ゲームなどアプリの収益モデルは、ストアを介したアプリ内決済(IAP)が中心を占める。モバイル・アナリティクス専門の調査会社、Flurry社がアップル、アマゾン、Googleの三大プラットフォームで販売しているアプリの活発なユーザー(DAU) 1,100万人を対象に、1月中旬~2月末の45日間の売上を推計したところ、アマゾンApp StoreがすでにアップルのiTunes App Storeにかなり迫っていることが明らかになった。Google Play (旧Android Store)は大きく水をあけられている。
iASを100%とした相対比では、AASが89%、GPが23%となっているが、Kindle Fireが登場して3ヵ月あまりのアマゾンの存在がすでにアップルに迫るものとなったことが特筆される。アプリ開発者からすると実質的にアマゾンAASが最も重要なプラットフォーム(収益を生むサイト)として浮上していることを意味する。Androidを分岐させて、ユーザーをAAS/KFに呼び込もうとしたアマゾンの策は成功した。Flurryは、Googleの「コア・コンピテンシー」であるオンライン検索と広告に関するテクノロジーは、ストア体験を提供してきたアップルとアマゾンに歯が立たなかったと結論づけている。Google内部のマネジメントをめぐる問題も指摘されているが、Android Marketを担当していたエリック・チュー氏が退いて、Google Musicを立ち上げたジェイミー・ローゼンバーグ氏に替っている。
なお、ゲーム分野では無料アプリをダウンロードして有料でプレイするというスタイルが普及し、同時にトップ100のプレミアム・ゲームによる寡占化傾向が強まっている。55万のアプリのDLが250億に達するアップルや40万のアプリで100億DLというGoogle Androidだが、アマゾンは最も効率の良い市場にアクセスしたことになる。アマゾンはとにかく消費的なプラットフォームなのだ。◆ (04/03/2012)