モバイル・アプリはビジネスの部品。商品はわずか

ガートナー社の調査レポートによれば、今年ダウンロードされるアプリの総数は456億本で、昨年の250億本の倍近くに達し、そのうち89%が無料。有償アプリの90%が3ドル以下だという。同社はこの傾向はこれからも続き、来年は814億本となるが、無料の比率は90%あまり。2016年には3100億本のDLに対して無料比率が93%となると予測している。もっともまったくDLされないアプリも膨大なものだ。アプリをビジネスで機能させるには新しいビジネスモデルが不可欠だろう。

有償アプリ市場は今年50億DL、2013年に81億DL、2016年でも217億DLで平均価格が3ドル程度。これが意味することは、アプリはよほどヒットしないと(つまり絶対と言っていいほど)儲からないということだ。アプリで稼ぎたい人は考え直したほうがいい。それではなぜ開発費をかけてまで無償アプリを出すか、それはあらゆるコンテンツ/サービス・ビジネスのための仕掛けとして不可欠だからだ。2016年の市場規模は740億ドルとみられている。広告を別として、アプリ内購入、購読などで、無料部分を評価用に使い、コンテンツやサービスの購入につなげるタイプのものはしだいに増加しているが、ガートナー社も、2016年までにこのIAPアプリが総DLの30%を占め、アプリによる売上の41%を占めるようになると予測している。

ガートナーは主流となるプラットフォームについて、アップルiOSの優勢は変わらないものの影響力は漸減すると見ている。今年の456億DLに対してアップルは210億を占めるが、全体の伸びを下回ると考えられているのだが、それはAndroidとWindows上のストアが急速に増加し、それらが市場をリードする存在になりつつあるからだ。アカウント数で25%にすぎないアップル・ストアのパフォーマンスは圧倒的だが、それにも限界はある。例えば中国でのAndroid市場におけるストアのブームが注目される。グローバル化するモバイル市場では変化は早い。 (鎌田、09/12/2012)

参考記事

Scroll Up