PixelMagsの日本サービスがスタート

ソーシャル・エージェント(株)は2月14日、世界最大規模の雑誌配信サービスPixelMags(本誌1月24日号参照)の日本でのサービス開始を発表した。国内の1号ユーザーはハースト婦人画報の ELLE a table。iPad、Kindle、Androidの各デバイスに対応し、出版側はPDFを提供すればそのまま電子雑誌化できる。Webの管理画面から動画を埋め込んだり対話機能を追加することが可能で、読者管理、アナリティクスのサービスも提供し、アプリ化にも対応している。雑誌の配信プラットフォームとしては第2世代のもの。

雑誌ビジネスモデル開発のスタートライン

PixelMagsの利用価格は、(1)初期費用、(2)月額費用、(3)配信費用の3つに分かれており、(1)はアプリの設定(9万1,000円)、タイトル(媒体)のセットアップ(1万1.300円)、(2)はリーダの利用料(2万3,000円)と配信サーバ利用料(5,600円)、(3)は売上シェア (30%)となっている。ランニング・コストは3万円ほどだが、アップルやアマゾンのプラットフォーム利用料(30%)を天引きされると、出版社の手取りは50%を切る。一定の購読者数がないと厳しいだろう。雑誌社のビジネスモデルとして成立するためには、やはり電子雑誌を広告のインタフェースとして再構築できるかどうかにかかっている。しかし、これまではファイルの制作の段階で相当なコストがかかっていたので、採算点が高くなっていた。雑誌メディアがデジタル・ビジネスのスタートラインに立つことが容易になった。

電子雑誌が軌道に乗るためのハードルは少なくないが、マルチデバイス、マルチフォーマットの対応は最初の関門で、これが敷居を高くしてきた。PixelMagsは、この面での雑誌出版社の負担を大幅に軽減したことで有力なプラットフォームとなったものだ。本誌がPixelMagsを第2世代とする理由は、ストレスフリーの配信をデフォルトとした上で、雑誌ビジネスモデルの必須要件である、販促・販売・広告・ソーシャルにそれぞれ基本的な機能を提供し、さらにメディアとしての独自サービスの開発・提供の余地を残していることだ。

読者への最大のアクセス、メディアビジネスの基本機能のサポート、雑誌および広告主へのビジネスプラットフォームの提供は、雑誌プラットフォームの基本要件だ。そしてこれらを提供することで雑誌配信ビジネスは独自のプラットフォームとなる。逆に言えば、たんなるコンテンツの配信ではアマゾンやアップルに対して独自の価値を主張できない。 (鎌田、02/28/2013)

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