2019年2月14日 第9巻22号 [通巻438号]|♥=会員記事(有料)|会員ログイン

February 14, 2019—Vol.9 No.22, IN THIS ISSUE—

ANALYSIS & COLUMN

人類最古のメディア「文字なき声」の復活

30年ほど前から、デジタルで「本」のかたちがどう変わるかが注目され、本誌もそれをテーマとしてきたが、考えていたのは、読める/使える「本」に囚われていたのではないかと最近は反省している。本は同じ「形」とともにだけあったわけではなく、文字・図形とイコールでもなかったからだ。デジタルが復活させたのは、限定なしの言語コミュニケーションだった。 … [続きを読む...]

文字出版を超える音声出版へ(♥)

米国Audibleは2月7日、新作戯曲作家支援のために2017年に立ち上げた500万ドル基金 Emerging Playwrights Fund の対象者を発表した。「物語りの次の舞台」をキャッチとするAudible Theaterのオリジナルコンテンツを満たすためのものだが、活況を呈する市場で「オーディオ・ファースト」が一大市場になるかどうかが注目されている。[全文=♥会員] … [続きを読む...]

NEWS & COMMENTS

オーディオブックまたも米国出版社を救う

米国出版社協会 (AAP)は、会員1,375社分の2018年販売実績を発表した。かつては米国出版界を代表した在来の大手・中堅出版社で、AAPに売上情報を提供している企業という限定付だ。売上は前年比4.6%増の78億3610万ドル(8,620億円)。紙は堅調、E-Bookは生彩なく3.6%減だが10億ドルを確保。A-Bookは37.1%と躍進を続けている。デジタルの合計は約19%。 … [続きを読む...]

あとワン・ストライクで「アウト」のB&N

米国最大の書店 (Barnes & Noble)の名前は2019年の出版メディアの「予想」からは完全に消えていた。十分「予定」に組入れているものの、話題にするにはまだ気持の整理がついていないというあたりだろう。しかし、米国の投資情報サイトInvestorPlace は、「もう1Q悪い数字を出せば破産申請」と評価した。次の4Q (2019年2月末まで) の発表は3月7日と予告されている。 … [続きを読む...]

没落する紙、付き合うデジタル:平成30年の出版

出版科学研究所は1月25日、『出版月報』1月号で2018年(1~12月期累計)の出版市場規模を発表した。紙(書籍・雑誌計)は5.7%減の1兆2,921億円。デジタル市場は前年比11.9%増の2,479億円。全体で1兆5,400億円で、デジタルが紙の減少幅を緩和したことになる。デジタル比率は16%で前年から2ポイントあまり増えた。 … [続きを読む...]

Monthly Review

マンスリー・レビュー:印刷の21世紀 (♥)

[EB2 Magazineマンスリー・レビュー 2月号] 1月に最も読まれた記事の1本は、「アメリカの「大凸」が年内に合併!」という年明け早々の記事だった。出版印刷の最大手2社のことを「大凸」と呼ばせていただいたのだが、すぐに意味は通じたようだ。印刷は近代出版の母体であり、聖書の印刷で始まった「出版」は「紙幣」とともに印刷の社会的地位を象徴していた。 … [Read More...]

21世紀のメディアとマーケティング(♥)

[EB2 Magazineマンスリー・レビュー 2月号] Web時代にマーケットはコンテンツではなくコンテクストに感応するようになった。印刷という「高信頼、非同期、低精度」のメディアは「低信頼、同期、高精度」のWebソースに広告を奪われ、有効なコンテクストを再発見する戦略を必要としている。そこで今年の page 2019のテーマは、「デジタル×紙×マーケティング」となった。問題はその先だ。「お客様」探しの連鎖にどう対応するか。[全文=♥会員] … [Read More...]

2018年の誌面から:出版の再構築 (♥)

[EB2 Magazineマンスリー・レビュー 1月号] 昨年の本誌アクセスランキング1位は、ちょうど1年ほど前に書いた「近づく旧出版エコシステムの解体」(01/04)だった。2017年の国内出版物(書籍+雑誌)の販売額が前年比で過去最大の落ち込み幅(7%減の1兆3,700億円)となったデータにコメントしたものだ。その後を別の観点から振返ってみよう。 ※マンスリー記事は会員向けです … [Read More...]

アマゾンはどんな「本屋」か (♥) [トレンド2018]

[EB2 Magazineマンスリー・レビュー 1月号] 旧出版エコシステムは解体しつつあるのだが、出版そのものは斜陽のようには見えない。その奇妙な感覚を、大手出版社のCEOは "arrested decline" という奇妙な言葉で表現した。「落ちそうなのに浮揚している」ということだが、筆者なりに真意を推測すると、努力というより「他力」に救われていると理解した。「他力」とはアマゾン以外に考えられない。(参考記事「フランクフルトBF2018開催:前方に暗雲(♥)」) ※マンスリー記事は会員向けです … [Read More...]

前号 / 前々号 — V9N21, V9N20

ビジネスモデルを確立したOpen Road (♥)

バックリスト・タイトルの販売で最も成功したデジタル出版社として知られる Open Road Integrated Media (OR/M)は1月23日、出版社向けに提供を始めたマーケティング・サービスが2.5倍に拡大したことを発表した。2018年は30社以上の6,100タイトルを扱い、WSJやアマゾンのベストセラー・リストに数点をランクインさせている。 … [続きを読む...]

Wattpadの「AI駆動出版」(♥)

英国の出版情報誌 The Bookseller (2/4)が、Wattpadの新しい出版部門Wattpad Booksについて同社のアシュリー・ガードナー氏にインタビューをしている。小説投稿サイトが出版に向かうのは自然だが、Wattpadは巨大なコミュニティを持ちながら、なぜ異常なまでに長い時間を費やしたかに注目が集まっている。[全文=♥会員] … [続きを読む...]

販売と貸出の歴史:著者と読者が出会う時 (♥)

江戸時代は出版/読書文化が繁栄した時代で、質的にはもちろん、展観会などを見る限り、多様性という点でも「不足感」は感じられないほど充実している。しかし、発行部数を見る限り、幕末に爆発的に増加したものの、そう多くはない。150年前の日本は国際的に比較しても平均的に読解能力は高かった言われるが、本はどこでどう流通したのか。[全文=♥会員] … [続きを読む...]

「サブスク」離陸成功の意味:(2)「貸本」復活 (♥)

「サブスク」は、アマゾンのフラクタル(相似形)なビジネスモデルの深いところにあり、「プライム」から各種のコンテンツの"Unlimited"サービスに広がる。しかし、いまScribdという、普通サイズのブックビジネスが100万人という大台に達した意味は大きい。出版社も、いや書店も、「読者」を「顧客=会員」にしたいと考えている人は考えていただきたい。 [全文=♥会員] … [続きを読む...]

「再販制は死んだ。出版万歳!」

アマゾンジャパンは1月31日、取引出版社(現在約3000社)との間で「買切条件で仕入」、同時に「自動発注システム」を全商品に対して試行するという新方針を記者会見で発表した。返品率を現在の20%から引下げるのが目標というが、在庫品の値下げ販売(協議制)を含んでおり、事実上の「卸販売」への移行を意味する。 … [続きを読む...]

サードパーティ販売の増加で不況知らずのアマゾン決算

アマゾン本社は2018年の決算を発表し、売上が31%増の2,329億ドル、利益は3倍増の124億ドルであったことを明らかにした。成長の増加分は主にサードパーティ販売の貢献が大きく、Q3のホリデーシーズンの販売件数では通常販売分を上回った。アマゾンの「購入ボタン」を使用する出版社や著者が増えていることとも関係がある。 … [続きを読む...]

「サブスク」離陸成功の意味:(1)Scribd

Scribdは1月28日、定額読書サービスの会員数が100万人を突破したと発表した。アマゾンに先駆けて2013年に立上げ、Oysterの撤退や、Kindle Unlimitedの独走、「読み放題」(unlimited)をめぐる紆余曲折を経た後の大台到達で、同社とサブスクリプションの持続力は実証されたと思われる。「どんな定額制サービスでも転換点となる数字」と自賛するに足る。 … [続きを読む...]

Wattpad出版の狙いはアマゾン対抗!?

Wattpadは1月24日、映像制作の Wattpad Studiosに続いて初めての出版部門となるWattpad Books の創設を発表した。E-Bookのほか、印刷本は北米の大手書店チェーン(IndigoやBarnes and Noble)でも販売されるという。YA向けとなる最初の6タイトルは、Wattpadで高い人気を博したコンテンツで今秋発売される。 … [続きを読む...]

CLIP BOARD

本誌で取り上げていないニュースや他メディアのE-Book情報を、毎週ご紹介しています。2017年 | 2016年 | 2015年 | 2014年
  • 「天才」川上氏の一敗地 動画戦国時代、ニコ動低迷 -2/14 日経電子版
  • 「意味のない法改正」「イラスト界が壊滅する」 違法ダウンロード対象拡大で漫画家らが“反対集会” -2/8 IT Media
  • Amazon、インディーズ無料マンガ基金を継続 - 2019年1月から12月まで総額5,000万円をマンガ作家に分配 -2/12 Amazonブログday one
  • あらためて、「浮上せよ」と活字は言う -2/4 マガジン航
  • JPRO、データベースを書協と統合 -2/8 新文化オンライン
  • 出版物流協議会、「五位一体」で改革に臨む -2/12 新文化オンライン
  • 「謝恩価格本フェア」参加出版社募集中、締切り迫る -2/14 新文化オンライン
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン、オンラインショップを今秋リニューアル -2/11 HON.JP
  • 米アップルの電子雑誌定額読み放題サービスに出版社側から不満の声 -2/14 HON.JP
  • 「諦めが悪いんですよ」電子専門出版社の生存戦略 ~ 株式会社アドレナライズ 代表取締役 井手邦俊氏インタビュー -2/14 HON.JP
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