EPUB3固定レイアウト対応の本格ツール

アクセスと富士フィルムはそれぞれ、出版社と制作会社向けのEPUB3コンテンツ製作支援ソリューションの最新版の提供を開始した。どちらも固定レイアウトをサポートしており、コミック制作業務の生産性を改善している。今年後半に入ってほぼEPUB/Kindle一色に染まった市場のニーズに対応した本格的なオーサリング環境と言える。富士フィルムは11月8日に技術情報公開Webサイト「Manga Innovation」を公開しており、ネット上で体感することが出来る(→リリース)。

12月11日に発表されたアクセスのソリューション(→リリース参照)は、HTMLタグが付いた文書を変換するEPUBコンバータと表示確認用ビューワ (NetFront BookReader EPUB Edition)、制作サポートサービス (オプション)から成る。JPEG 等で制作されたコミック画像コンテンツをEPUB固定レイアウト形式に変換する。また別に提供されるEPUB PreRendererによって、Webブラウザをビューワとしてマルチデバイス、マルチディスプレイで統一したレンダリング結果を閲覧することが可能となっている。

富士フィルムのWindowsオーサリング・ソフトウェアGT-EpubAuthor for Fixed Layout Ver1.4(→リリース参照)は、その名の通り固定レイアウトのコミックを想定したツールで、10月1日に発売された製品の最新版。日本国内のEPUB標準フォーマット「電書協ガイドVer.1.1」に対応し、アマゾン提供のツールによってKindleフォーマットにも対応するようになっている。とくにKindle」の「パネルビュー」に対応した入稿形式データを自動的制作するなど、EPUBをベースにしたKindle対応を実現している。同社では国内で入手可能なすべてのEPUB対応リーディング・システムで表示することが出来ると発表している。

電子コミックではファイルサイズが問題となる。富士フィルムは独自の画像処理ソフトGT-Quality(オプション)との連動で、サイズや画素数を指定してコミック画像の高解像度マスターデータを変換し、画質とサイズのトレードオフを任意に設定できるようにした。 (12/20/2012)

追記: コミック制作ソリューションでは、モリサワも12月10日に MCComic というオーサリング・ツールをWindows環境にリリースしていた。オーサリングツールとビューア・ライブラリから成り、電書協EPUB Ver.1.1形式に対応する。誌面データに動画/音声ファイルやURLなどのリンク情報を埋めこむこともできる。年間ライセンス料は12万6,000円。販売対象は法人のみ。標準EPUB3のほかに同社独自のDRM付EPUBであるEPUBXFファイルを出力するが、こちらについては協力会社による対応ビューア搭載ストア開設が予定されている。

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