データから読むインディーズ出版のノウハウ

MarkCokerSmashwordsmini自主出版サービス Smashwordsの創業者マーク・コーカーCEOは、5月2日にカンサスシティで開催された RT Booklovers Conventionで講演し、同社が行った調査データをもとに、本のマーケティングに有用なアドバイスを行った。標題、長さ、価格、表紙と販売との関係について興味深い事実が示されている。ここでは、簡単に紹介しておこう。価格を安くすること、大勢に従うことがベターであるとは限らないことを読み取っていただきたい。

1. タイトルは短いほうが有利?
売れた本とまるで売れなかった本の標題の語数を比較したもの。トップ100の平均(4.2語)と10万位以下の平均(6.0語)の違いは大きくないが、ある程度の相関は認められる。自信がなければ短くてインパクトのあるのがよいということだろう。

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2. 読者は長いほうを好むか?
グラフを見ると、トップ100は語数が際立って多く、ワーストのほうは短い。満足度ではないが、消費者は長いほうが間違いないと考える傾向があるようだ。もちろんSmashwordsのデータはアマチュアが多いインディーズ出版物であることを考慮する必要がある。

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3. 最も一般的な価格は2.99ドル
3ドル以下が圧倒的で、大半が1ドルから3ドルの間に納まる。3ドルが心理的な抵抗線になっていることが読み取れる。

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4. 表紙は売れ行きに影響する
紙の本では常識だが、デジタルでも表紙の重要性は同じのようだ。下の例では、表紙を扇情的(?)なものに変えた途端に売れ行きが跳ね上がったという。

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5. 2.99ドルの価格設定は「正しい」か?
下の図では価格と販売部数との関係が必ずしも平坦ではないことを示している。E-Bookの場合、著者の収入は販売部数ではなく、売上金額で決まるから、部数が同じなら価格を高くしたほうが収入が多いことを示している。1~1.99ドルは0.99ドルに比べて意味をなさないし、3ドルという「常識」は必ずしも成功しない。また6~10ドルよりは10ドル以上のほうがいい。

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6. 著者が儲かるのはドキュメントの価格帯?
下の図は平均を100%として1ドル刻みで実収入を比較したもの。一番儲かるのは2.99ドルではなく、1ドル高い3.99ドルのレンジ。価格弾性値が低そうなタイトルは、いっそ10ドル以上につけたほうがいいということだ。紙の本の常識はそれなりに正しい。(鎌田、05/09/2013)

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