中国Duokan (多看)がVC資金1,000万ドルを調達

Kindle向けファームウェアなどで知られる中国・北京市のE-Bookサービス企業Duokan (多看)は、徐小平氏を含む有力なベンチャー投資家のグループから1,000万ドルの資金を調達した(TechNode, 5/14))。中国ではまだKindleは販売されておらず、中国語コンテンツも販売されていないが、個人輸入などで入手された端末はかなりの量に達していると言われる。この会社は2010年以降、各種のKindleデバイスで中国語コンテンツを利用できるソフトウェアをコンテンツとともに提供している。

Kindleを“乗っ取”って独自の中文用書店に改造

Duokanはほかに、Android、iOS、Windows Phone、Apple TVなど主要なプラットフォーム向けのアプリも提供しており、マルチ・プラットフォームは得意なようだ。Duokan for Kindleは、じつにユニークなKindle改造ファームウェアで、通常のKindleを、EPUBやMOBI、PDFなどを含む複数のフォーマットをサポートする汎用の中文E-Readerに変え、独自の中国語ブックストアをオンラインで利用して「数百万点」のコンテンツを利用できるという。Webサイトを見ただけだが、ゴシック系、明朝系、楷書系の3書体を搭載し、組版の品質も高い。

日本ではPDF変換ソフトの「青空Kindle」以外にKindleを独自ローカライズした例は聞かないが、DuokanのKindleファームウェアは、Kindleを独自のサービスのための端末に改造(拡張)するという点で驚くべき発想だ。「黒船」を怖れるどころか、堂々と乗っ取ってしまうところに現在の中国の技術的、事業的な力が示されている。なおDuokanはノーマルなKindleを上書きすることがないので、切り替えて使用することが可能。アマゾンも前向きの対応を迫られるだろう。  (05/17/2012)

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