Koboは、特定のコンテンツについて、著者が作品中にノートを書き残したり(Author Notes)、読者が著者に質問を送ることができるサービス(Author Chat)を開始したことを明らかにした。Reading Life™の拡張機能として昨年9月に登場したKobo Pulseというソーシャル・リーディング機能は、Facebookと連動しており、E-BookをSNS環境と統合することが出来る。ただし、現在のところ対応するのはiPhone/iPadのKoboアプリのみで、Kobo Pulseを搭載しているkobo Voxではまだ対応していない。iOSのほうが機能的に容易だったためとみられる。
現在、Koboがプロモーションしているのは、ジーナ・ショウォルター(Gena Showalter)の"The Darkest Seduction"という作品($5.79)で、4月16-22日の期間中、読者はPulseを通じて著者とチャットを交わすことが出来る。著者と読者を直接つなぐという機能は、基本的に一方通行で行われてきた読書体験に新しい要素を加えるものと期待されている。筋や登場人物について、一般読者が著者の意図を記したノートを読んだり、直接疑問をぶつける、というスタイルは、著者の書き方にも影響を与える可能性がある。
Koboは、ソーシャル・リーディング(SR)に最も熱心なサービスとして知られている。価格競争では限界があるだけに、SRが熱心な読者層の確保にどれほど効果を持つかが注目される。こうしたサービスには著者の協力が不可欠だが、作品や著者の対象を確保できるかどうかがKoboにとって重要な意味を持つと思われる。◆ (04/12/2012)