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	<title>EBook2.0 Forum&#187; 出版社</title>
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		<title>パワーシフト (2)：伝統的ビジネスモデルの崩壊</title>
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		<pubDate>Sat, 07 Aug 2010 13:00:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Industries]]></category>
		<category><![CDATA[Content Business]]></category>
		<category><![CDATA[ビジネスモデル]]></category>
		<category><![CDATA[出版社]]></category>
		<category><![CDATA[印税]]></category>

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		<description><![CDATA[ワイリー氏のOdyssey事件の本当の意味は、出版社の収益モデルの存続が不可能であることを示したことにある。意外にも、出版のビジネスモデルは、他のメディア／コンテンツビジネスとは異なり、むしろベンチャーファンドのようなハ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ワイリー氏のOdyssey事件の本当の意味は、出版社の収益モデルの存続が不可能であることを示したことにある。意外にも、出版のビジネスモデルは、他のメディア／コンテンツビジネスとは異なり、むしろベンチャーファンドのようなハイリスク／ポートフォリオ型のものだった。電子化は有名作家の“ハリウッド化”をもたらさざるを得ない。では出版社は？<span id="more-3746"></span></p>
<h3>持続は不可能な伝統的出版のビジネスモデル</h3>
<p style="padding-left: 30px;">ワイリー氏は、Financial Timesとの<a href="http://www.ft.com/cms/s/2b08a018-9a7a-11df-87fd-00144feab49a,Authorised=false.html?_i_location=http%3A%2F%2Fwww.ft.com%2Fcms%2Fs%2F0%2F2b08a018-9a7a-11df-87fd-00144feab49a.html&amp;_i_referer=http%3A%2F%2Fwww.ft.com%2Fcms%2Fs%2F0%2F36ad8464-981e-11df-b218-00144feab49a.html" target="_blank">インタビュー</a>で、Odyssey Editionsで名作20点のE-Bookを発売したのは、大手出版社との交渉戦術の一環であることを認めたが、同時に、印税引上げに出版社側が応じなければ、最大2,000点まで拡大させると述べている（彼の顧客は約700人）。予想されたことだが、彼が求めたのは<span style="color: #cc0000;">紙と電子のパッケージ</span>であったようだ。版元が拒否したことで、とりあえず20点、さらに…という圧力をかけていくことになる。これに対して、Random House、Harper Collinsは強く反発したが、Penguinのジョン・マキンソンCEOは「たいしたことではない」と<a href="http://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/digital/copyright/article/43961-makinson-calls-for-perspective-in-wylie-dispute.html" target="_blank">冷静さを示した</a>。</p>
<p style="padding-left: 30px;">出版社がデジタルコンテンツを意識するようになったのは1990年代半ばのことである。それ以降、著者との出版契約には電子化権が含まれている。ただし、当時は現在のようなE-Bookは想定されておらず、印税についての記述があるかどうかは不明だ（たぶんないと思う）。したがって、問題となるのは３つ。<span style="color: #cc0000;"> </span></p>
<ol>
<li><span style="color: #cc0000;">1990年代半ばまでのコンテンツ、</span></li>
<li><span style="color: #cc0000;">将来の出版契約の内容、</span></li>
<li><span style="color: #cc0000;">出版社が電子化権を持つ未刊行コンテンツの印税率</span></li>
</ol>
<p style="padding-left: 30px;">ということになろう。(2)と(3)で紛糾すると、出版社にとってはかなり深刻な事態となる。著者を代表するAuthors Guildがワイリー氏の動きを強く支持していることから、他のエージェントも同じ立場とみられるからだ。エージェンシー・モデル導入以降の妥結レートはまちまちで、大手著者エージェントの一つICMは40~50%を確保したとしている。書店の団体は、アマゾンの独占販売権を問題にしているが、対抗する手段はない。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ジョン・ギャッパー (John Gapper)は、FTのコラム (07/28)で、出版ビジネスの伝統的なあり方は崩壊することになると述べている。出版のビジネスモデルは、驚いたことに映画や音楽ではなく、ベンチャーファンドと同じものだ。出版社は多くのポートフォリオを持つが、大半は赤字、一部で元が取れ、わずかなものが大成功をもたらす。そして全体として6%以上のROIを実現していれば及第点となる。“大成功”はもちろんベストセラーとなり、のちに定番として末長く売れ、時に（新潮社に思わぬボーナスをもたらした『蟹工船』のように）狂い咲きもするようなものである。有名作家が力を持つ米国では、日本よりも契約条件に差はあるが、多くの失敗による損失を少数の成功によって補填するという構造は同じだ。成功した著者は、それが不当に見えてくる。日本の出版業界団体も、才能を発掘し、育てるインキュベータとしての社会的役割を強調し、電子化権を原出版社が保持するのは当然という主張を繰り返している。</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h3>著者は生き残り、繁栄する。出版社は？</h3>
<p style="padding-left: 30px;">出版社が才能を発掘し売りだすために、どれほど努力しているか、そのどこまでが文化的・社会的活動で、どこまでがどんな業界でもやっている新製品開発的努力であるかは別に検討するとして、版権の主張はとりあえず理解できる。しかし、問題は印刷しない商品であるE-Bookの製作コスト、流通・在庫コストが大幅に（ざっと30%以上）削減される以上、<span style="color: #cc0000;">より多くの配分を要求する著者の要求に抗するすべがない</span>ことである。それに新人と有名作家で条件が（米国では前渡金を別として）さほど違わないのは、なかなか受け容れられるものではないだろう。スポーツでもハリウッドでもロックでも、スターにはそれなりの扱いを当然と考えるのが米国の市場経済だからだ。</p>
<p style="padding-left: 30px;">日本でもファンが多いスリラー作家、ジョー・コンラス (Joe Konrath)は、200を超えるコメントを集めた自身のブログの記事<a href="http://jakonrath.blogspot.com/2010/07/konrath-on-wylie.html" target="_blank"> (07/23/2010)</a>で</p>
<blockquote><p><span style="color: #008080;">「だから、デジタル革命が前進するほど、著者（とたぶんエージェント）は生き残り、繁栄もするだろうということが見えつつある。</span></p>
<p><span style="color: #008080;">出版社？ 彼らがそうなるという兆候はまだないが、その反対の兆候には事欠かない。」</span></p></blockquote>
<p style="padding-left: 30px;">と語り、著者には</p>
<blockquote><p><span style="color: #008080;">「絶版の既刊本があるなら、あるいは未刊の原稿や、出版社が電子化権を有していない本があるなら、自主出版を勧める。その他のライターは、まず出版の目的が何かを明確にし、性急な決断を下す前に、E-Bookと印刷本について出来るだけの知識を仕込んでおいたほうがよい。もちろん、まともな本を書いている自信があるのならの話だが。」</span></p></blockquote>
<p style="padding-left: 30px;">と忠告。さらに出版社にはこう忠告する。</p>
<blockquote><p><span style="color: #008080;">「不可避なことを引き延ばすのはやめたほうがいい。生き延びたいのなら、まずE-Bookに取組まなければならない。現在のパンでありバターである印刷本の販売を食ってしまうことになっても、現在の事業の再構築や縮小を余儀なくされても、やることだ。著者には正当な待遇を与え、とりあえず印税を引上げること。著者やそのエージェントが転換点を知った暁には、彼らは二度と君たちを必要としないだろうから。」</span></p></blockquote>
<h3>出版社が生き残れるビジネスモデルとは</h3>
<p style="padding-left: 30px;">最も非ベンチャー的なベンチャービジネスである出版業のビジネスモデルは、そのままではもはや継続不可能だ。R-Readsの<a href="http://ereads.com/" target="_blank">リチャード・カーチス</a>や<a href="http://www.idealog.com/blog/" target="_blank">マイク・シャツキン</a>は、B&amp;NやBordersの凋落をみて、出版社は<span style="color: #cc0000;">POD </span>(Print-On-Demand)を含めた<span style="color: #cc0000;">DTC </span>(Direct-To-Consumer)つまり直販を強めるべきだと述べている。筆者もまったく同意見だ。だいたい流通に30%も取られるのは割に合わない。これは<span style="color: #cc0000;">出版社が市場（顧客）を知らないことの代償</span>なのだ。メガストアが出版社を中抜きしようとするなら、出版社も彼らを中抜き、あるいは相対化するモデルを開拓するしかない。理論的には<span style="color: #cc0000;">E-Bookは著者と読者以外のすべてを「中抜き」することができる</span>のだ。「されてたまるか」と考えたら、社会が必要とする新しい付加価値モデルを提起することだ。</p>
<p style="padding-left: 30px;">いまひとつ。著者が出版社を必要としなくなる前に、彼らを助けることも出版社の役割だと言うことをいま一度自覚し、同時に（著者とその予備軍を含む）社会に対して出版社の社会性を理解してもらうことだろう。日本のマンガ作家の例では、若手の才能を育て、一流作家に相応しい待遇を与えているとはとても言い難い話が多すぎる。</p>
<p style="padding-left: 30px;">出版社の生存環境の変化に対応するには、出版社のハリウッド・スタジオ化（大手はそうするだろう）のほかには、ダイレクトマーケティング、SNSの導入、ローリスク化、新人発掘・育成システムなどを組合せて、大型化ないしニッチ化をはかるしかないだろう。この夏、さらに頭を絞ってみたいが、読者諸賢のご意見も伺いたい。（鎌田、08/07/2010)</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h4 style="padding-left: 30px;">本誌関連記事</h4>
<p style="padding-left: 30px;"><a title="パワーシフト (1)：ジャッカルの日" href="../2010/07/the-day-of-jackal/">「パワーシフト (1)：ジャッカルの日」</a> By 鎌田、本誌、07/29/2010</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a title="強まる“アマゾン出版”の影" href="../2010/07/2010/07/amazon-the-publisher/">「強まる“アマゾン出版”の影」</a> By 鎌田、本誌、07/23/2010</p>
<p style="padding-left: 30px;">
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>強まる“アマゾン出版”の影</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/07/amazon-the-publisher/</link>
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		<pubDate>Fri, 23 Jul 2010 10:28:51 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Industries]]></category>
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		<category><![CDATA[出版社]]></category>

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		<description><![CDATA[米国ランダムハウス社は、英語圏を中心とした著名作家のエージェントとなっているアンドリュー・ワイリー氏 (Andrew Wylie)のワイリー・エージェンシーとの今後の関係を断絶すると表明した（07/22)。ワイリー氏が新 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/mac185360_308243a.jpg"><img class="size-medium wp-image-3641 alignleft" style="margin-left: 0px; margin-right: 6px;" title="mac185360_308243a" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/mac185360_308243a-153x300.jpg" alt="" width="64" height="126" /></a>米国ランダムハウス社は、英語圏を中心とした<a href="http://www.wylieagency.com/CLIENT%20LIST.htm" target="_blank">著名作家</a>のエージェントとなっているアンドリュー・ワイリー氏 (<a href="http://en.wikipedia.org/wiki/Andrew_Wylie_%28literary_agent%29" target="_blank">Andrew Wylie</a>)のワイリー・エージェンシーとの今後の関係を断絶すると表明した（07/22)。ワイリー氏が新たに電子出版社Odyssey Editionsを立上げ「直接的な競合関係」に入ったことを理由としている。Odysseyは事実上アマゾンのダミーで、まず20点を2年間Kindleで独占提供する。昨年から顕著になってきた“パワーシフト”は、強力なエージェントの参入で一気に加速することになった。日本でもおなじみの作家を並べており、ついに来るべきものが来たということだ。<span id="more-3639"></span></p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h3>有名作家作品のE-BookがKindle独占で登場！</h3>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Odyssey.png"><img class="alignright size-full wp-image-3647" style="margin-left: 6px; margin-right: 0px;" title="Odyssey" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/Odyssey.png" alt="" width="92" height="102" /></a><a href="http://www.odysseyeditions.com/" target="_blank">Odyssey Editions</a>は事実上アマゾンのためのダミーで、フィリップ・ロス、ジョン・アップダイク、マーティン・エイミスなどを含む20点をKindleで2年間、$9.99で独占販売する（うち11点は全世界に提供）。すでに今年初めに英国のEnhanced Editionsと提携と提携し、電子版製作に着手していた。ワイリー氏は、6月のHarvard Magazine誌とのインタビューで、電子著作権の料率の低さに不満を述べており、“中抜き”(bypassing)の実力行使に出たことになる。またNY Timesとのインタビューでも「既刊本の電子化権は原出版社にはないので、これらの扱いについてはチャンスがある」と述べている。</p>
<p style="padding-left: 30px;">RH社は提訴の可能性を云々しているが、すでに<a href="http://rosettabooks.com/index.php" target="_blank">Rosetta Books</a>社との係争に敗れており、Rosettaよりはるかに手強いワイリーに対して勝ち目はほとんどない。ワイリーはこのダミー出版によってさらに著者からの評価を高め、立場を強めることは明らかだからだ。米国マクミラン社のサージャントCEOはブログで、「仲介先を替えるのは彼の自由だが、小売を1社に絞ったことには愕然とした。出版の基本とは、可能な限り多くの読者に届けることにあるのだから」と述べ、「これは著者、イラストレーター、出版者、書店や、およそ本が幅広く入手されるべきだと考えるすべての人にとって最悪の取引だ」と批判しているのも弱々しい。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ワイリーは日本でも人気のある多数の著名作家（アーサー・ミラー、V.ナボコフからイタロ・カルヴィーノまで）を幅広く顧客に持つ大手のエージェントだが、Kindle（あるいは大手オンライン書店）からの独占提供の動きが拡大すると、出版社にとっては悪夢のような現実が生まれる。</p>
<ul>
<li> 事実上Amazon/Kindleが出版社としての地位を固め、他も追従する</li>
<li>ベストセラー（定番）書籍について著者側の「売り手市場」が定着する</li>
<li>エージェントはオンライン書店と共同で翻訳市場を重視し管理するようになる</li>
</ul>
<p style="padding-left: 30px;">そのうち、「電子版現代世界文学全集」がKindleから独占供給されるかもしれない。翻訳料の相場が上がるのは悪くないが。</p>
<p style="padding-left: 30px;">日本の出版社は、著者との<span style="color: #0033cc;">契約関係の見直し</span>、<span style="color: #0033cc;">著作権料の改訂</span>を迫られるだろう。時間をかけるほど不利になるので、むしろ印刷本が圧倒的に強い現状で、低い著作権料率のまま電子本の「実績」をつくっておいた方が有利だ。<span style="color: #cc0000;">“アマゾン出版”の脅威は、むしろ駆け込み的な電子化ブームを生む</span>かもしれない。（市場経済的に）賢明な著者はワイリーのような辣腕エージェントを使って相場を上げるだろう。出版社は「著作隣接権」としての電子化権を認めさせようとするだろうが、これは英米的な市場秩序から離れることを意味するし、もともとロビイングに強い業界ではないので、甘い期待は持たないほうがいい。<span style="color: #cc0000;">出版社にできることは、E-Bookの商売に強くなること、そして本を通じて著者と消費者の強い（知的道徳的）関係を築くことだけ</span>だ。</p>
<p style="padding-left: 60px;">
<h4 style="padding-left: 30px;">関連記事</h4>
<ul>
<li><a href="http://www.nytimes.com/2010/07/22/books/22odyssey.html?_r=2" target="_blank">Literary Agent Plans E-Book Editions</a>, By Julie Bosman, NYTimes, 07/22/2010</li>
<li><a href="http://www.thebookseller.com/news/124089-random-house-says-it-will-no-longer-deal-with-wylie-agency.html?p=6&amp;a=124089" target="_blank">Random House says it will no longer deal with Wylie Agency</a>, By Philip Jones, The Booksellers.com, 07/22/2010</li>
<li><a href="http://www.thebookseller.com/news/124047-agent-andrew-wylie-launches-e-book-list-on-kindle.html" target="_blank">Agent Andrew Wylie launches e-book list on Kindle</a>, By Philip Jones, The Booksellers.com, 07/22/2010</li>
<li><a rel="bookmark" href="../2009/12/ebook-as-a-time-bomb/">「E-Bookという時限爆弾：出版社の決断の時」</a> By 鎌田、本誌、12/16/2009</li>
<li><a rel="bookmark" href="../2010/01/controversy-over-copyright-of-existing-titles/">「米国のE-Book論争： (1)「道義」的問題」</a> By 鎌田、本誌、01/15/2010</li>
<li><a rel="bookmark" href="../2010/01/controversy-over-copyright-of-existing-titles-2/">「米国のE-Book論争：(2) 紛争回避への模索」</a> By 鎌田、本誌、01/16/2010</li>
<li><a rel="bookmark" href="../2010/01/controversy-over-copyright-of-existing-titles-3/">「米国のE-Book論争：(3) 論点と課題の整理」</a> By 鎌田、本誌、01/16/2010</li>
</ul>
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		<title>CMS+IA (3)：出版社が儲かる秘策!?</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/06/ebook-productive-environment-and-cms-3-1/</link>
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		<pubDate>Tue, 08 Jun 2010 13:10:55 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Documentation]]></category>
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		<category><![CDATA[IA]]></category>
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		<description><![CDATA[システムをデザインするには、要求を定義する必要がある。コンテンツとユーザーとの関係を最適化するCMS+IAという技術は、もちろんWebの世界で発展したもので、出版社のものとするには、様々なレベルの要求や過去の成功体験を可 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/EB2Pro_logo12.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-3157" style="margin-left: 0px; margin-right: 6px;" title="EB2Pro_logo1" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/EB2Pro_logo12.jpg" alt="" width="81" height="72" /></a>システムをデザインするには、要求を定義する必要がある。コンテンツとユーザーとの関係を最適化するCMS+IAという技術は、もちろんWebの世界で発展したもので、出版社のものとするには、様々なレベルの要求や過去の成功体験を可視化してデザインに反映させなければ進まない。清水さんからの要望は当然なのだが、いかんせん大方の出版社はマーケティングとITから限りなく遠いところにいた。「そこをなんとか」という訳のわからない日本的世界になってきそうだが、そうならないようなんとかしたい。（この対論シリーズは６月22日に開催予定の<a href="http://www.ebook2forum.com/2010/05/e-book2-project-seminar-4/" target="_blank">第4回研究講座</a>の準備のためのものを公開しています。）<span id="more-3303"></span></p>
<p>清水様</p>
<p style="padding-left: 30px;">打てば響くというか、こちらの漠然としたお願いを、じつに明快に整理していただきました。</p>
<p style="padding-left: 30px;">さて、「<span style="color: #cc0000;">出版社がこれまでコンテンツ・コンテクスト・読者からどのような 意味を読み取り、創造性と品質を高め、読者とのコミュニケーションをレベルアップしてきたのか</span>、について具体的に知りたい」とのことですが、これはラクダが針の穴をくぐるような難題です。出版におけるベストプラクティスは、ほとんどが暗黙知の領域にあり、基本的には部外者に理解されるように一般化、客観化することが不可能あるいは不要と考えられてきました。文章のスタイルや編集・印刷技術についてはかなりルール化されていますが、読者とのことに関しては、名簿管理を基本とする一部の出版社を除いて視野の外でしょう。ノウハウはあっても外には出ないと思います。</p>
<p style="padding-left: 30px;">私も過去に何度か、様々な立場で出版社の仕事に関わり、お世話になり、また現在は芥子粒のような「出版社」の端くれとして、この問題にはつねに多大の関心がありますが、私自身はもとより、明快な答をいただけそうな方すら知りません。ご質問のよいよい答をひき続き探すとして、ここではとりあえず以下の事情（言い訳）をご理解いただきたいと思います。（鎌田拝）</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h3>出版社のビジネスの特性</h3>
<p style="padding-left: 30px;">第１に、出版社に限らないことですが、日本の会社は「ものづくり」志向が強く、そこでは経営理論で言うバリュープロセスや管理手法などに頼らなくても「よい商品」をつくる自信と技量（と稀にセンス）を持った人が働いていました。「よき時代」には、結果はあとからついてくるもので、いちいちプロセスを詮索する必要などなかった（と思われていた）のでしょう。マーケティング志向は「ものづくり」文化では嫌われるものです。いま日本の産業全体がそのツケを払わされていますが。</p>
<p style="padding-left: 30px;">第２に、出版プロジェクトは、とても成功率の低いものですが、成功したら素直に驚喜し、失敗したらさっさと（いずれも痛飲して）忘れ、次の企画に移る、というのが私の知る限り関係者のスタイルで、反省はサルに、分析は取次に任せていい、という豪胆な編集者もいました。それに分析の元になるのは、POS データくらいしかないし、その読み方を知る人は営業に僅かしかいないので、企画にフィードバックされることが少ない。「読書カード」葉書というのもありますが、活用はあまりされていないでしょう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">第３に、そのことに関連しますが、出版プロジェクトでは（とりあえず元を取るということ以外に）目標が設定されることがあまりなく、商品である本に関しても、販売に関しても具体的・明示的な目標はないと思います。まして読者との長期的な関係について考える習慣も、個々の編集者だけが持っていたと思います。教師が生徒を、医者が患者を、なかなか「顧客」とは思わないように、編集者は読者を顧客とも消費者とも考えていないと思います。そう考える人間は編集者になどならなかったのかもしれません。</p>
<p style="padding-left: 30px;">これまで出版社には、制作については印刷会社、販売に関しては取次と書店、広告には代理店という絶対の（ほとんど運命共同体的な）パートナーがいました。<span style="color: #cc0000;">出版のバリュープロセス</span>を管理するという発想が育たなかったのは、当然だと思います。マーケティングや経営革新の本を沢山出している割には、自分の問題として読んだことがない出版社がE-Bookを嫌がるのも、紙を前提に付き合ってきたパートナーが動いてくれないので、何をどう考えていいか、やるべきなのか整理がつかないためでしょう。私にしても、Webサイトを自分でやるはめになって、はじめて意識的に取組もうという気になったようなものです。</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h3>出版社にもできるプラットフォームの構築と運用法</h3>
<p style="padding-left: 30px;">Web（とくにｅコマース）の世界は、ユーザーとコンピュータが提供するサービスが完全に<span style="color: #cc0000;">ワンストップ</span>でつながっている点に特徴があります。ここではユーザーの動きを分析することが可能で、情報の見せ方からサービス、UI、商品の中身や品揃えの改善までがほとんどシステムの中で完結しています。Webァナリティクスというのは比較的新しい方法論ですが、Web系企業では常識化しているのに対して、プロセスがワンストップとはいかない業界では、出版社と大同小異ではないかと思います。問題は、このように古き良き時代を引き摺ったビジネスが、デジタルコンテンツの販売という事業に乗り出そうとしいることです。もちろん、直接的にはアマゾンやアップルがすべてお膳立てを整えて「上陸」（というのも変ですが）したためです。</p>
<p style="padding-left: 30px;">アマゾンやアップル、Googleの強味は、Webマーケティングにあり、世界最高峰の人材を有しています。Web上のコンテンツ配信プラットフォームとデバイスという、かなりクローズドな環境を持っており、そこで日本のコンテンツを扱いたいと申し出ている状況です。江戸の「版元」の伝統を引き継ぐ日本の出版社にとって、彼らに全部預けてしまえばコトは簡単かもしれないし、それなりに儲けさせてくれる可能性もあります。しかし彼らの目的は「消費者」とのダイレクトな関係にあり、その結果として（とくにプラットフォームに広告バイヤスがかかることによる）出版社の社会的機能（活字コミュニケーションの主宰者）の低下、空洞化につながることが懸念されていますし、私も同じです。これ以上出版がテレビのようになってほしくはない。だからこそ、CMS+IAを出版のプラットフォームと位置づけたわけですが、ハードルがあまり高いと手が出なくなります。マーケティングとデジタルに弱い出版社にもできる自前のプラットフォームの構想をお手伝いいただきたい、と凄いことをお願いしているしだいです。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ゴールとしては（思わず欲を言ってしまいますが）、Webを使って、</p>
<ul>
<li> 出版社が儲けられるような持続可能なサイクルを構築する方法（CMS+IA）</li>
<li>読者からのフィードバックを実り多いものとするコミュニケーションのデザイン</li>
<li>最小のコストとスキルで（かなりの部分）手づくりする方法</li>
<li>Webプラットフォームと賢く付き合う方法（何を要求するか）</li>
<li>出版社をサポートするオープンなサービスの可能性</li>
</ul>
<p style="padding-left: 30px;">を提示したい、ということになります。誠に勝手なお願いで恐縮です。私のほうは（あまり一般化は出来ませんが）、数日いただいて、出版社のコミュニケーションの形をイメージしてみたいと思います。</p>
<p style="padding-left: 30px;">（06/08/2010）</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h4 style="padding-left: 30px;">関連記事</h4>
<p style="padding-left: 30px;">※<a href="../2010/06/2010/05/e-book2-project-seminar-4/" target="_self">第4回 E-Book2.0研究講座「EBook制作環境としてのCMSとIA」 6/22開催</a></p>
<p style="padding-left: 30px;"><a title="E-Book製作環境としてのCMS＋IA：問題の設定" href="../2010/06/2010/05/ebook-productive-environment-and-cms/">「E- Book製作環境としてのCMS＋IA (1)：問題の設定」</a> by 鎌田、05/31/2010</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a title="CMS+IA (2)：コンテンツの意味と価値を読み解く" href="../2010/06/ebook-productive-environment-and-cms-2-2/">「E- Book製作環境としてのCMS+IA (2)：コンテンツの意味と価値を読み解く</a>」 by 清水 誠、06/03/2010</p>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>E-Bookと印刷業 (6)：デジタル時代こそ創造的協調</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/05/ebook-and-printing-business-6/</link>
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		<pubDate>Wed, 05 May 2010 12:22:01 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<category><![CDATA[印刷業]]></category>
		<category><![CDATA[編集]]></category>

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		<description><![CDATA[鎌田の「デジタルプラットフォーム」論にたいする中西秀彦氏からの返信。「攘夷か開国か」「勝つか負けるか」という単純な「ますらお」発想にたいして、「電子書籍が本格化すれば、印刷と出版編集それに著者が対等な立場で協力し合いコン [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/hidehiko.jpg"><img class="alignleft size-full wp-image-2221" style="margin-left: 0px; margin-right: 6px;" title="hidehiko" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/hidehiko.jpg" alt="" width="112" height="114" /></a>鎌田の<a href="http://www.ebook2forum.com/2010/04/ebook-and-printing-business-5/" target="_blank">「デジタルプラットフォーム」</a>論にたいする中西秀彦氏からの返信。「攘夷か開国か」「勝つか負けるか」という単純な「ますらお」発想にたいして、「電子書籍が本格化すれば、印刷と出版編集それに著者が対等な立場で協力し合いコンテンツをつくりだすという時代が来る」と考える「たおやめ」発想の重要性を、日本的な特殊性を踏まえて説いておられる。印刷会社の課題は、これでとても鮮明になった。むしろ問題は、出版社がデジタル時代の新しい編集、本づくり価値を提示できるかどうかだ。<span id="more-2625"></span></p>
<h3>デジタルの新千年紀は「たおやめ」流でしなやかに生き残る</h3>
<p style="text-align: right;">中西秀彦</p>
<p style="text-align: center;"><img class="size-large wp-image-2627 aligncenter" style="margin-top: 6px; margin-bottom: 6px;" title="平治物語" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/288508a7f326b7cf0c2fbb9d52a5d69a-1024x678.jpg" alt="" width="590" height="391" /></p>
<h4>出版と印刷との日本的関係の先にあるもの：出版社は必要か？</h4>
<p style="padding-left: 30px; text-align: center;">
<p style="padding-left: 30px; text-align: left;">京都人へのご評価ありがとうございます。おっしやるとおり、京都人は、数の力で圧倒したり、論理でねじふせたりすることは好みません。京都は平安貴族の昔から、すべてを受け入れていく「たおやめ」の文化です。ところが、今の文化は良きにつけ悪しきにつけ武士道的な「ますらお」文化です。猛々しく、勇ましく、そして己が信念を貫くことを清しとする文化です。電子書籍でも勝つか負けるか、勝てば電子書籍の利益がすべてが手に入り、負ければ失業するのみ、という「ますらお」の原理で語られています。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%B2%BB%E3%81%AE%E4%B9%B1" target="_blank">平治物語</a>絵詞をみてください（上の図版＝ボストン美術館蔵）。堂々と行進する武士、それを怖々遠巻きに眺める公家衆。これが、今から1000年前、武士が台頭して平安公家の「たおやめ」文化が「ますらお」文化にとってかわられた瞬間でした。</p>
<p style="padding-left: 30px;">なぜ、日本では欧米のように出版社がDTPをおこなったり、コンテンツの製作をおこなってこなかったのか。アメリカの電子書籍ビジネスモデルでは、そのことが前提だという鎌田さんの指摘はあたっています。日本の出版社がDTPの担い手でなかったことが、日本の電子書籍コンテンツの充実が遅れたことの、原因のひとつであるのは確かだと思います。<br />
日本では決定的に出版社にITリテラシーが欠けています。新興の出版社では自社でDTPをすることで伸びたところもありますが、古くからある出版社はITに強い人が極端に少ないか、主流を歩いていない。むしろ忌避する人の方が多い。コンピュータというと、人間の尊厳を冒す怪物のように思って、古臭いコンピュータ支配ディストビア論を展開する人すらいます。</p>
<p style="padding-left: 30px;">パーソナルコンビュータは中央集権コンピュータではありません。それはむしろ、市民が生み出し、市民運動が育てた市民のための装置です。DTPは高価な活字印刷を使わなくても本格的な印刷物を手にいれたいという市民の切実な願いから生まれた。だからこそ、アメリカの出版社はパーソナルコンビュータを違和感なくとりいれていったのです。もちろん、タイプライター文化の伝統は大きかった。パソコン初期アメリカの出版社でタイプライターを打てない人はまずいなかったでしょう。この文化的伝統にディスプレイがつけくわわったとしても、それほど差を意識することはなかった。コンピュータだからと構えることなく、ワープロをそしてDTPを使い込んでいった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">たいして、日本では、手書きの原稿を印刷屋にいれて、活字になってから赤字をいれるという出版社の悪しき伝統がありました。そうしないと手書き原稿では推敲すらできないのです。日本には英語圏のように気軽に使えるタイプライターなどありませんから、ゲラが出てからでないと文章の全体像が掴めない。ゲラになってから文章に手をいれるという体制はワープロ時代になってもほとんどかわっていませんでした。私事で恐縮ですが、十数年前のわたしの処女作『活字が消えた日』は全文、パソコンのエディタで書き、出来しだい電子メイルで送信していました。当時としては先端のIT製作だったわけです。ところが、このデータを元に印刷会社で版下が組みあがったあと、編集者が文章訂正をびっしり赤字でいれていくのです。それはそれはすさまじいものでした。私は印刷会社の経営をしていましたから、あの赤字のはいったゲラを修正するオペレーターのことを思うと胸が痛んだものです。</p>
<p style="padding-left: 30px;">この体制は結局、出版社の編集局と印刷会社の役割を峻別していきました。編集局の仕事は企画を考え、原稿をとりたて校正を行い、印刷会社はただ、ただ言われる通りに作成するのみ。だから、出版社がDTPを担うというかたちにならなかった。</p>
<p style="padding-left: 30px;">もちろん、技術的には欧米に比べて日本語組版の困難さということもあると思いますよ。すこし考えても、欧米組み版のアルファベット26文字、左横書きだけに比べ、漢字6000字、縦横書き混在とでは日本語組版はあまりに複雑です。今、印刷業界では、文書のXMLデータ化は重要な仕事ですが、欧米製のDTDでは、日本語を表記しようとするとたちまち行き詰まります。かなり広汎な拡張が必要でしょう。この日本語組版の特殊性から、出版社が組み版に深入りできず、印刷会社の役割を分ける原因のひとつになっていきました。<br />
結論として、電子書籍にあたっても、出版社があの複雑な日本語組版を行うということは考えにくい。</p>
<p style="padding-left: 30px;">ここにあたって、この対論最初の問題にもどりますが、「出版社は必要なのか」という問いを発せざるをえません。著者と電子書籍のベンダー、そして技術者としての印刷会社があればそれですむのかということです。結論から言えば、当面、出版社の役割は大きいと思います。いわゆる「編集」の機能です。著者の仲介も含めてしばらくはこの役割は出版社に残ると思います。しかし、電子書籍の流通が本格的になってくれば、出版社を実際に支えている「営業」や「製作」といった部門は必要がなくなるか、今とはまるでちがうものになる可能性がある。そうしたとき「編集」も今までと同じ役割がはたせるかどうか。今の丁寧な「編集」は紙の本による流通という前提のもとになりたっているもので、これがなくなれば「編集」は維持できない。</p>
<p style="padding-left: 30px;">当面、出版社の編集機能＋印刷会社というあり方でないと電子書籍化は覚束ないのは確かですが、果たして、その次の段階になると、「編集」そのものも生き残れない可能性がある。ではどうなるか。これは予測がつかないのですが、日本の電子書籍製作モデルは欧米のものとはかなり違ったものになることだけははっきりしてきます。出版社が電子書籍製作の担い手となる欧米型と違い、出版社は製作を担わず、「編集」のみを行い、それを下請けさせるかたちで、電子出版の作成を印刷会社が担うというかたちです。そしてこれからスタートするにしても、それが欧米型の出版社中心に移行するのではなく、「編集」機能が低下すればするほど、また「編集」が疲弊すればするほど、印刷会社中心へと移行していく。この場合の主導権はどこが握るか。出版社がEPUBやXMLに習熟して、印刷会社を廃業に追い込むか、印刷会社が編集機能をもって出版社を壊滅させるか。はたまた著者が自分でやるか・・・・</p>
<p style="padding-left: 30px;">ではなく、そうした主導権をどこが握るかというのはそもそも「ますらお」的な発想です。私は電子書籍が本格化すれば、印刷と出版編集それに著者が対等な立場で協力し合いコンテンツをつくりだすという時代が来るのではないかと思います。電子書籍の「たおやめ」化です。いや、来させなくてはならない。そのためにも印刷業界はもちろんですが、出版業界にも電子書籍に対して、いまだ時は満たず、隠忍自重をお願いしたいですね。<br />
そうするとやはり日本に、というより、東アジア漢字文化圏にはそれに適した「印刷クラウド」がいるという鎌田さんの提案に近づいてくるのではないですか。</p>
<h4>オンデマンドこそ100%デジタルが生きる</h4>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/bandainagon.jpg"><img class="alignleft size-medium wp-image-2641" style="margin-left: 0px; margin-right: 6px;" title="bandainagon" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/bandainagon-300x225.jpg" alt="" width="300" height="225" /></a>オンデマンドへの期待は大きいようですね。あまり指摘する人がすくないのですが、オンデマンドの技術はデジタル技術そのもので、デジタルでのアーカイビングと表裏です。いわばプリンタなのですから、100%デジタルでできていなければならない。いまのところはアーカイビングというと、紙の本をスキャンしたものを思い出しがちですが、早晩、すべての本はボーンデジタルになります。こうなるとオフセットで作るより、オンデマンド作るメリットがはるかに大きい。今、学術雑誌の世界では、オンラインジャーナルが主で印刷本は従という時代が来ています。まだ紙の雑誌も出ていますが、いつ紙がなくなっても学術雑誌は成立できます。まずはXMLでオンラインジャーナル用のデータを作り、それを自動組版で印刷版に焼き直すという作り方にをするようになりつつあるからです。ここで、基本的に、オンラインででているものをわざわざ紙の本でも読もうという人は少ない。ただしゼロにはならない。ここにオンデマンドの成立する余地があるのです。（図版＝<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%B4%E5%A4%A7%E7%B4%8D%E8%A8%80%E7%B5%B5%E8%A9%9E" target="_blank">伴大納言絵詞</a>より伝「源信」、出光美術館蔵）</p>
<p style="padding-left: 30px;">将来的にはすべての書籍データはまずXML(もしくはそれに相当する物)で作られ、必要に応じて、電子書籍にしたり、オンデマンドにしたりという方法がとられると思います。だけれど、紙でのオンデマンド出力は画面表示のできの悪い代替品であってはならない。今は画面表示の品質が劣るから、別途プリントアウトするとか紙の本が必要という人は多いのですが、画面品質は急速にあがるでしょう。読みにくいから紙が必要と言うことにはならない。質の高い画面があっても、わざわざ紙で印刷しようというからには、オンライン以上の付加価値、組版も印字品質、そして装丁も最高品質の物でなくてはならない。</p>
<p style="padding-left: 30px;">印刷のXML化。そしてそれを紙で印刷するときには、最高の組版技術・オンデマンド印刷技術・製本技術を提供する。だとすると、印刷業界も培ってきた技術を活かしつつ、ゆるやかに、電子書籍の時代へと移行していけます。オンデマンドがバッファになって、本の世界は電子化していく。本があれば書店もしばらくは食べていける。</p>
<p style="padding-left: 30px;">デジタル時代は「たおやめ」の文化。誰かが、誰かを完膚無きまでたたきのめすのではない、それぞれがすこしつづゆずりあいながら、ひとつの理想に向かって、知恵と力をだしあう。先頭を走る英雄を賞賛するのではなく、ステークホルダーみんなが、ひとつの理想に向かう。それこそが、これから時代のあり方ではないのでしょうか。<br />
平治の乱から約1000年。この1000年がますらおの千年紀とするなら次の1000年紀はたおやめの1000年紀となりますように。（05/05/2010）</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<p style="padding-left: 30px;">◇中西秀彦氏<a href="http://olj.cocolog-nifty.com/about.html" target="_blank">プ ロフィール</a></p>
<h4>不定期シリーズ「E-Bookとデジタル時代の印刷業」</h4>
<p style="padding-left: 60px;"><a title="E-Bookと印刷業 (1)：印刷業こそ先頭にいる" href="../2010/04/2010/04/2010/04/2010/03/2010/03/ebook-and-printing-business-1/">第    ０回：E-Bookとデジタル時代の印刷業＜解題＞</a></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a title="E-Bookと印刷業 (1)：印刷業こそ先頭にいる" href="../2010/04/2010/04/2010/04/2010/03/2010/03/ebook-and-printing-business-1/">第    1回：E-Bookと印刷業 (1)：印刷業こそ先頭にいる</a></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="../2010/04/2010/04/ebook-and-printing-business-2/" target="_blank">第2回：E-Bookと印刷業(2)：紙の桎梏と呪縛からの解放へ</a></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="../2010/04/ebook-and-printing-business-3/" target="_self">第3回：E-Bookと印刷業 (3)：版が付加価値を生む</a></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a href="http://www.ebook2forum.com/2010/04/ebook-and-printing-business-4/" target="_blank">第4回：E-Bookと印刷業 (4)：生き残りをかけた軟着陸戦略</a></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a title="E-Bookと印刷業 (5)：デジタルプラットフォーム" href="../2010/04/ebook-and-printing-business-5/">第5回：E-Bookと印刷業 (5)：デジタルプラットフォーム</a></p>
<p style="padding-left: 60px;"><a title="E-Bookと印刷業 (6)：デジタル時代こそ創造的協調" href="../2010/05/ebook-and-printing-business-5-2/">第6回：E-Bookと印刷業 (6)：デジタル時代こそ創造的協調</a>（今回）</p>
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		</item>
		<item>
		<title>E-Bookは高いほうがいいのか？</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2010/02/right-price-of-digital-books/</link>
		<comments>http://www.ebook2forum.com/2010/02/right-price-of-digital-books/#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 11 Feb 2010 18:55:58 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
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		<category><![CDATA[Content Business]]></category>
		<category><![CDATA[E-Book]]></category>
		<category><![CDATA[アマゾン]]></category>
		<category><![CDATA[ビジネスモデル]]></category>
		<category><![CDATA[出版社]]></category>

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		<description><![CDATA[近ごろめずらしいほど強硬な岸 博幸慶應大学教授の「反電子ブック」論。「コンテンツ流通がアマゾンなどのネット企業が独占している」限り、コンテンツを提供する出版社の未来は悲惨、という驚倒すべき議論だ。コンテンツをどこで売るか [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>近ごろめずらしいほど強硬な岸 博幸慶應大学教授の「反電子ブック」論。「コンテンツ流通がアマゾンなどのネット企業が独占している」限り、コンテンツを提供する出版社の未来は悲惨、という驚倒すべき議論だ。コンテンツをどこで売るかは出版社が、どこで買うかは読者が選択する。その意味で「独占」などあり得ない。少なくとも、ガラパゴス島のモバイルコンテンツの流通をキャリアが「独占」しているよりはオープンだろう。E-Bookこそ出版社のサバイバビリティを高める。流通は紙よりも合理的だ。より創造的なコンテンツとビジネスモデルを追求できる。<span id="more-1524"></span></p>
<h4 style="padding-left: 30px;">リンク先</h4>
<ul>
<li><a href="http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMIT12000008022010&amp;landing=Next" target="_blank">「電子書籍の流通支配に出版社はいかに立ち向かうべきか」 </a>by 岸 博幸、日経IT+PLUS、2/8/2010　〔岸博幸の「メディア業界改造計画」〕</li>
<li><a href="http://diamond.jp/series/kishi/" target="_blank">「待つのは音楽産業以上の悲惨な未来か？ 出版業界を駆け巡る電子ブック狂騒の罠」</a> by 岸 博幸、DIAMONDonline、2/5/2010 〔岸博幸のクリエイティブ国富論・第75回〕</li>
</ul>
<h3>ネットは「無法地帯」か「市場」か？</h3>
<p style="padding-left: 30px;">岸教授のメディアビジネスに関する連載は、<span style="color: #3366ff;">「メディア業界改造計画</span>」と<span style="color: #3366ff;">「クリエイティブ国富論」</span>の2つのシリーズとして2社のサイトで並行的に展開されている。今回のシリーズは「電子出版バブル」を取り上げ、米国の状況を<span style="color: #3366ff;">「『電子出版バブル』という新しいネットバブル」</span>と呼んで出版社と消費者に対して強く警告する、かなりどぎつい内容となっている（ほぼ同じテーマと趣旨）。バブルは破裂するからバブルなわけだが、破裂するものなら投資家以外に「警告」する意味はない。だから、出版社がアマゾンをパートナーとすることへの警告ともとれる。</p>
<p style="padding-left: 30px;">岸教授は「コンテンツ」の専門家だが、ここにはブームに乗り遅れた日本の「関係者」の複雑な心情、が投影されているように思われる。<span style="color: #3366ff;">「出版社は、電子出版の普及という環境変化の中でも生き残らないといけないのであり、そのためには、正しいアプローチで電子出版に向き合うことが不可欠」</span>という結論に、筆者は共感する。しかし、その前提はかなり違っている。コンテンツビジネスについての認識も違うようだ。だから教授の「正しいアプローチ」の処方も、おそらく筆者とは違っているのだろう。</p>
<p style="padding-left: 30px;">岸教授はKindleのような有料モデルを<span style="color: #3366ff;">「ネット上が無法地帯から市場に進化する」</span>ことと評価し、他方で<span style="color: #3366ff;">「書籍の価格の低下」</span>をデメリットとする。しかし、現在のネットでも立派に市場が存在するのではないだろうか。現に教授が書いておられるのは、大手メディアのサイトであり、もちろんこれらはビジネスの手段として使われている。読者は直接に対価を払わないが、サイトは広告を掲載しており、広告主が（たぶん間接的に著者にも）対価を支払っている。最終的にその広告料金を負担するのは消費者や取引先であり、そうでなければ経済的に成り立たない。かなり複雑なようだが、新聞や雑誌が大部分広告で成り立っているのと同じことだ。ネット上でも立派に市場は機能している。</p>
<p style="padding-left: 30px;">にもかかわらず「無法地帯」のように見えるのは（たしかに一部不法行為もあるが）、出版社にとって、読者から対価を取るビジネスには「紙」との調整が面倒で手を付けられず、他方広告で成り立たせるには、検索エンジンを持った巨大広告プラットフォーム（つまりGoogle）に大部分吸収されてしまうからにすぎない。これは「無法」ではなく完全に合法だ。ただ、<span style="color: #cc0000;">従来とは別のところに新しいモデルが生まれて、メディアビジネスがさっぱり儲からなくなった</span>、というだけのことではないか。メディアはインターネットをもっぱら安価な「広告スペース」として使いたいのだが、読者を引き寄せるには「ネット品質」以上の商業メディアに相応しいコンテンツが必要になる。だがそこにGoogleが…というわけだ。</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h3>旧いメディアのビジネスモデルは死につつある</h3>
<p style="padding-left: 30px;">メディアビジネスが貧血（金欠）に陥っていくのは「無法」が罷り通っているからではない。広告を代理店に任せ、ITをベンダーに任せ、販売は取次・書店・販売店に任せつつ、メディアは君臨すれども統治せず…という複雑精妙な（かつ無敵な）ビジネスモデル（と呼ぶには当事者にとってあまりに「自然な状態」）が崩壊するという世紀の事件に対して、頭も身体も付いていっていないのだ。これはネットの責任でもGoogleの責任でもない。メディアビジネスの未来を拓けるかどうかは、「無法」の取り締まりではなく、ひとえに彼らにかかっている。<span style="color: #cc0000;">流通と広告だけでなく、読者も含めたのインタフェースを再定義し、それらを総合的に管理するITも自力で設計する</span>必要がある。</p>
<p style="padding-left: 30px;">アマゾンは、読者が対価を支払うネット上の有料モデルを構築した。それは容易いことではない。それができたのは、アマゾンが<span style="color: #cc0000;">「ユーザー」と「流通」と「広告」</span>という３つの戦略資源をすべて手中に収めていたからだ（アマゾンの「本業」を考えていただきたい。本が売れる毎に、有益な読者情報が蓄積している）。E-ReaderとしてのKindleは、したがってなんら本質的な要素ではなく、戦術兵器に過ぎないということだ。アマゾンのビジネスモデルをたんに有料モデルとだけ見るのは誤りだ。正確には<span style="color: #cc0000;">有料／無料のハイブリッドモデル</span>で、ネットビジネスの非常に進化した形態を示している。ちなみに、Googleが構想しているブックビジネスもハイブリッドだが、流通においてアマゾンに対抗できるものがないので、あれほど壮大なものにならざるを得なかった。プリウスではないが、ハイブリッドのコントロールは非常に難しい。メディアが有料／無料モデルを併用するには、かなりきめ細かくスピーディな調節機構が必要になる。米国の雑誌出版社などはそこにチャレンジしている。</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h3>印刷・製本という贅沢な付加価値のないE-Bookは安くて当然</h3>
<p style="padding-left: 30px;">岸教授が、「無料→有料」の先にコンテンツ産業の優位を確立したい気持ちはよく理解できる。しかし、<span style="color: #cc0000;">出版社が価格決定権を持てるかどうかは、基本的に読者との関係を再構築する可能性にかかっている</span>。「コンテンツ」の権利だけをタテに争っても、消費者が味方しない戦争では敗北必至だ。「アマゾン vs. マクミラン」の記事で述べたように、「価格決定権」と言いつつ、ハードカバーの値崩れを防ぐ目的でE-Bookの値上げだけに関心があるのではなおさらだ。<span style="color: #cc0000;">出版社はE-Bookの付加価値についての認識が低すぎる<span style="color: #333333;">と言いたくなる</span></span>。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #3366ff;">「活字文化という大事な文化を支える書籍についてもユーザーは価格が安いものを選ぶと決めつけるのは、いかがなものだろうか。」</span>と教授は述べている。それこそ「いかがなものか」と返したい衝動に駆られる。出版社の経営も、基本は売上と利益の追求であり、本の価格は他の商品と同じく、売上金額（販売見込み数量×価格）がコストを上回って最大になるように設定される。内容の価値判断とは無関係なことはいうまでもない。最も価値ある古典のほとんどは著作権が切れており、アマゾンなどでは無料で提供されている。</p>
<p style="padding-left: 30px;">いまここで浮世絵の本を企画するとして、定価10万円で限定100冊とするか、1,000円で10,000部にするかは、マーケットの読みと発行側の意向にかかっている。一般読者を想定し、知識の普及を重視すれば後者だし、一部の好事家、専門家しか読まないものなら前者もあるだろう。好事家なら、完全予約制、超豪華限定、6色印刷、著者サイン入り、クロス装金箔押し、美装桐箱入り…といった付加価値を用意しないと難しい。本の価格と販売部数の関係の判断は、どんなベテランでも難しく、外れることのほうが多い。</p>
<p style="padding-left: 30px;">さらに重要なことがある。<span style="color: #cc0000;">現在の本の付加価値の多くは、じつはブックデザインと印刷・製本によるところが大きい</span>ということだ。モノとしての単体価値を高める方法は工芸品に近いものにすることだ。高価な本の「コンテンツ」をオフィスのプリンタで出力したものに、コピー代以上のものを払う人間はいるだろうか。ましてE-Bookはプリントもせず、画面表示だけで読むものだ。（じっさい、出版社は電子辞書メーカーに対して、数千円の辞書「コンテンツ」を１本数十円という、岸教授が卒倒しそうな価格で提供もしている。台数が多く確実に儲かるからだ）。</p>
<p style="padding-left: 30px;">紙の本に近い価格を要求するというのは、書籍コストの最大の部分を占める印刷製本の付加価値がないというのと同じことだ。これは正常ではない。紙の本の価値は、それがモノとして完成されているということで、バーチャルブックとしてのE-Bookは、その点で本に匹敵することはない。その意味で、E-Bookをデジタル音源と同列に論じることには賛成できない。デジタル音源は再生装置によって音が変わるが、E-Bookはそうではない。また紙の書籍はCDのパッケージや歌詞カード以上のものを提供している。</p>
<h3>デジタル化は本と出版社、活字文化のサバイバビリティを高める</h3>
<p style="padding-left: 30px;"><span style="color: #cc0000;">現在の出版社の苦境は、デジタル化とは無関係</span>に、想定に対して売れなさすぎることに尽きる。赤字には様々な要因があるが、あらゆる悪循環を生み出す。コストは減らされ、企画は熟慮も大胆さも失い、内容が安直になる。点数を増やせば読者に知られる可能性が減り、書店での滞留期間も減り、さらに売上を減らす。これはマーケティングの問題というより、もはや構造的問題ではないか。多くの出版社は水面に顔を出して立ち泳ぎしながらしがみつくものを探しているような思いをしている。事業の継続性と発展性を可能にする「利益」を出したいと苦闘している。この構造的問題を解決せずにナマの「コンテンツ」であるE-Bookの値上げに拘る料簡とは、いかがなものであろうか。</p>
<p style="padding-left: 30px;">正気で考えるならば（いかにバーチャルな形であれ）E-Bookが<span style="color: #cc0000;">本の商品寿命を無限に長くする</span>ことに注目できる。これは活字文化の維持発展という観点で何よりも重要なことだ。寿命を長くすれば販売機会が増え、増刷のリスクも不要だ（しかも後続の本のレベルは嫌でも上がる）。何より、プロジェクトとしての出版の利益率が自然に向上する。これこそ出版社を救うものでなくてなんだろうか（アマゾンやアップルが救うのではない）。出版社の経営はより長期的な展望を持ったものとすることができるし、特定分野を強化するための手を打つこともできる。E-Bookを安値で提供することは、読者(市場)を育て、販路を広げ、寿命を長くし、マーケティングの可能性を広げる。それは出版社のためにもなるのである。本気で取り組むならば。　（鎌田、02/11/2010）</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h4 style="padding-left: 30px;">本誌関連記事</h4>
<ul>
<li><a title="アマゾン vs.マクミラン (2)：agency modelの幻想" href="../2010/02/amazon-versus-macmillan-2/">「アマゾン vs.マクミラン (2)：agency modelの幻想」<br />
</a></li>
<li><a title="アマゾン vs.マクミラン (1)：E-Bookの価格問題" href="../2010/02/amazon-versus-macmillan-1/">「アマゾン vs.マクミラン (1)：E-Bookの価格問題」</a></li>
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		<title>大手21社が「日本電子書籍出版社協会」設立へ</title>
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		<pubDate>Sat, 16 Jan 2010 16:37:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Industries]]></category>
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		<description><![CDATA[講談社、小学館、新潮社など国内の出版社２１社が、一般社団法人「日本電子書籍出版社協会」（仮称）を２月に発足させる、と朝日オンライン版が伝えた。共通フォーマットやオンライン書店も構想の中に含まれているという。　(Asahi [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>講談社、小学館、新潮社など国内の出版社２１社が、一般社団法人「日本電子書籍出版社協会」（仮称）を２月に発足させる、と朝日オンライン版が伝えた。共通フォーマットやオンライン書店も構想の中に含まれているという。　(Asahi.com, 1/13)<span id="more-1140"></span></p>
<p style="padding-left: 30px;">出版界は団体をつくるのが好きだ。電子書籍関係でもいくつか生まれては消えた。今回の「協会」は、ハードメーカーを含まず、「出版社の考えが反映できる場を持つ」ことを目的の一つとしていることが特徴だ。つまり二次著作権問題などで、著者とネット企業などに対して共同で交渉力を持ちたいという、防衛的な発想がうかがえる。これまでグループを作って活動してきた中小出版社は相手にしていないのかどうかも気になるところ。</p>
<p style="padding-left: 30px;">記事では「国内の市場は2008年度は約464億円だが、５年後には３千億円規模になる可能性があるとの予測もある」とある。どこの予測だろうか。漫画とアダルトを抜いたらまだわずかというのに。それにしても、この朝日新聞の「大同団結」って時代がかった見出しは噴飯ものだからやめてほしい。このあと「早くも足並みに乱れ」なんてことにならないために。 (01/16/2010)</p>
<p style="padding-left: 30px;">雑誌については、<a href="http://www.j-magazine.or.jp/index.html" target="_blank">日本雑誌協会</a>が昨年7月に「<a href="http://www.j-magazine.or.jp/doc/consortium_shuisho.pdf" target="_blank">雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアム」</a>を発足させ、やはりコンテンツ配信プラットフォーム（共通フォーマットとオンライン書店）の開発と実証実験に向けて<a href="http://www.j-magazine.or.jp/doc/consortium_katsudogaiyo.pdf" target="_blank">活動</a>を行っている。サービスモデルのエコシステムには、印刷会社も含まれていてわかりやすい。なぜ同様に<a href="http://www.jbpa.or.jp/" target="_blank">書籍出版協会</a> and/or <a href="http://www.jepa.or.jp/" target="_blank">電子出版協会</a>のWGとして発足させることをしなかったか。大手と中小では調整困難な問題があったのかもしれない。「出版社が大同団結」という割に21社以外についての言及がなく、逆にこの21社で「コミックを抜けば」日本の電子書籍市場の90%を占める、と強調しているのは苦笑を誘う。</p>
<p style="padding-left: 30px;">雑誌協会のような準備もなく、海外の動きやKindleの上陸に慌てて大手だけで“態勢固め”を図ったともとれなくもない。プラットフォームよりは権益だけを確保したい、ということか。しかし、著作物の二次市場は、著作者とE-Book事業者（出版社その他）との自由な交渉に基づくものでなければならず、21社が10%とか15%とかの統一した料率を提示すれば、それは違法なカルテル行為にほかならない。出版界は、「再販制度」なる（制度でも何でもない）カルテルを、法律の適用除外として認めさせていた実績があるだけに、そうしたことには疎いのかもしれないが。</p>
<p style="padding-left: 30px;">出版社は言うまでもなく「出版」の主体であり、今後の電子出版の普及に大きな役割と社会的使命を負っている。電子書籍のプラットフォームに関する技術的課題は、出版というプロセスをどう再定義していくかに関わり、単純ではない。すでに出版社だけで協議している段階ではない。出版界はアマゾンを、最初は「通販書店」とみて、次に「ロジスティクス」を持った「取次」でもあることに瞠目した。Kindleを出して「電子書籍プラットフォーム」となったが、二次著作物に関しては事実上制作を外注する「出版社」として現れつつある。この“デジタルの妖怪”に恐怖を覚えるのは無理もないが、ユーザー (読者)とクリエイター (著作者)とのよい関係を再構築するのが先決で、それには自分の会社の現場から始めるしかない。もはや黒船に対する「日の丸」「大手」といった前時代的発想では救われない。デジタルはいまそこにあるからだ。</p>
<p style="padding-left: 30px;">残念ながら、今回の発表（リーク？）のしかたを見る限り、少なくとも「大手」の関係者にそうした自覚はまだ感じられない。(鎌田、01/17/2010)</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<h4>関連記事</h4>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.asahi.com/culture/update/0113/TKY201001120503.html" target="_blank">「電子書籍化へ出版社が大同団結　国内市場の主導権狙い」</a>、Asahi.com、西 秀治、1/13/2010</p>
<p style="padding-left: 30px;">
<p style="padding-left: 30px;">
<div id="_mcePaste" style="overflow: hidden; position: absolute; left: -10000px; top: 0px; width: 1px; height: 1px;">講談社、小学館、新潮社など国内の出版社２１社が、一般社団法人「日本電子書籍出版社協会」（仮称）を２月に発足させる。</div>
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		<title>Wileyなど150社がScribd Storeを利用</title>
		<link>http://www.ebook2forum.com/2009/12/wiley-others-join-in-scribd-store/</link>
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		<pubDate>Tue, 15 Dec 2009 17:20:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Editor</dc:creator>
				<category><![CDATA[Book Industries]]></category>
		<category><![CDATA[Content Business]]></category>
		<category><![CDATA[PDF]]></category>
		<category><![CDATA[Scribd]]></category>
		<category><![CDATA[出版社]]></category>
		<category><![CDATA[米国]]></category>

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		<description><![CDATA[John Wiley and Sonsやシカゴ大学出版局などの中堅出版社が、Scribd Store への参加を発表した。Scribdは、Webベースの文書共有／販売サービスだが、最近電子書店に力を入れている。出版社側と [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img class="size-full wp-image-763 alignleft" title="scribd_logo_4" src="http://www.ebook2forum.com/wp-content/uploads/scribd_logo_4.png" alt="scribd_logo_4" width="119" height="35" />John Wiley and Sonsやシカゴ大学出版局などの中堅出版社が、Scribd Store への参加を発表した。<a href="http://www.scribd.com/" target="_blank">Scribd</a>は、Webベースの文書共有／販売サービスだが、最近電子書店に力を入れている。出版社側としては、アマゾン Kindle にロックインされないために、オープンなPDF版で逆包囲を図ろうとしているようだ。<span id="more-762"></span></p>
<p style="padding-left: 30px;">
<p>Scribd はアップされた文書をFlashに変換し、容易に共有可能にするサービスで、ページに貼り付けられたエンベッドコードを起動することで閲覧できる。YouTubeのドキュメント版といえる。<a href="http://www.scribd.com/store" target="_blank">Scribd Store</a>は、今年の3月にスタートしたもので、出版社と提携し、抜粋をScribdリーダで提供。本体書籍はPDF版でダウンロード販売している。実用書などごく地味なものが多かったが、これまで150社あまりの出版社が利用を始めた。最近では<a href="http://www.scribd.com/simon&amp;schuster" target="_blank">Simon &amp; Schuster</a>も加わって、だんだん書店らしくなっている。Scribdとライバル関係にある <a href="http://www.docstoc.com/" target="_blank">docstoc</a> も同じく<a href="http://www.docstoc.com/Store/" target="_blank">DocStore</a>で小売事業を強化している。</p>
<p>しかしこれがアマゾンに多少とも影響を与えるかどうかは、E-BookのフォーマットとしてのPDFあるいは<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/EPUB" target="_blank">EPUB</a>の今後の成長にかかっているだろう。タッチスクリーンなどの操作性とUI、スマートフォン、E-Readerを含めた各種フォーマットへの対応、Kindle並みのDRMなどをアドビが提供する時期によっては、アドビが一躍このビジネスのキープレイヤーとして浮上するだろう。(12/15/2009)</p>
<h4>参考記事</h4>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.techcrunch.com/2009/12/15/scribd-store-wiley/" target="_blank">Ebooks For Dummies: Wiley Joins 150 Publishers In The Scribd Store</a>, by Erick Schonfeld, TechCrunch, 12/15/2009</p>
<h4>参考サイト</h4>
<p style="padding-left: 30px;"><a href="http://www.adobe.com/products/digitaleditions/" target="_blank">Adobe Digital Editions</a></p>
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