米国の電子雑誌1000号に掲載された3万点の広告について読者の反応を調査した結果が発表され、タブレットやEリーダで目にした読者の55%が広告に注目しあるいは読んだということが明らかになった(→リリース)。内容をチェックした人の52%は、その結果すぐに対話的UIを使ったアクションを起こしている。最も一般的な操作は、「タッチ/クリックして拡大」の38%だった。一般のWebサイト広告よりはるかに注目度は高いと言えるだろう。
調査を行ったドイツの大手調査会社GfK MRIのStarch Digitalは、今年2月から40誌のすべての号を対象に始まったもので、1億台に近づいたタブレット市場に注目し、広告メディアとしてのデバイスと電子雑誌の可能性をユーザー調査によって明らかにするもの。商品分類は625にも及んでいる。最新の調査は、4月1日から7月31日の間に発行された雑誌に掲載された対話型広告を対象としている。マルチ・ページ広告の場合は、3分の1以上の読者が2ページ目以上に進み、同じく3分の1がWebサイトを訪問、ビデオやCMの「視聴率」は31%だった。ギャラリーを見たりアプリをダウンロードしたり、といったさらに進んだ操作を行った読者は30%。
こうした結果は、媒体の属性(読者、分野など)によって大きく異なるはずで、詳細を見なければなんとも言えないが、一般論としていえばかなり悪くない反応だ。iPadの登場とともに始まったといえる電子雑誌広告は、2年余りで確実に「媒体」としての地位を拡大したといえよう。課題は多いが、今後開発投資が進んで、利用方法が発展していくだろう。◆ (鎌田、10/18/2012)