電子出版ソリューション iPublishCentralを提供しているインペルシス社(Impelsys)は10月23日、書誌情報サービスのバウカー社と提携して、PDFないしEPUBファイルからAndroid互換アプリを生成する“Book as an Android App”を著者や、年間出版点数が10点以下の小出版社向けに開発し、バウカーの専用サイト MyIdentifiers での対応を開始したことを発表した。開発したアプリは、Google PlayとAmazon's Appstoreで販売できる。これまで中堅以上の出版社を市場としてきた両社の新たな動きといえる。
バウカー社が提供するIdentifier Servicesは、著者/小出版社に対し、本を見つかりやすくするための書誌情報ソリューションを提供する。MyIdentifiersは、出版の準備を終えたコンテンツに対し、ISBNをはじめとする識別情報を設定するサポートをしてくれるもの。出版製作・販売・在庫管理のソリューションであるインペルシスのiPublishCentralと組合わせることで、自主出版者までも対象とした低コスト(小部数の場合)の一貫サービスが実現する。
著者/出版社の版権料は売上の50%が保証されており、残りは販売サイト、バウカー、インペルシスがシェアする。支払いは四半期ベース。出版タイトルあたりのコストは、最初の1年が299ドル。翌年以降は50ドルで維持管理される。Androidはかなり仕様の変化が激しい環境なので、OSに合わせたアプリのメンテナンスは必須だが、メンテナンス料を支払うことで、バウカーが動作保証をしてくれる。アプリの標準的機能は、目次、テキスト検索、ブックマークで、それ以上の拡張機能については別途の技術サービスとなる。 ◆ (11/01/2012)