Koboの成功が証明した「E-Inkは死なず」

B&Nが1割ダウンを記録するなど、年末商戦には異変が起きたようだが、Koboは同社の12月の売上が過去最高を記録した、と発表した(The Bookseller, 1/16)。E-Inkデバイスの売上は前年同月比150%増になったとしている。通年でも前年比で倍を販売したという。前面発光型の新製品Kobo Gloが成功したわけで、「専用E-Readerは死んだ」とするIDCやiSuppliの説を否定するものとなっている。過去半年の新規顧客400万人を加え、ユーザーは1,200万人となった。

KoboのサービニスCEOは、世界の「デジタル読書市場」でシェア20%を確保した、とも主張しているが、根拠となる数字はない。コンテンツのほうでは、『フィフティ・シェイズ』と『ハンガー・ゲームズ』の各三部作が引っ張ったが、ジャンルではロマンス・フィクションが人気。さすがハーレクインが本拠とするカナダで圧倒的シェアを持つだけのことはある。女性ユーザーにも強いようだ。コンテンツの売上は前年比20%増としている。サービニスCEOは、Koboの3周年となった12年12月が記録的な成功となったことを自賛し、昨年が躍進の年となったことを強調した。12月だけで100万人単位の新規ユーザーを獲得した。年間では「数百万台」のデバイスを販売したという。

B&Nと対照的なKoboの前進は、B&Nの失速が同社特有の問題であることを示しているようである。KoboはおそらくB&Nのシェアを奪って伸びた。アマゾンはまだ数字(のヒント)を発表していないが、世界的にかなり顧客ベースを広げ、デバイスでも成功したと発表するだろう。専用E-Readerは第2世代機の登場で気の早いガジェット・アナリストの「死刑宣告」から“生還”したと思われる。(01/17/2013)

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