iOSアプリの3分の2が“ゾンビ”化

ベルリンのモバイル解析専門企業Adeven社が、新開発のApptraceというツールを使って解析した結果によれば、iOS App Storeで販売されている65万本のアプリのうち、実際にダウンロードされているのは3分の1あまりで、残りの40万本は“ゾンビ”であるとしている。この数字は、デバイスとしての魅力と巨大なユーザーベースにもかかわらず、アップルのストアに販売能力(あるいは積極的意思)がなく、開発者は自分で売るしかないことを示している。

アップルストアでは売るためのインタフェースが未開発

オンラインストアの最大の問題は、商品が多くなければ人が集まらないが、多くても選択肢は広がらないということだ。iOSアプリ65万本の大半は人目につくことなく、朽ち果ててしまう。アップルのビジネスにとっては影響はないだろうが、3分の2のアプリに投入された資金と労力は無駄になってしまう。Adevenのクリスチャン・ヘンシェルCEOがGigaOmに語ったところでは、原因はアップルストアの閉鎖的なシステムにあるという(7/31)。検索ツールが不十分なので、リストに載らなければ見つけられる可能性はきわめて低くなる。トップ25にランクされるのは100万ドル単位の宣伝広告費をかけている企業に偏っており、小規模な独立系開発者のアプリが見つけられるのは困難だ。同じことはiBookstoreについても言える。

日本のオンライン書店では「タイトル数至上主義」が根強いが、倉庫にいくら積まれていても、いや積まれている状態ならば、売れ行きはさほど変わらないことを知るべきだろう。大手サイトはベストセラーで稼ぐことが出来るので、“マイナー”なタイトルが売れなくても気にならないだろう。しかしアマゾンは本の大半がロングテール商品であり、そこが活性化しない限り書店としては機能しないことを知っている。検索機能とガイドを中心とした顧客体験(CX)の開発に本気で取り組まないと、開発者と読者を失望させるだろう。  (08/02/2012)

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