アマゾンの2012年:E-Bookは+70%、P-Bookは+5%

アマゾンの四半期および2012年の業績発表において、ベゾスCEOは、2012年のE-Book事業が前年比70%拡大し10億ドル規模となったこと、また印刷書籍販売の成長が過去17年で最低の5%に留まったことを明らかにした(→リリース)。5%ということは、アマゾンにおいても紙が成長限界に近づいたことを意味するが、E-Bookはなお(業界平均を上回る)50%超の成長力示しているので、どのフォーマットでもシェアの拡大が続いていることになる。Koboの健闘、B&Nの停滞が伝えられる中で、アマゾンの拡大は着実だ。

売上は27%増の610億9,000万ドルだが、為替変動によるマイナス要因が8.62億ドルあるので、これを除外すれば29%と30%近い。しかし、4Qの伸びは22%増の212億7,000万ドルで、おそらく25%を期待値としていたであろう目標レベルに達しなかったと思われる。営業利益は市場の予想を上回る4億500万ドル(56%増)となった。アップルと比べればお話にならない額だが、テクノロジーとコンテンツへの支出が56%、マーケティング費用が43%、ロジスティクス基盤投資が36%それぞれ増えていることを考えれば、将来の拡大を期待させるものがある。継続的な投資が収益を拡大させ始めたことは、投資家に好意的に受け止められるだろう。実際、1兆円を超える利益を計上したアップルの株が大きく値を下げたのに対して、アマゾンの株価はほとんど動かなかった。

ベゾスCEOが強調したのは、5年目を迎えたE-Book事業が10億ドルを超えるビジネスに育ち、なおも高成長を続けていることだ。海外展開では、Kindleストアをブラジル、カナダ、中国、日本でスタートさせた。それを支えるデバイスについて、数は発表していないが、アマゾン通販の人気商品世界ランキングの1位から4位までを独占したとしている。メディアとしての価値を高めることにも熱心で、最近発表したAutoRipというサービスは、アマゾンからCDを購入したユーザーにMP3版を無償でクラウドに提供する。 (01/31/2013)

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