【会期】 2010年8月10日(火) 13:30~16:30
【会場】 日本教育会館(東京・千代田区一ツ橋)
【主催】 E-Book2.0研究プロジェクト
【講師】 中西 秀彦:中西印刷(株) 専務 / 鎌田 博樹: EBook2.0 Forum編集長
【参加費】 10,500円 (税込)/*学生2,100円 ☆ドリンク付。 → お申込みはこちら
企画趣旨
米国でのE-Bookの「大躍進」とiPadの上陸によって、日本での受け止め方も、大きく変わりました。出版に関わるビジネスは、これまでの慎重姿勢が嘘のように、デジタルへ舵を切ったかに見えます。しかし、製作や流通という肝心の問題はまだ未解決といえます。そうした中で、日本を代表する印刷会社が、製作と流通を含む大胆な戦略を発表して注目されました。これまで文字組版と版下制作に深くかかわってきた印刷会社の対応は、デジタル化の方向と速度に大きくかかわっています。
今回のEBook2.0研究講座(第5回)は、ゲストに中西印刷(株)専務・中西秀彦氏をお招きします。中小印刷企業の視点から、これまでのE-Bookの日本的展開を総括するとともに、E-Bookビジネスへの戦略と戦術を検討し、デジタル時代の出版における印刷業の関わりを考えます。E-Bookのメディアとしての発展方向、E-Bookにおいて印刷会社は必要か、出版社は必要か、それぞれどんな役割を果たすのか、デジタ ル時代の出版とは何か、日本型ビジネスモデルは? といった幅広い論点について、皆さまとともに大胆で活発な議論をお願いしたいと考えています。
EBook2.0 Forumで展開された対論シリーズ<E-Bookとデジタル時代の印刷業>を下敷きに、印刷業の視点から“電子書籍元年”を中間総括します。日本の印刷会社は、欧米と異なり、もともと出版製作に深く関わってきましたが、最近ではE-Bookビジネスへの積極的なコミットメントも目立っています。
講演内容
「”電子書籍元年”の中間総括-印刷業界の視点」 講師:中西秀彦(中西印刷株式会社)
中西秀彦さんは、印刷文化史・情報社会論についての研究・著述・講義などの活動を展開されながら、京都の老舗印刷会社でIT化に20年以上取組んでこられましたが、新著『我、電子書籍の抵抗勢力たらんと欲す』では、軽薄な電子化推進論と一線を画した「抵抗勢力」論を提唱、印刷業界が主体として参加する出版ビジネスの再構築を目ざした軟着陸戦略を語っておられます。
「E-Bookにおける付加価値とビジネスを考える」 講師:鎌田博樹(EBook2.0 Forum主宰)
蜃気楼のようなiPadブームに大きく振れた日本での“電子書籍元年”の前半を振り返りつつ、E-Bookにおける技術的な付加価値と、印刷会社にとっての可能性、可能なビジネスモデルと移行戦略について仮説を提起したいと考えています。
<見どころ解説>
ゲスト講師紹介
中西 秀彦氏 :中西印刷(株) 専務取締役
印刷会社の経営・大学の非常勤講師・文筆活動・講演活動を展開。専門領域は印刷文化史・情報社会論・その他、京都在住 niftyのフォーラムでは「京都の若旦那」のハンドルで20年間活躍。ツイッターではhidecon6著書は「活字が消えた日」他、6冊。日本ペンクラブ言論表現委員。新著『我、電子書籍の抵抗勢力たらんと欲す』(印刷学会出版部刊)。
http://olj.cocolog-nifty.com/weblog/2010/07/post-6643.html
☆中西氏は、当EBook2.0 Forumでの連載対話シリーズ「EBookと印刷業」の著者です。
- 第0回:E-Bookとデジタル時代の印刷業<解題>
- E-Bookと印刷業 (1):印刷業こそ先頭にいる
- E-Bookと印刷業 (2):紙の桎梏と呪縛からの解放へ
- E-Bookと印刷業 (3):版が付加価値を生む
- E-Bookと印刷業 (4):生き残りをかけた軟着陸戦略
- E-Bookと印刷業 (5):デジタルプラットフォーム
- E-Bookと印刷業 (6):デジタル時代こそ創造的協調
FAQ:E-Book2.0研究講座シリーズとは?
「21世紀における出版 (E-Book 2.0)とは何か」という問いに答えることを目ざして、さまざまなテーマを取り上げながら、テクノロジーとビジネス、マーケットの3つの軸で分析-総合を行います。新しいパラダイムを3次元的に解明し、E-Bookビジネスに関わるプロフェッショナルの方々に指針となる内容を提供できるよう企画されています。
現場のリーダーから経営層まで、幅広いエグゼクティブの参加が多いことも特色のセミナーシリーズです。(開催実績 /全体企画)
[…] 第5回 研究講座「”電子書籍元年”の中間総括-印刷業界の視点」 […]