韓国の大手書店、キョボ(教保文庫)は11月21日、クァルコム社の5.7型(1024×768画素)カラー電子ペーペーパー・スクリーンMirasolを初めて搭載したKYOBO eReaderを発売した。注目の価格は34.9万ウォン(約2.3万円)という戦略価格。クァルコム製1GHzプロセッサでAndroid 2.3カスタム版を駆動する。ビデオ表示も可能なのでタブレットと考えることも可能だが、キョボでは教育関係をターゲットにしているとしている。
キョボはeReader向けにまず9万点のE-Bookとビデオ教材を提供する。SNSと英語の読み上げ機能、辞書、雑誌その他のコンテンツが付いている。電池寿命は長く、通常使用で3週間とされている。キョボが独自のコンテンツ配信プラットフォームを持ち、教育というニッチ市場にフォーカスしていることは、韓国政府の進める電子教科書プログラムと関係がある可能性が強い。キョボとしては韓国以外の販売は行わないようだが、eReaderはクァルコム製なので、Slash Gearなどは、他社からの同等製品がCES 2012で発表されることを確実視している。
Mirasol製品がこの価格で登場したことは驚きで、1Q12にも登場が噂されているアマゾンFireの次期製品にも使われる可能性が現実化してきた。クァルコムの供給能力にもよるが、2012年はカラー電子ペーパー製品が続々と市場に登場することは確実といえよう。 ◆ (11/24/2011)