直販との連携へ、DC Comicsが3大ストアで販売

米国のコミック出版社 DC Comicsは定期刊行しているすべてのコミック・ブックを、アマゾン、B&Nおよびアップルの三大プラットフォームのタブレットに提供することを明らかにした(→リリース)。スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンなどの人気シリーズが含まれる。従来はウォッチメンなどのグラフィックノベルだけを大手ストアで販売してきた。ライバルのマーヴェル社の対応が注目される。

DC Comicsのコンテンツは同社のWebサイトとiOS、Androidアプリ、およびコミック専門のcomiXologyで読むことが出来るが、大手のストアには提供されていなかった。この転換を、DCエンターテイメントでは「タブレットユーザーの拡大と消費者の利便」と説明している。DCでは活字版も出しており、同時に購読できる環境も必要だったようだ。DCは昨年、4ヵ月の期間限定で、一部タイトルのKindleでの独占販売を行ったことがあり、その際にはB&Nが店舗での印刷版の販売を停止したことがある。今回はそうした差別販売は行わない。なお、DCのライバルのマーヴェル社(Marvell)は、直販およびcomiXologyでのみデジタル版を販売している。

ファンとの関係を重視する米国のコミック出版社は、これまでデジタル・コンテンツの販売を大手プラットフォームでは行ってこなかった。コミック市場は縮小傾向にあり、チャネルを拡大することで読者層を拡大する必要を認識したものと見られる。直販と大手サイトは一長一短があり、これらを連携することが理想だが、そのためには外部サイトで購入したファンを自社サイトに呼び込む仕組みが必要になる。こうした問題は多くの出版社に共通しており、性格の違うチャネルの連携手法が試行されることになるだろう。 (鎌田、11/08/2012)

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