Koboが好調な13Q1決算と世界戦略を発表

Koboは5月28日、2013年第1四半期の数字を発表し、売上が前年同期比で98%増加したことを明らかにした(→英文リリース)。登録ユーザーは同期に250万人(うち15%が米国)増えて1,450万人となり、デバイス販売は145%増。6.8型高画質ディスプレイをKobo Aura が好調で、Koboデバイス全体の中でのシェアは27%となった。アマゾンと同様、肝心の「台数」の数字はないが、透明性はアマゾンより高く、好調さを窺わせるものとなっている。ほかにKoboの世界戦略に関する資料が面白いが、なぜか日本はない。

すべての市場で2位以内を目ざす

2012年の売上は前年比143%増だったので、引続き「2倍」ペースの成長を続けている。サービニスCEOのプレゼン資料では、独自推計(売上上位出版社10社分)による国別シェアの数字を掲げており、カナダで50%、オーストラリア+ニュージーランドで20%、フランス20%、英国12%、米国5%、ブラジル18%としている。この推計はBookStatsのような客観的なものではなく、多少は割り引いて見るべきだろうが、最大市場の米国ではこれから追い上げの態勢。仏やブラジルではかなり健闘していることは言えそうだ。今年の勝負はBRICSでのアマゾンとの対決。

この資料には、タブレット・ユーザーに関する興味深い調査データが載っており、タブレットでE-Bookに接したユーザーが、それをステップに専用リーダによるデジタル読書に移行する傾向を示している。これは重要な指摘だ。世間では出荷統計のトレンドから、E-Reader→タブレットという進化を想定する向きは多いが、Koboは、台数より読者(本のパワー・バイヤー)の選択を重視している。タブレットもE-Readerも同じデジタル・リーディング・エコシステムで別々の役割を担う要素だということだ。したがってKoboのタブレット戦略は、E-Readerを補完し、協調するE-Readerに近いタブレットということになる。年内には拡張E-Bookも出すと思われる。

要約は以下の6点:

  • 進出した市場で20%のシェアを取り、2位以内を確保する
  • 熱心な読者にフォーカスする
  • Koboの顧客は34%多く購入する
  • 市場の成長力は大きく、インド、ロシア、中国に大きなチャンスがある
  • E-Inkとタブレットは、それぞれ独自の意味を持っている
  • 年内に新製品、新コンテンツ、新サービスを導入する

アマゾンのKDPに対応する自主出版プログラム Kobo Writing Life (KWL)は、約1年でタイトル数が10万点あまりとなり、Kobo.com と特約ストアで販売されている。KWLの売上がKoboの売上数量の約10%になったと発表されている。今年で3年目のB&N PubIt/Nook Press はNook Storeの売上の25%になっているので、KWLも順調に伸びていくと考えられる。ストア・ブランドの自主出版タイトルは、低価格にもかかわらず売上への貢献度が高い。 (鎌田、05/30/2013)

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