ドイツのメディア業界の大連合予告

ドイツの大手書店3社(ターリア、ヴェルトビルト、ヒューゲンドゥーベル)が、ドイツテレコム(DT)および世界最大の出版グループ、ランダムハウスの親会社であるメディア企業ベルテルスマンとともに3月1日、記者発表を行うことが報じられた (lesen.net, 02/25)。内容は明らかではなく、日本時間で今週金曜の夜まで待つほかないが、顔ぶれからいって、オンライン・プラットフォーム以外とは考えにくい。ではどんなプラットフォームか。乏しい情報から少し考えてみよう。

3大書店+ベルテルスマン+ドイツテレコム=?

競合する3つの書店が共有できるものは、配信・決済・データシステムやSNSなどであって顧客データではない。端末については、3書店がそれぞれ独自の端末を持っているので、例えばDTと関係の深いTxtrのような低価格端末を共通化することが考えられる。Nookで苦しむB&Nに見られるように、通信やハードウェアはスケールを必須としている。Txtrは世界戦略を持っており、欧州や米国への浸透を始めている。とはいえ、発表の出席者として名前が挙がっていないのが気になる。

ドイツではアマゾンとKoboが昨年オンラインストアを開設しており、Sony Storeも営業している。徐々に市場が形成されつつある段階にある。ドイツの書籍市場は伝統的に(仕入と定価販売を行う)書店が強い力と権威を持っている。ベストセラーよりは「ものの本」が中心なので、読者はこれまでのところ紙の本で満足している(と見られていた)。もちろん世界最大のブックフェアを開催し、2つの世界規模のメディアグループ(ベルテルスマンとホルツブリンク)を有する国なので、変化の足音には敏感で、ドイツ中心のプラットフォームについて検討を重ねたと思われる。答は今週の週末に聞けそうだ。 (鎌田、02/28/2013)

Scroll Up