EPUB3は仕様として正式化されているが、EPUBコンテンツを販売するには、それがEPUBの要件を満たしていることを検証しておく必要がある。IDPFはこの作業を容易にするためにスリープレス・コンサルティングのEpubCheckという無償ツールの提供を行っているが、1月15日、EpubCheck 3.0のベータ版が出た。様々な形で利用され、EPUB3の普及を促進することになる。
EpubCheckは、EPUB標準の著者たちが参加し、主としてアドビ・システムズによって開発された。EPUB2.0以降に対応してEPUBフォーマット上の誤りを検出する。OCFコンテナ構造、OPFおよびOPSのマークアップ、内部参照の整合性がチェックできる。スタンドアロンのJava (1.5+)コマンドライン・ツールとして実行できるほか、Javaサーバ側のWebアプリケーションとして、またはJavaアプリケーションのライブラリとして使用できる。ただし、使用に当たってはコマンドラインでのJavaの使用に精通している必要がある。
標準が実際に使われるためには、開発ツールとともに標準的な検証ツールが不可欠で、とくに後者は標準とともに無償で提供されることが望ましい。市場や技術環境の変化に対応するためには、普及は迅速である必要があり、それが標準の価値を決定することになるためだ。IDPFは適切なイニシアティブを発揮している。 ◆ (01/19/2012)