Total Booxが「読んだだけ課金」プラットフォーム (♥)

価格だけでなくE-Bookの課金モデルの探求も続いているようだ。イスラエルのTotal Boox (トータルブックス)というスタートアップは、なんと<読んだ分だけ>課金というプラットフォーム・サービスを始めた。読まない場合はタダ、10%読めば全体価格の10%、100%読んだら全額で自分のものになるという仕組みで、Skypeのようなクレジットを使って差引き/買増しをしていく方式。ユーザーから見た合理性はあり、同社では「革命的」と称しているが、果たしてうまくいくか。[全文=会員]

革新的ビジネスモデルか酔狂か?

Total Booxは数千点のコンテンツをストアしており、ユーザーは予算を気にせず、好きなタイトルを好きなだけダウンロードできる(Google Playを使用)。その時点での決済は不要。出版社はどれだけ読まれたかという貴重なデータを手にすることが出来る。アマゾンなどがマーケティングに利用しているものだ。ソーシャルメディアとシンクしており、そのままマーケティングに活用できる。「フリーミアム」の場合は、無償のコンテンツから有償コンテンツに誘導するのだが、その導線のデザインは簡単ではない。読んだだけ支払うというのは最も単純な試読の方法だろう。そしておそらく、本の価格を高めに設定しておくこともできる。

売れた本のどれだけが読まれているか、あるいは買った本をどれだけ読んでいるか、ということを知ることは難しい。いや難しかったというべきだろう。E-Bookのプラットフォームは、個々のユーザーがどこまで、どう読んだかをカウントしている。もちろん、読んだというのはページをフリップして一定時間開いていたことから推定するだけだが、開かなければ読めないことは確かなので、そう悪い方法ではない。Total Booxのアイデアは合理的だ。課金はオンライン時にバランスシートを更新する際に行われ、読書はオンラインでもオフラインでも可能。

人が本の購入に充てる予算は、毎月そう変わらないから。何らかの理由で中途で放棄してしまえば、読むべき本も読めなくなってしまう。紙の場合は廃棄したり古本屋に回ったりもするのだが、E-Bookは(いまのところ)再販売が出来ない。(鎌田、01/24/2013)

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