなどのRTWサービスが協力した「旅行ガイドE-Book」などは十分に市場性があるだろう。重要なことは、<span style="color: #cc0000;">文字＝記号は多次元に展開できる</span>ということだ。印刷物になってしまうと「解釈・実行」は読み手に依存するが、E-Bookには何でもできる。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #cc0000;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ereader.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-2002" style="margin-left: 0px; margin-right: 6px;" title="ereader" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/ereader.jpg" alt="" width="179" height="167" /></a>E-Bookの次元を拡張するサービス機能は、意欲と想像力、それにパートナーさえあればいくらでも開拓できる</span>。想像力がないと何も出来ない。伝統的なガジェットの発想では、もはや何も考えられない時代に入っているということだ。ガジェットの独立性が乏しいこの市場で（日本を除く）東アジアのメーカーは何を<span style="color: #cc0000;">競争力の源泉</span>としているのか。彼らの開発力、競争力はどこにあるのか。中国でアマゾン・モデルを展開する方正 (Founders)などを別とすると、いまのところ E-Readerのコア技術の開発に熱心なのは、Freescale SemiconductorやMarvell のような<span style="color: #cc0000;">アプリケーション・プロセッサのベンダー</span>だ。CPUに負担をかけずにFlashやPDFの高速処理を行うAPUの存在はますます大きくなっている。ムーアの法則が最終章に入った現在、このことはとくに強調されてよい。</p>
<p style="padding-left: 30px;">彼らの技術は、ソフトウェアをワンチップ化する <a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/System-on-a-chip" target="_blank">SoC</a>をベースとしている。仕様変更が多く、バグを含むソフトウェアをチップ化するには、いくつものハードルを越えなければならない。越えるには、さらにモデリングをベースとした「<a href="http://embedded.eecs.berkeley.edu/Research/hsc/abstract.html" target="_blank">Hw-Sw 協調設計</a>」という技術を使う。つまり、ハードウェアとソフトウェアを同時に設計・実装して最後にチップ化するわけだ。出版における＜企画・編集・制作＞の技術のようなもので、これによってシステムとしての高い品質と安定性が可能となる。そこまで高度な技術を持っているベンダーは少ないから、高い競争力を維持できる。ちなみに筆者の会社はそうした技術の調査をやっていたのだが、日本ではこの境界技術に対するニーズが少なく、半ば休業状態になっている。21世紀において製品技術の基幹を保持したメーカーたりうるには、SoCや協調設計がどうしても必要だ。</p>
<p style="padding-left: 60px;">資料：Freescale社のE-Readerコア製品の紹介<a href="http://www.youtube.com/watch?v=ojjuxtwkXUI&amp;feature=player_embedded" target="_blank">ビデオ</a></p>
<p style="padding-left: 30px;">では<span style="color: #cc0000;">E-Bookにおいて「メーカー」とは何か</span>。</p>
<ul>
<li>伝統的定義：アップルもアマゾンも、オンライン小売であってメーカーではない。</li>
<li>新しい定義：<span style="color: #cc0000;"><span style="color: #333333;">メーカーとは、</span>消費者との直接のコンタクトを保持し、彼らが求める価値を提供し、それによってメーカーだと考えられる事実上の（バーチャル）存在</span>。</li>
</ul>
<p style="padding-left: 30px;">これって何かに似ていないだろうか。そう「出版社」である。読者とのコンタクトを持たず、コンテンツ以上の「付加価値（コンテクスト）」の形成に関わらないならば、読者にとってはどうでもよい存在になる。出版社が「コンテンツ」の提供しかしないならば、クリエイターとオンライン小売の関係に単純化され、後者が「出版社」となる。これが<span style="color: #cc0000;">「中抜き」</span>である。中抜きが嫌なら、著者と読者の間を結ぶバリューチェーンにおける積極的役割を再定義しなければならない。幸い、多くの出版社はそれなりに尊敬されており、まだ誰も余分な流通業者だとは思っていない。再構築する時間も能力もある。ただし、それはE-Bookという新しいメディアの中での役割で評価される。（鎌田、03/10/2010）</p>
<div id="_mcePaste" style="overflow: hidden; position: absolute; left: -10000px; top: 894px; width: 1px; height: 1px;">
<h1 id="firstHeading" class="firstHeading">フラゴナール</h1>
</div>
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		<title>EBook2.0ノート(6)：著作権・著者・出版者</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/03/eb2-note-6-author-publisher-copyright/</link>
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		<pubDate>Fri, 19 Mar 2010 08:51:16 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Editors' Note]]></category>
		<category><![CDATA[Log Book]]></category>
		<category><![CDATA[バリューチェーン]]></category>
		<category><![CDATA[著作権]]></category>

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		<description><![CDATA[E-Bookの市場を創っていくためには、当事者間の権利の再調整とともに、これまで市場が機能していなかった部分に公正な市場を創設する努力が必要とされる。かなり注意深く議論を組み立てて、不安や摩擦を解消しながら、あるべきデジ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/EB2Pro_logo.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-1880" style="margin-left: 0px; margin-right: 8px;" title="EB2Pro_logo" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/EB2Pro_logo.jpg" alt="" width="105" height="93" /></a>E-Bookの市場を創っていくためには、当事者間の権利の再調整とともに、これまで市場が機能していなかった部分に公正な市場を創設する努力が必要とされる。かなり注意深く議論を組み立てて、不安や摩擦を解消しながら、あるべきデジタル社会の認識と問題解決を共有していかねばならないだろう。第1回セミナーで議論された内容は、そのまま今後の重要なテーマとなっている。<span id="more-1980"></span></p>
<h3>Q004. デジタルコンテンツの時代に著作権は根本から考え直すべきではないか。</h3>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Newspaper_advert_copyright_patent_and_trade_mark.jpg"><img class="alignright size-medium wp-image-1982" style="margin-left: 8px; margin-right: 0px;" title="Newspaper_advert_copyright_patent_and_trade_mark" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Newspaper_advert_copyright_patent_and_trade_mark-239x300.jpg" alt="" width="215" height="270" /></a>こういう意見が出された。折しも、デジタル化をめぐって<span style="color: #cc0000;">「著者」と「出版者」との権利調整</span>が問題化しており、“タブーを設けない”ことを標榜する EBook2.0プロジェクトとしても取組むべき火急のテーマでもある。もともと｢著作｣権（というより<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Copyright" target="_blank">&#8220;copy&#8221;right）</a>は、ヨーロッパ近代の印刷業の成立とともに（その権益保護のために）生まれた権利概念だ。複製コストが限りなく安くなったデジタル時代に生き延びたことによって、数々の問題を生じてきた。権利というものは（自然権を除けば）それを認めることによる社会的利益が想定されていたわけだが、著作権ほどそれが希薄になり形骸化したものも少ない。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%A9%E5%88%A9" target="_blank">権利</a>を論じることが厄介なのは、言うまでもない。すでにそれを前提として日常的なビジネスも動いているし、半ば習慣化しているし、中途半端な形で人々の意識に定着している。近年のキャンペーン成果で、「違法コピー」がいけないことにはなってきたが、なぜいけないのかを説明できる人は少ないと思う。まして権利保護期間「死後70年」というに至っては、社会性は皆無だろう。そうした非社会的「権利」に対して、社会性を前面に出した<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3" target="_blank">パブリックドメイン</a>や<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%82%B3%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%BA" target="_blank">クリエイティブコモンズ</a>のようなイニシアティブも展開されてきた。われわれはE-Bookにおいて、<span style="color: #cc0000;">(1) 著作権付コンテンツ、(2) パブリックドメイン、(3) パブリックドメイン、(4) 著作権切れ、(5) 著作権者不明、という5種類のコンテンツ</span>を扱うことになるのだが、新しい「社会性」に即して権利の扱いを議論すべき時期に来ていると思われる。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #cc0000;">権利問題とともに、「著者」と「出版者」も再定義しなければならない</span>ようだ。最近のいわゆる「中抜き」問題は、デジタル化によって出版社が「出版者＝版元」から「一流通業者」に転落したこと（あるいはそうなる恐怖）によって生じている。ダイナミック・コンテンツを中心としたEBook2.0は、様々なコンテンツの「断片」を再構成し、プログラムと組合せた、新しいスタイルを普及させることになるが、これはますます従来の著作権では扱いきれない。EBook2.0プロジェクトは、無用な不安を解消し、社会にとっても関係者にとってもプラスとなる建設的な提案とそのための情報共有基盤を提供していきたいと考えている。</p>
<h3>Q005. 著者の立場に立って交渉すべき「エージェント」の問題を取り上げるか？</h3>
<p style="padding-left: 30px;">議論では、日本の特殊性として<span style="color: #cc0000;">著者エージェント </span>(<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Literary_agent" target="_blank">Literary agent</a>)の不在、ということが指摘された。これもE-Book 1.0以前の問題だ。市場であろうと法廷であろうと、市民社会において権利を機能させるには、エージェントの存在が前提されている。しかし、近世の「<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%88%E5%85%83" target="_blank">版元</a>」に淵源を持つ出版業の日本的慣行では、「悪いようにはしない」という信頼関係が暗黙の了解となってきた。電子化権はもとより、出版契約そのものについても文書が交わされていないケースは多い。<span style="color: #cc0000;">市場を通じた著者あるいは著作物の価値の最大化を担う</span>存在として、著者エージェントは、E-Bookにおいて必要なビジネスということになろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/without_literary_agent_criminal_366865.jpg"><img class="alignleft size-medium wp-image-1983" style="margin-left: 0px; margin-right: 8px;" title="without_literary_agent_criminal_366865" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/without_literary_agent_criminal_366865-300x214.jpg" alt="" width="300" height="214" /></a>「代理人」を忌避してきたという点で、プロ野球と出版業界はよく似ている。「第三者が介入すれば、当事者の信頼関係が揺らぎかねない」という理屈が罷り通ってきたが（メディアがオーナーだとそうなる）、選手会の苦闘の結果ようやく認めさせた。プロ野球に比べると、出版の世界は猛烈な反対があるわけではないのにほとんど普及してこなかった。市場は、是非善悪とは別に、相互に価値を主張することによって機能する世界だ。肝心の著者・著作物の価値を主張するものが新刊広告だけ、というのは資本主義のもとでの市場ではないのだ。（© <a href="http://baloo-baloosnon-politicalcartoonblog.blogspot.com/2009/02/liver-literary-agent-cartoon.html" target="_blank">Baloo&#8217;s Cartoon Blog</a>）</p>
<p style="padding-left: 30px;">著者エージェントは、<span style="color: #333333;">著作物（あるいは著者の創作行為）の市場を、国内・国外に拡大</span>することによって日本の出版業にも貢献する。これまであまりに疎かにされてきた版権輸出も促進するだろう。すでに日本にもエージェントが登場しているが、<span style="color: #cc0000;">E-Bookのバリュー・チェーンにおけるエージェントの役割</span>について、国内国外のエージェントを交えて議論してみたいと考えている。（鎌田、03/19/2010）</p>
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<h4 style="padding-left: 30px;">連載記事</h4>
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<li><a href="../2010/03/2010/03/2010/03/2010/02/eb2-project-seminar-no1/" target="_self">E-Book研究講座 第一回セミナー「出版とは何か」</a></li>
<li><a href="../2010/03/2010/03/2010/03/2010/03/eb2-note-1-contex/" target="_self">EBook 2.0ノート (1)：「元年」のコンテクスト</a> 3/8/2010</li>
<li><a title="EBook 2.0ノート (2)：味方にするために" href="../2010/03/2010/03/2010/03/2010/03/eb2-note-2-objective/">EBook     2.0ノート (2)：味方にするために   3/15/2010</a></li>
<li><a href="../2010/03/2010/03/2010/03/eb2-note-3-think_media/" target="_self">EBook2.0ノート (3)：「考えるメディア」　3/17/2010</a></li>
<li><a href="../2010/03/2010/03/eb2-note-4-socio_media/" target="_self">E-Book2.0ノート (4)：メディア進化仮説  3/17/2010</a></li>
<li><a href="http://www.ebook2forum.com/2010/03/eb2-note-5-japan-problem/" target="_blank">EBook2.0ノート5：｢日本｣問題をどう考える？ 3/18/2010 </a></li>
<li><a href="http://www.ebook2forum.com/2010/03/eb2-note-6-author-publisher-copyright/" target="_blank">EBook2.0ノート(6)：著作権・著者・出版者　3/19/2010</a> （本稿）</li>
</ul>
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