「ハリー・ポッター」シリーズのE-Book版が、OverDriveのネットワークを通じて世界約1万8,000の学校/図書館に提供されることが2月27日にPottermoreから発表された。英、仏、伊、独、西の5ヵ国語が先行し、順次20数ヵ国語に拡大していく。KindleおよびEPUBフォーマットで提供されるので、事実上ほとんどのデバイスで読むことが可能になる。MP3オーディオ・ブックは、PC、スマートフォンおよびiPodで利用できる。
Pottermoreと契約したOverDrive(オハイオ州クリーブランド))は、図書館向け配信プラットフォーム・サービスを提供している。すでに4億冊を販売し、読書教育にも効果があることが評価されている特別なコンテンツだけに、学校へのE-Reader/E-Book普及促進にもつながると思われる。同書はJ.K.ローリング氏のサイトを通じて販売されることが昨年春に発表され、ソニーをパートナーとしてPottermoreベータ版が開設されたが、商業サービスは無期延期され、理由は明らかにされていなかった。今回もPottermoreについては何の発表もない。図書館への提供開始は、期待への空白を埋めるにはほど遠いが、この世界的ベストセラーのE-Book版がとりあえず間接的に利用可能になったことは歓迎されよう。 ◆ (02/28/2012)