米国書籍販売者協会(ABA)はこのほどオンデマンドブックス社(ODB)との間でオンデマンド印刷・製本機Espresso Book Machine (EBM)に関するマーケティング提携を行うことを発表した。ABAは加盟書店に販売するほか、出版社から許諾を得る上での協力を行うという。「品切れなし。書店で買えるPoD」は一定のインパクトが期待される。ライバルが存在しないことも災いしてか、伸び悩んできたEBMの普及につながるかどうかが注目される。
オンデマンド印刷は、大学、図書館、研究機関などから普及を始めているが、マシンの販売台数はほとんど伸びてこなかった。しかし最近では、オンライン書店(アマゾン)、大手取次(イングラム)、大手印刷会社(RRダネリー)がサービスを開始するなど、出版社の在庫/販売管理受託との関係で重要なサービスとして力を入れるようになってきた。PoDはE-Bookと在来型出版のハイブリッド的な形態だが、ビジネスインフラが整備されることで普及と技術革新(機能、性能、価格の多様化)が進むことになるだろう。以下はEBMのデモビデオだが、以前よりは速く、操作性もよくなったようだ。 2011-05-15
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