2013年のE-Book大予想(1)

今年もそろそろ来年の予想を立てる時期に入った。まず海外の有力ブロガーの予想を紹介し、年末に本誌の予想を立ててみたい。2013年を考える際に重要なことは、デジタルのシェアが30%に近い米国ではすでにE-Bookが何であり、何であり得るかが見え始めており、すべての要因がすぐに市場を決するほどのトレンドにはなりにくいことだ。だから要因そのものと同時に、より詳細な分析が必要になっている。今回はまず、TeleRead (12/12)に掲載されたジョアンナ・キャボット氏のE-Book五大予想から。

1. 世界市場は大幅に拡大する

Koboに続きアマゾンは日本でのストアを立ち上げた。なんとカナダにも。ブラジルでは両社とともにGoogleも参入し、ついに南米でのステージが始まった。キャボット氏はローカルストアのネットワークはますます堅固でシームレスなものとなることで、消費者の行動もグローバルになると予想する。

2. 読書アプリのUXはますます進化する

タブレットやスマートフォンなど専用リーダ以外の読書が拡大していることで、読書アプリも高度化するニーズが生まれている。ストア側もこれを重視するようになるだろう。コレクション、多言語サポートやデバイス間の同期は標準的になり、UIも洗練される。

3. 「相互運用性」が新しいバズワードになる

カナダではE-BookのDRM破りが(個人であっても)非合法化されたが、個人の蔵書ライブラリが拡大するとともに、プラットフォーム間の移動が問題となるだろう。出版社の間ではDRM外しの動きが出てきている。著者と消費者が敏感になることで、出版社も彼らとともにプラットフォームからの自由を享受することを望むようになるだろう。

4. 価格は上昇する

すでにニッチ商品ではなくなったE-Bookにおいて、低価格は必ずしも必要ではなくなった。アマゾンが初期に$9.99でラインナップして消費者を誘ったような時代は終わった、というのがキャボット氏の認識だ。出版社は価値を訴求したいと考えており、販売が下落し始めるより前にできるだけ高価格を維持する方向で動いている。

5. Netflix型の定額制が拡大する

キャボット氏はアマゾンのFreeTime Unlimited(今週号記事を参照)が大ヒットすることを予想する。NetflixやHuluが映像で一般化させたモデルはE-Bookに広がる。支出を一定させたい消費者の志向とも一致するので、これは他のプラットフォームにも拡大する。

とてもいい指摘だ。とくに4と5はすでに目立った動きとなっているが、成熟化を始めた市場の中でどのような意味を持つ要因となるのかを別に考えてみたいと思う。 (鎌田、12/13/2012)

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