米国市場は7月にスランプ脱出

IDPFの発表した数字によると、7月度の米国のE-Book販売は、4,080万ドルと過去最高値(1月の3,190万ドル)を更新し、前月比で37%の増加、前年同月比では2.5倍の規模となった(卸値ベース)。米国のE-Book市場は、1月に最高値を記録した後、月次ベースでは“低迷”の徴候を見せており、2Qで初のマイナスを記録したことから、これが成長曲線の鈍化につながるかどうかが注目されてきた。簡単に要因を分析して、今年後半を占ってみたい。

4~6月にかけて27.4M→29.3M→29.8Mと推移した後での40.8M(対前月比37%増)という数字は、Kindle 2の値下げを中心としたE-Readerの低価格化による刺激が奏功したことを示しているとみられる。また、ほとんどの出版社がE-Bookへのシフトを本格化したことで、新刊・既刊本のキャンペーンが様々なチャネルで継続的に行われるようになってきている。7月の数字は、2Qの停滞が短期的で、市場が“調整”を終えて次の成長期に移行したことを示したものと見られる。リーダの低価格化とコンテンツの量的・質的拡大で、3Q全体では1億ドルの大台を超えて1.2億ドルを目ざすと見られる。本誌は年末までの米国のトレンドを、とりあえず以下のように予想する。

  • 6''のE-Readerは、平均価格が150ドルを下回り、年末にかけて100ドルに向かう
  • 愛書家から一般消費者、学生などに市場が広がることで新たな成長段階に入った
  • VookInklingなどの拡張型コンテンツ開発環境が、タブレット向け新市場を開拓する
  • コンテンツの低価格化の流れは止められない(売れるものは安くなる)
参考記事
  1. 「米国市場“四半期マイナス”の読み方」、by 鎌田、EBook2.0 Forum、08/24/2010
  2. E-Sales Resume Uptrend with a Vengeance, by Richard Curtis, E-Reads, 09/20/2010
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