「和本論」を下敷きにした Project Beyond G3 (Gravity of Gutenberg Galaxy)のコンセプトを、フランクフルト・ブックフェアとフランクフルト大学の共催による「デジタル出版創造的アイデア・コンテスト」に提案したところ、意外にも最優秀3件の中に選ばれた(→リリース)。とりあえず、10月10日の授賞式当日に使用したプレゼン資料を掲載する。 ... [続きを読む]
UI/UX
読む環境としてのiPadと印刷紙を比較する
UI/UXに関する調査・コンサルティングを専門とするフランスのMiratech社は、新聞を例に、紙との対比でみたiPadの認知心理学的特性に関するサーベイを行いホワイトペーパーを出して、かなり有益な事実を明らかにしている。この新しいメディア・デバイスは、かなりユニークな特徴を持っていて、これを通じて得た情報は、記事の本数で多いものの表面的で、印象は薄い。広告の熟視率は同じ、とのことだ。情報を探すには一覧性・選択容易性が必要になり、読むには集中性/維持性が必要になるが、これらはトレードオフの関係にある。当たり前のことだが、万能なものはない。 ... [続きを読む]
ポップアップ式検索ユーティリティ Apture
本サイト(EBook2.0 ForumとMagazine)に、語句を選択 (ドラッグ&ドロップ)すれば、ポップアップ画面が開き、その語句の検索結果を表示するウィジェットを取り付けましたので、ぜひお使いください。これに伴って、一般的な用語解説やサイトへのリンクは、減らすことにします。欧米の主要ニュースメディア・サイトなどで高い評価を受け、多国語にも対応する「Apture」というウィジェット(JavaScriptのコード)をサイトに組込んだことで可能になったものです。今後もユーザビリティと安全性が確認された機能を追加していきますのでご期待下さい。 ... [続きを読む]
ハンズフリーなiPadスタンドHanfree
タブレットをどういう姿勢で使うか、基本があるわけではない(必要もないのかもしれないが)。ただ、膝の上は不安定で、デスクの上は退屈、ベッドの上は怖い。iPad 2は軽量だが初代に比べて頑丈ではない。答は「専用スタンド」だろう。しかし、クールなスタンドを考えるとなると簡単ではない。Hanfreeは、見たところすばらしい(ビデオ)。これはKickstarterという資金公募プラットフォームを使ったデザイン・プロジェクトで、50ドル以上を出資すれば小売価格($79.95)より安く入手できる(海外送料$40)。200ドル以上なら、ウッドベースに榛の木製を使ったサイン入り特注品も。申込締切は米国東部時間で5月11日午後3時43分(日本時間12日午前4時43分)。 ... [続きを読む]
E-ReaderのUXとアナログ・デザイン
印刷製本された、実体としての本の文化からE-Reader/E-Bookが何をどうやって継承し、デジタル時代の文化=ビジネスを再構築するかは、けっして迂遠な問題ではない。アマゾンのKindleの成功の一因は、ユーザーの前からガジェットとしての存在を消し、読書の世界に惹き入れ、またユーザーの好みで自在に姿を変えていく優れたデザインにあったと考えられる。表紙や装丁が出版プロジェクトの重要な要素であるように、ユーザーの「もの」として受け容れてもらえるかが問われるからだ。読書はそれほどデリケートな体験だ。ここではアナログデザインへのアプローチを考えてみたい。 ... [続きを読む]
「iPad元年」のビッグバン
ガートナー社は11月4日、「ガートナーからCEOへ、iPadのチャンスを掴むのは今」と題したプレスリリースを発表し、iPadが(かつてiPhoneがスマートフォンあるいは携帯電話を再定義したように)ニッチなどではなく、まったく新しい“メディア”を生み出したが故に、すべての企業経営者はそれに対応しなければ大きな機会を失い、競争上不利に陥ると警告を発した。ITビジネスにおける同社の予測の的中率はよくて半分くらいだと思うが、これには同意せざるを得ない。 ... [続きを読む]
E-Bookにおけるデザインと画面の関係 (♥)
スティーブ・ジョブズ氏が、最近“7インチiPad”の可能性を否定した際に述べた言葉は、 E-Bookあるいはタブレット・アプリのデザインにとって非常に重い意味を持つことになるだろう。人間工学は移り気な市場に優先する。モバイル性に難がある10インチは、それでも人間工学的に必然性のあるサイズなのだ。iPhoneの画面のように、iPadの画面サイズもほぼ固定した。これでデザインはこの2+n次元空間をひとつの規格サイズとすることになる。[EB2 Magazine No.5より=要登録] ... [続きを読む]
Skiff/Marvellが演出するニュースリーダ技術 (2)
絶好調が伝えられる Kindleだが、気になるのは、大画面版の Kindle DXについてのユーザーの評判が Kindle 2に比べてよくないこと。じつは、バージョンが新しいほど「満足度」は落ちている。筆者なりに理由を推定すると、画面なのではないかと思われる。これは大問題で、Kindleのアキレス腱ともいえる。スキッフ(Skiff)社がプラットフォーム構築にあたって、まずここにフォーカスした理由だ。 ... [続きを読む]
DESIGN IT! 視聴記 (3):UX向上のための視点
UXじたいは顧客サービス最適化の手段であるが、目的に合うように設計し運用するのは、いくらツールや手法が充実しても簡単ではない。日立の長氏は金融ビジネスにフォーカスしながらも汎用性のある視点を、豊富な事例とともに語った。 ... [続きを読む]
DESIGN IT! 視聴記(2):クラウド時代の開発環境
カンファレンス・レポートの続き。Windowsの「否定形」とも言えるAzureにおけるアプリケーションとUI開発環境。UI/インタラクションのデザイナーとシステム開発者の協業が見えてきたのは喜ばしいが、その先の問題は何かを考えさせられた。 ... [続きを読む]