タイム雑誌帝国再構築にデジ・マーケの女王登場

米国のタイム・ワーナー社は11月30日、今年2月以来空位となっていた世界最大の雑誌出版社タイム社のCEOに、世界最大のデジタル・マーケティング会社 Digitas Inc.(ボストン)のローラ・ラングCEO(写真右)を指名し、新年1月から暫定経営委員会に代って指揮を執ることを明らかにした。メディアの構造転換が進み、大型雑誌の広告収入が落ち込む中で、次期CEOにはブランド・マネジメントやデジタル広告など、ビジネスモデルの再構築に手腕を発揮することが期待されている。

大手雑誌出版のメレディス社から転進した前任者のジャック・グリフィン氏(写真左)は、「非情な経営スタイルが社風と合わず、混乱を招いた」とわずか半年でその座を追われた。効率優先のリストラを強権的に推進したことで人材の流出を招いたようだが、前任のアン・ムーア氏が勤続30年の生え抜きであったこともあり、拒絶反応が強すぎたようだ。ラング次期CEOは、内部昇格ではなく、出版業界出身でもないが、雑誌ビジネスの胃袋ともいえる広告の分野で、目覚しい業績を残してきた。デジタル・マーケティングの技術的知識、プロジェクトでのリーダーシップ、デジタスを短期間で世界的企業にした経営手腕、広告主との関係で発揮された外交手腕などは、タイム社が最も期待するものだろう。

ラング氏はMBAの名門、ペンシルヴァニア大学ウォートン校を優等で卒業。コンサルティング会社、マーケティング会社の幹部を経験し、大手企業の戦略マーケティングを担当。デジタスの米国事業で実績を上げ、2008年にワールドワイドのCEOに就任した。Advertising Ageなどから表彰されている。  (12/01/2011)

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