マクミランがイングラムと提携しPODサービス(♥)

ls_logo1マクミラン社は9月21日、米国の書籍卸最大手のイングラム社(Ingram Content Group Inc.)と提携し、オンデマンド印刷(POD)および配送サービスを開始することで合意したと発表した。マクミラン社は、在庫を最適化しつつ“ロングテイル”タイトルを迅速に配送できる体制を構築する。イングラム社はEspresso Book Machine (EBM)を使ったLightening Sourceというサービス網を構築している。

書籍のオンデマンド印刷サービスは、Googleの支援のもとに、大学などの書店を中心に広がり始めているが、大手出版社と書籍卸が提携した本格的商用サービスが開始されることは、出版ビジネスの基本的なサービスメニューに加わることを意味する。アマゾンに圧迫されているイングラム(テネシー州ナッシュビル)としては、PODを反攻のきっかけとしたいところだろう。同社はロジスティクスに強く、出版社の在庫を引き受けていた。在庫が減少するぶん、PODでトラフィックを増やしたいところだろう。ただしB2Cにはまったく弱いので、出版社、書店などが効果的に受注してくれないと厳しい。おそらく近い将来、オンライン販売サイトのオプションにPODが加わることになるだろう。

圧倒的に多くの人が印刷本を読み、なお多くがE-Bookより紙で読むことを望んでいるなかで、PODは書店や図書館だけでなく出版社にとっても重要なサービスとなる。EBMのビデオにあるように、印刷・製本そのものはかなり安く・速くなったので課題は、サービスネットワークとロジスティクスの構築と最適化で、これが出来れば印刷・製本機の価格性能比は向上していく。その意味で、本のロジスティクスにおいて最強を誇ったイングラム社のサービスが軌道に乗るかどうかは、日本での展開に大きな影響を与えるものと見られる。

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