Koboが独立系書店のE-Book販売でABAと提携

Koboは8月29日、独立系書店がWebサイトでE-Bookを販売できるようにする契約を米国書籍商協会 (American Booksellers Association)との間で調印した。Googleが以前ABAと結んでいた契約が来年1月に終了することに対応したもの。Googleのプログラムは約400の書店が利用しており、米国の書店は引き続きE-Bookを販売する道が開かれることになった。しかし、これを有効なチャネルとして機能させられるかどうかは依然として見えていない。

アマゾンやB&Nなど、印刷本を扱う総合オンライン書店は在来型書店と競合する部分が大きい。他方で、E-Bookのみを扱う「コンテンツ書店」で、書店をアフィリエイトとしてサポートできるほど大規模なものは少ない。Googleの独立系書店向けプログラムはそうした意味で期待を集めたのだが、Googleが書籍ビジネスへの関心を失い、eBookstoreをGoogle Playに統合したことに伴って一方的に撤退を決めてしまった。以来、ABAはパートナーを探していたのだが、Koboに決まったのは最も自然だ。ABAの加盟書店のサイトを訪れた顧客はKoboからE-Bookを購入することができ、書店は売上の一部をシェアする。Koboは英国ではWH Smithという大型チェーン店と提携しているが、米国では(Bordersが倒産して以来)書店のパートナーを持っていなかった。

E-Bookの比率は米国で20%台に達し、2015年を待たずに50%に達するのは確実と見られている。本を買いたい消費者の第一選択肢がデジタルになる傾向が強まる中で、オンライン書店もリアル書店も、ともに紙とデジタルの両方を扱う必要を感じている。アマゾンとB&Nはともに両フォーマットを扱っているが、両社のシェアは80%を超える。消費者に選択肢を用意できない書店が劣勢になるのは当然だろう。Koboと独立系書店の利害は一致している。しかし、Googleが撤退したのは、売上に貢献することが少なかったためで、オンライン書店が無数の小規模書店との間に効果的な連携を築くのは容易ではない。消費者にとって魅力的で、書店の創造性を発揮できるようなマーケティング・モデルを開発する必要があり、それはKoboの課題となるだろう。 (鎌田、08/30/2012)

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