人類の進化(学習過程と社会的行動)を解明する社会的学習理論は、言語による社会的学習能力の獲得の成果について多くを語っている。しかし、重要なことは、言語能力によって、人間が社会的・進化論的ジレンマを抱えたことのほうだ、と進化の統計モデルを考案した英国レディング大学のマーク・パーゲル博士(進化生物学、王立協会フェロー)は、TEDの講演で述べている。では米中貿易戦争のような事態は、どのように理解すべきだろうか。中国はいわゆる「中進国の罠」を大国化戦略で抜け、日本が失敗し、米国が直面している「大国の罠」を経験するだろうが、ここでも「社会的言語」を機能させることが出来るかどうかが鍵となるように思われる。 ... [続きを読む]
Industries
出版最後のアナログ問題 (1):制作
アマゾンCreatespaceは、Kindleエコシステムにおいて戦略的に重要な部分を受け持っていた。それは、デジタル中心のプロセスと市場においても、印刷本の提供が持続可能であることを保証するものだ。読者のニーズをよく理解していたアマゾンは、印刷本の制作システムの現代化に本気で取組んで、ほぼ完成したと思われる。 ... [続きを読む]
「セルフパブリッシング」と出版の間
出版マーケティング再考(2):流行と不易―モノからヒトへ
出版マーケティング再考(1):なぜいま?
オープン・パブリッシング・フォーラム(電子出版再構築研究会)第1期(7-9月)は、まずマーケティングからスタートする(7/25)。デジタル出版はコンテンツではなくマーケティングによって成立し、これを制するものが市場を制する。マーケティングは釣りやスポーツ、ゲームのようなものだ。「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。」(論語) とはいえ、食わず嫌いな人も多いので、まず知るところから始めよう。 ... [続きを読む]
Amazonとつき合う5ヵ条:(4) ブックビジネス
Amazonとつき合う5ヵ条:(3)最強のメディア
EBook2 Magazine (Vol.2, No.2, 9/29) +Review
9月の最終週はアマゾンの新製品発表で慌しかった。短時間に多くの情報を頭に詰め込むと疲れる。今回はiPadの発表時より疲れた。アマゾンの発表は、深く読み込まないと意味が分からない。すべての製品/サービスが、単独の事業ではなく、物販を含めたアマゾンの事業の中で位置づけないと理解不能だからだ。だから、タブレットでいえば、製造原価がビジネスモデルを知る手がかりとなり、クラウドが提供する機能がパフォーマンスを評価する手がかりとなる。 ... [続きを読む]
アマゾン・タブレットの足音が聞こえる
「抵抗勢力」論2年目の電子版
中西秀彦氏の『我、電子書籍の抵抗勢力たらんと欲す』に6月1日、アプリ版 ($6.99)が出た。本サイトの対論シリーズ(E-Bookと印刷業)にも関係し、大きな反響を読んだ本が、ほぼ1年でデジタル化されたわけで欣快に堪えない。「遅すぎたんじゃ?」とか「あれ抵抗やめたの?」という疑問をお持ちの方もおられると思う。そのあたりはご本人の説明を待ちたいが、4月に書かれた「2年目の電子書籍抵抗勢力」などで筆者は納得しているつもりでいる。 ... [続きを読む]