E-Book購入者は何でも良く買うとBISG調査

米国出版産業のシンクタンクであるBISG (Book Industry Study Group) [»関連]は2月28日、E-Bookに関する消費者行動調査(Vol.3)の最新レポートを刊行し、E-Book読者の半数以上が(印刷本も含めて)書籍購入を増やしており、3分の1以上が一般の通販サイトの利用も増やしていることを示した。しかし同じく3分の1以上は実書店からの購入を減らしている。紙かデジタルか、というフォーマット以上に、リアルかオンラインか、という購入行動の問題が大きい。

パワー・バイヤーの動向を毎月フォロー

「E-Book読書に関する消費者態度動向」(Consumer Attitudes Toward E-Book Reading)と題されたこの調査は、2009年11月以降、バウカー社 [»関連]の調査部門であるBowker Market Researchが実施し、E-Bookあるいは読書端末を持つパワー・バイヤー(毎週E-Bookを購入している消費者)約6,000人を毎月フォローしている(つまり一般消費者ではない)。BISGのアンジェラ・ボール副理事は「E-Book市場は急速に進化しており、消費者の態度や行動は、年単位ではなく月単位で変わっている。この調査の強みの一つはパワー・バイヤーをモニターしていることで、彼らが市場の動きを予告し、次に起こることに備えさせる」と述べている。

調査から浮かび上がったことは、3分の2近くが購入点数を増やし、半数近くは(フォーマットを問わず)書籍購入の金額を増やしているということだ。これは出版社にとって歓迎されることで、オンラインでの購入が習慣化し、それによって購入額が増えることを示している。読書端末としては、専用E-Readerが60.9%と支配的であるものの10ポイントあまり比重を落とす一方、タブレットが17%と前回調査より4ポイント上がり、スマートフォンも5.3%から9.2%に上がっているなど、広がりを見せている。

パワーバイヤーは書店にとっても上得意客であるはずで、彼らが来店/購入を減らすということは、書店の存続にとって好ましいことではない。「去るものは日々に疎し」ではないが、足が遠のけばますますオンラインに傾斜するという悪循環になり、来店しても購入はオンラインでという行動につながりやすいからだ。調査では29%が地元の書店からの購入を減らしたと回答している。独立系の書店でオンライン・マーケティングを行うことは簡単ではないが、店舗以外に顧客とのコミュニケーションをとる場が他にないとすれば、必要なことだ。  (03/01/2012)

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